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DAZN観戦 2023年J2リーグ第27節 モンテディオ山形vsV・ファーレン長崎

2023-07-25 16:01:43 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の山形の記事はこちら(23節・仙台戦、4-1)
※前回の長崎の記事はこちら(24節・ヴェルディ戦、2-1)

<山形スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 高江が(町田から)加入決定し、今節から登録され即スタメン出場。

<長崎スタメン>

  • 出場停止(2試合)明けのフアンマがスタメンに復帰。
  • 移籍加入が決定していた中村が今節から登録され、即スタメン出場。
  • ギリェルメが(ロシア・FCヒムキから)加入決定し、今節から登録され即スタメン出場。
  • 負傷離脱中のGKルカ・ラドティッチが、治療専念のため登録抹消。
  • 新人の松沢が今季初のメンバー入り。

今節から(正確には7/21から)、夏の移籍選手のウィンドウが解禁となり、晴れて登録・出場可能を果たせる事に。
そんな訳で、お互い補強した戦力が交わる一戦となりました。

山形はボランチで高江を獲得というピンポイント補強。
藤田・南のドイスボランチから、ベテランの藤田の方が最近息切れしたのかスタメン落ち。
その代役は、小西が故障がちという要素もあり岡﨑一択の状況はやはり苦しかったようで。
早速スタメン出場となった高江、弱点を埋める切り札となれるか。

一方の長崎は中村の他、新助っ人ギリェルメの2人が即スタメン。
ファビオ・カリーレ監督の試合前インタビューからは、「早く場慣れさせて連係面を高める」という意図のコメントが発せられ。
クレイソンの契約解除というイレギュラー(かどうかは不明ですが)もあり、それに代わる戦力にかかる期待の高さが伺える事となりました。
しかし彼らの他、フアンマが2試合の出場停止明けでスタメン復帰、ベンチにはジョップ・松澤と入団1年目の新人が名を連ねる状態。(ジョップは前節スタメン)
選手の助走という比重がとても高い事が見て取れるメンバー選択となりましたが、結果的にそれが拙かったでしょうか。

長崎のキックオフで試合開始となると、長崎はセンターバックのヴァウドが前に出てターゲットとなる、異色ながらも以前見たものである常套手段を採り。
しかし開始10秒で山形サイドが(横山が)反則を犯して長崎のフリーキック、というやや肩透かしな流れの入りとなりました。
この左サイドからのFK、キッカー中村のクロスをヴァウドが合わせたものの枠外に。

それを受けた長崎はボール保持で落ち着かんとしたものの、山形のハイプレスの前にその思惑は狂う事となり。
前半4分、左サイドから運ばんとするも詰まってしまい、戻りながらのキープを強いられた名倉が苦し紛れのパスを高江に遮断されて山形がショートカウンター。
拾った南から縦パス→國分ポストプレイ→加藤大樹と繋がるとそこはもう中央・ペナルティアーク寸前で、放たれた加藤大樹のシュートがゴール右へと突き刺さります。
入りで好機を作っただけに、長崎にとってはあっさりその流れを失うような山形の先制点となってしまいました。

直後のキックオフからも、ロングボールを収めようとしたフアンマが西村に倒されて反則・FKを得る長崎。
今度は右サイドからで、キッカー中村のクロスが中央でバウンドしたのち、フアンマが跳び込んで合わせましたがこれも枠を捉えられず。

新たに加わったギリェルメは、左サイドでボールキープで溜めを作る役割。
そこからスルーパスやサイドチェンジを供給するなど、放送席で言われていた「縦突破」という評判よりは、まずはチームに馴染まんとする事を第一とした振る舞いが目立ち。

一方山形に加わった高江は、既に町田で何年も「鉄板のボランチ」として活躍していた人材。
山形のビルドアップの流れにも直ぐ適応を見せ、最終ラインの一列前から縦パスを供給する役を難なくこなします。

ビルドアップで苦戦しがちな長崎、復帰したフアンマに頼りたい状況ですが、彼へのロングボールの配給は山形・渡邉晋監督の試合前インタビューでの意気込み通りにガッチリ抑えられ。
17分にロングパスを受けにいったフアンマ、入れ替わりを選択した結果熊本に倒されて反則となり、熊本が警告を受けたというシーンが山形ディフェンスを出し抜いたぐらい。
こうなると、ビハインドの状況もありボールポゼッションに活路を見出すしか無くなり、山形のプレッシングに悩まされる展開に。
19分には自陣でパスミスを犯しての危機、左サイド奥を取った小野からマイナスのクロスが送られるも繋がらず。

