たとえば地球の歩き方を見ると、ロシアの安宿(ゲストハウス)はほどんと載っていない。
ゲストハウスというのは、ドミトリー(相部屋)がある1000~3000円の宿のこと。
ウラジオストクで出会ったイギリス人のベテランバックパッカーに聞いても、ロシアのゲストハウスは決して多くないという。Agodaなどの安宿情報サイトをみても、ほとんど出てこない。
こりゃ滞在費が高くなるなぁ~と思いながら英語で検索してみたら、一応、あった。
ウラジオストクで1件(ここは地球の歩き方にも載っている)、ハバロフスクで1件。
それらの実情をリポートします。
こちらがウラジオストクにあるゲストハウス「See you Hostel」。
パッと見、イイ感じでしょ?
ここの特徴は、まず宿の場所を探すのに一苦労すること。
宿のホームページに書かれてある通り、空港からバスに乗ってウラジオストク駅で降り、そこから次のバス停を探すのに一汗かく。(バス停があるはずのところにそれらしきものはなく、指示された番号のバスを追いかけて次のバス停まで歩く感じ)
そして無事バスに乗ったら、運転手に降りたい場所を告げて待つこと約15分。2つの大きなオレンジ色のマンションの前に降ろされる。その向かって左側のマンションなのだけれど、まず建物の裏側に回って、「garden」と呼んでいいのかどうか怪しい単に大き目の花壇を横目に真っすぐ進む。オレンジ色のマンション(手前)と白壁のマンション(奥)がつながっていて、白い方の一番奥の玄関が「See you Hostel」の第一玄関。…なのだけれど、これがまた分かりにくい。
「え…? これが玄関?」 というくらい粗雑な…といったらいいのだろうか。
あまりにオロオロしてしまって、写真撮るのも忘れてしまったよ。。。
つまりロシアのゲストハウスは、ハバロフスクもそうなのだけれど、普通のマンションの一室で運営しているのがフツウらしい。
台湾でもそのようなマンション型ゲストハウスに泊まったことがあるけれど、そこのオーナーさん(日本人)は「本とはダメなんですけどね…」と言っていた。
それで、指示通り(ロシア式の)エレベーターに乗って4階に行き、番号通りの部屋をピンポーンする。
と、中からスタッフらしき人が現れて、チェックインも何もないままベッドに案内してくれる。
「…え? いいの?」と内心思いながら、とりあえず荷物を置き、トイレとシャワールームを教えてもらった。
(ロシア人サイズだからシャワーが高い…)
(簡素なトイレ。なぜか給湯器がこちらに付いている)
で、これまたハバロフスクでも同じだったのだけれど、宿に着いた時のオリエンテーションというか、受け付け&ホステル内の説明が驚くほど簡素でアンニュイ。
わたしはアジアしか知らないけれど、大抵どこの国でも、到着したらスタッフがパパパッとひととおりの流れで建物内を説明してくれる。少なくとも、「ではこちらに記名してください」から始まるのがフツウだと思っていた。
(キッチンと冷蔵庫は自由に使用可。ティーパックは無料。電子レンジは現在故障中)
(ここで知り合ったS氏がご飯を炊いてくれた。スーパーの総菜を載せて安飯できあがり♪)
ちなみにゲストハウスによって、ベッドの造りも様々。
海外のドミトリーはほとんどが2段ベッドで、日本のドミトリーには畳に布団式のところもある。
「See you Hostel」の2段ベッドは、驚くほど幅が狭くてビックリする。
下の段なら問題ないけれど、上の段だと寝返りするのが怖いくらい。
これはインド並みだなぁ~と面白がりつつ、「やっぱり怖いから変えて」とお願いして下の段にしてもらった。
そんな「See you Hostel」のウェブサイトはこちら。http://www.seeyouhostel.com/
すぐ近くに大きなスーパーマーケットがあるので、スーパー好きの人にはもってこいです。
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次にハバロフスク。
ここも、高層マンションの一角にあるゲストハウス「Corona Hostel」。
http://www.hostelworld.com/hosteldetails.php/Corona-Hostel/Khabarovsk/72708?sc_sau=sfab&sc_pos=1
やはりインターネットのアクセス情報を信用しすぎてはイケナイ。
荷物の量と到着時間によるけれど、駅からは結構遠いのでタクシーに乗った方が無難かも。
ツインタワーのようなオレンジ色の高層ビルの、向かって右側のマンション1階。わたしは夜中の零時頃に駅に着いたので、タクシーの運転手にアドレスを渡して向かったものの玄関がなかなか見つからず、そこら辺の人に聞いて回ってようやく発見した。
(でもこちらは外玄関がないので、一度分かってしまえばとっても出入りしやすい)
ここがロビー兼、いこいの広間。
ゲストハウスに定義があるとすれば、「見知らぬ宿泊者同士が一緒にくつろげるリビングのような場所があること」というのも、ひとつの大事な要素だと思う。
慣れないうちはこうしたスペースに行くこと自体おっかないのだけれど、 なんとなくふらりと行ってみて、お茶を飲むなりテレビを見るなりパソコンをするなりしていると、勝手に話しかけてきてくれる人が必ずといっていいほど現れる。
もしそういう人に出会えなければ、自分一人でくつろいで立ち去ればいいだけのこと。
でももし出会えたら、一緒に街歩きをしたり、安いレストランを教えてもらったり、タクシーをシェアしたりとかなりお得な展開になる可能性が高い。もちろん、友達ができる、というのが一番うれしい展開なわけだけれど。
(部屋はこんな感じ。簡素な2段ベッドだけど寝心地は花マル)
(シャワー部屋。ゲストハウスは長期滞在者が多いので、洗濯機はあった方がいいみたい。)
(共同トイレは、もともときれいだと、汚した時に自分できれいにしなきゃいけない気分になる。もちろんそれが当然のマナーなのだけれど。)
そんなこんなで、ロシアでもゲストハウスは健在&快適ということが分かった。
これは嬉しい限り。
さらに、ロシア人は一見無愛想に見えるけれど、そんなことは決してないということも判明。
特にハバロフスクのCorona Hostelで出会ったロシアの人達は、一端話をすればとてもフレンドリーな人達が多かった。こういう発見や出会いがあるから、やっぱりゲストハウスはやめられないのです。
…と、そういえば大事な値段を記すの忘れてました。
See you Hostelが500ルーブル(約1500円)、Corona Hostelが600ルーブル(約1800円)。
いずれも2013年10月現在です。
(マーケットで買ったロシアのサボテンを窓辺に置いて…)
それではまたぁ~