長島 潤 Sing a mindscape

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国木田独歩「牛肉と馬鈴薯」

2021-06-16 19:20:00 | 

再読のための覚え書き


牛肉と馬鈴薯

国木田独歩(1871-1908


「牛肉と馬鈴薯」

時は明治30年、櫻田本郷町の明治倶楽部では、文人や思想家などが、「実際と理想」を「牛肉と馬鈴薯」になぞらえ、「どちらが大切か」などと愉快に議論している。


岡本(国木田独歩がモデル)は、「どちらにも従えない。なぜなら、『不思議な願い』を持っているから」と言い、女性論や思想論を展開していく。


「女難」

銀座の四辻で尺八を吹く盲人。子どもの頃、その気質の気弱さから将来を心配するあまり、母親は彼を易者のもとに連れてゆく。


「女難の相がある」と言われたばかりに、彼はその言葉から逃れることができず、人生を狂わしてゆく。


2編収録


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表題作のようなコミカルなものよりも、人生の深淵と哀切を描いたものの方が独歩らしさを感じるのは、最初に読んだ小説の印象の強さだろうか。



2021.6.16読了


牛肉と馬鈴薯

岩波文庫

昭和1432日初版発行

昭和4731032


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