そうかと思えば山形の主体的な攻撃を受ける状態でも苦戦が続き、高江を中心に後方から散らされた挙句、先制点を挙げた加藤大樹の跳梁を止められず。
サイドバックの小野が上がるシーンも増える等、加藤の居る右サイド(山形から見て左サイド)が常時スクランブルを強いられる流れに。
22分にその山形の左サイドアタックからコーナーキックとなると、キッカー國分はショートコーナーを経て(高江の)手前からのクロスを選択し、これをその加藤大樹が後ろ向きでフリックでのヘディングシュート。
ゴール右へと突き刺さり、その直後に飲水タイムと、ブレイク直前での追加点となった山形。

2点差となり、開き直りもあったか第2クォーターでは本格的にボール保持に努める長崎。
その中でアクセントとなったのがサイドでの縦突破で、35分にはクリアボールをフアンマが収めにいき、こぼれ球を拾った澤田がドリブルで右ポケットを突く好機に。
そしてグラウンダーでクロスを入れると、ファーサイドでフアンマがシュートを放ちましたがこれがゴールバーを直撃。
際どいシーンで意気上がる長崎、以降も攻撃権を支配し続け、山形は耐える時間帯となります。

43分にも米田の左サイドの突破から低いクロスが入り、澤田のポストプレイを経てギリェルメがシュート。(GK後藤雅キャッチ)
こうしたドリブルが目立つ長崎の攻撃でしたが、それだけに仕掛けずにパスを散らすギリェルメの姿が逆に消極的にも映り。

そんな細かなギャップはあれど、この流れのうちに得点したい長崎。
アディショナルタイムには米田の左→右への対角線のロングパスが渡り、澤田が右奥から低いクロス。
フアンマの収めからの戻しを経て米田がミドルシュート(ゴール上へ外れる)と、起点のパスを出した選手がフィニッシュという還流による好機も生まれましたが、結局ゴールは奪えずに終わり。

2-0で折り返しとなったものの、長崎は終盤の好循環もありベンチは動かず。
その後半も立ち上がりの後半1分に、横山のアフターチャージによる反則(警告)と、横山の反則で幕を開ける事となり。
最初の好機は長崎で、ここも山形スローインの跳ね返しを拾った澤田が左ハーフレーンを縦に突破し、ポケット奥からのクロスでCKを獲得。
そしてフアンマがヘディングシュート(枠外)と、前半同様の良い流れを保ちます。

しかしそれを破ったのは、直後のゴールキックでビルドアップvsプレッシングを制した山形。
小野の斜めの縦パスは遮断されるも、國分が繋いで左サイドの加藤大樹に渡り。
たまらず長崎は増山が反則で止めてしまい、距離はあるものの左サイドからのFKとなった山形、加藤大樹のフェイクを加えての國分のクロス。
ニアサイドを鋭く突いたボールに対し、中村がヘッドでクリアに入ったもののこれがゴールに吸い込まれてしまう結果に。
ある程度仕方ない状況ながらも、オウンゴールにより追加点を献上してしまった長崎。

こうなると反撃の意欲も萎みがちで、6分に再び山形の攻撃となり、高江のクロスをクリアしたボールがゴールバーを掠め。
危うく連続でのオウンゴールとなる所で、続くCKからもニアへのクロスが流れた所、ファーで拾った横山がシュート(米田がブロック)と対応が曖昧なシーンを描いてしまう長崎。

一方さらに点差を広げんと、まさにイケイケといった山形でしたが、9分に先んじてベンチが動き。
横山→イサカへと交代します。
直後の左CKからも、西村が際どいヘディングシュート(左ポストに当たり枠外)を放ち。

