長島 潤 Sing a mindscape

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アントン・チェーホフ「退屈な話・六号病室」

2021-06-24 09:01:00 | 

再読のための覚え書き


退屈な話・六号病室

アントン・チェーホフ(1860-1904

湯浅芳子訳



「退屈な話」

学者として成功と名声を勝ち得たニコライ・ステパノヴィチ。しかし、死を目前にして、これまでの人生が空虚なものに思われてくる……


「六号病室」

町立病院の六号病室には、精神病患者たちが収容されている。病院長のアンドレイ・エフィームイチは、病室の患者イヴァン・ドミートリチとの知的な会話にのめり込んでゆくが、周囲はそんな彼らを奇異の目で見つめ、病院長への不信が高まるのだった……


・・・・・・・・・・・・


「六号病室」で、病院長と患者の間で語られるのは、公正と自由。「強者の無関心」の上に成り立つ病院長の哲学が崩壊するのとともに、世間からも抹殺されてゆく姿が、陰惨で恐ろしい。



2021.6.23読了


退屈な話・六号病室

岩波文庫

昭和38816日初版発行

昭和4511107


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