つゆのあとさき
永井荷風(1879-1959)
カフェの女給として自由奔放に生き、様々な男たちと関係を持つ君江。その君江を愛人に持つ作家清岡進と、内縁の妻の鶴子。描かれるのは男女の駆け引き。
妖婦のような君江に群がる男たちにはジメついた執着があり、反して君江は、生と性を謳歌するからりとした明るさがある。
往時の東京の風物を背景に、夜の男女が繰り広げる心理劇がおもしろかった。
2021.6.11読了
岩波文庫
1987年3月16日改版第1刷発行
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