この言葉は悪いですが余裕とも言うような相手の足下をすくいたい長崎、12分に米田左サイド奥を突いてのクロス、これがブロックの川井の腕に当たった事でハンドとなりFKに。
これをキッカー中村は意表を突いてブロックの手前へグラウンダーでクロスを入れると、澤田がフリーでシュートを放ちましたが南のブロックに阻まれ。
15分には右からのスローインを受けた澤田が素早くクロスを入れ、フアンマがヘディングシュートを放つもGK後藤雅がセーブ。
攻撃自体は機能しているだけに、得点に辿り着けないのがもどかしく。

そしてその攻勢から一転、16分にギリェルメのシュートをブロックされると山形のカウンターに。
クリアボールを國分がフリックして藤本に渡すとそのまま並走し、彼のドリブルからのスルーパスを受けた國分がエリアすぐ手前からシュート。
ゴール左へ突き刺し4点目を挙げた山形、1点目のショートカウンターに続いて、ロングカウンターも決める一日となりました。

尚も先んじてカードを切っていく山形、20分に國分・加藤大樹→田中・後藤優へと2枚替え。
ただでは終わりたくない長崎も21分に動き、鍬先・ギリェルメ・名倉→カイオ・奥井・加藤大へと3枚替えを敢行します。
しかし投入されたカイオ、その1分後にパスを受けにいった後藤優を倒してしまい反則・警告と早々にカードを貰ってしまい。
その後山形のボール保持が中心となり、止む無くという具合に掛かる長崎のハイプレスも、長崎選手のすぐ側を抜くパスでいなしていきます。

長崎の反撃の機運が高まらないまま、遅めの飲水タイム(27分)を経て第4クォーターへ。
31分に中村→ジョップへと交代(加藤大がボランチに回る)し、フアンマとのダブルターゲットで何とか打開を図る姿勢に。
フアンマがロングボールを収める役は変わらず、それに伴いジョップが前に出るという関係性となり、(都倉が後ろ・フアンマが前になっていた)町田戦からは修正が図られていたようであり。

そして33分、クリアボールを拾ったフアンマからスルーパスが送られ、左奥へと走り込んだ米田からクロス。
これをジョップが期待通りにヘディングシュートを叩き込み、1点を返します。
2試合連続ゴールとなったジョップ、今後新たなジョーカーとして名乗りを上げられるか。

キックオフの前に山形は最後の交代、高江・藤本→藤田・高橋潤。
尚も点差を縮めんと攻め上がる……かと思われた長崎ですが、前線に運動量を加えた山形のゲーゲンプレスに苦しむ事となり。
ボールを落ち着ける暇も無く、フアンマへロングパスを送る余裕も無くなり、アバウトな攻めを強いられてしまいます。
何とかジョップの裏抜けを狙うも、GK後藤雅のケアが光るのみの結果に終わり。

43分にここも山形が即時奪回すると、高橋潤→藤田→イサカと経由し右ポケットを突き、イサカがグラウンダーでクロス。
クリアされるも、こぼれ球を田中がダイレクトでシュートを放ちゴール右へ際どく外れと、得点の機運が高まりを見せたのは山形の方となり。
そしてアディショナルタイムにそれが結実し、右サイドをパスワークで繋いでいき、中央方面へ流れた南がエリア内へ縦パス。
受けたのはその流れの中上がっていた川井で、反転しながらの難しいシュートをゴール左へと突き刺します。
これで5点目を挙げた山形。

止めを刺された格好の長崎でしたが、山形はその後高橋潤が足を痛めてしまい、ピッチを後にした事で数的不利での戦いに。
何とか力を振り絞り攻め込む長崎、GK波多野ロングフィード→ジョップフリックから好機を作り、左右からクロスを入れ続け。
しかし最後はこぼれ球をシュートにいったジョップが空振りと、不発に終わりました。

そして試合終了の笛が鳴り、山形が勝利を手にしました。
5-1と大差が付いたものの、長崎は良い時間もあっただけに攻守ともにもっと上手くやれた感が大きく。
それだけ新戦力の助走に注力したように映りましたが、果たして今後に結び付くかどうか。

そんな補強という要素では、後日この日対戦した両クラブとの間で選手が動く事案が発生。
長崎・宮城がレンタル先変更という形で、山形に移籍する事となりました。(レンタル元はJ1・川崎)山形公式 長崎公式
17節・大分戦の退場劇以降未出場だった宮城、それを境に見限られた感があり。
昇格に向けて微調整も必死といった移籍市場ですが、結果を出すのは何処か。

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