ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2023年J3リーグ第21節 FC大阪vsY.S.C.C.横浜

2023-08-11 18:19:52 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

  • 前半は、↓とは逆のコートでスタート。
  • DAZNの予想スタメンでは、YS横浜のフォーメーションは3-3-1-3。(萱沼がトップ下で、アローヨ・道本が両ウイングとなっていた)

今季からJリーグでの戦いをスタートさせたFC大阪。
初めて観る場合は、そのホームグラウンドが東大阪市花園ラグビー場という、他競技のものを使用している事に面食らうでしょう。
第3グラウンドまであり、前年のJFLでの試合の際は主に第2グラウンドを利用。(服部緑地陸上競技場との併用)
しかし観客動員が昇格の課題となるや、最終節では集客力のある第1グラウンドを使用。
その際の相手が鈴鹿ポイントゲッターズというカズのおかげで圧倒的な集客力を誇るクラブが相手だったため、無事に大観衆を集めて条件クリアに至りました。

それでも第2グラウンドが1,000人強という集客力しかない故に、J3へと舞台を移した今季は全て第1グラウンドでの開催。
これに対して「花園は聖地」という思いを抱くラグビーファンから異論の声が噴出したものの、既に東大阪市は(2020年から)指定管理者を東大阪花園活性化マネージメント共同体(FC大阪を含む3社で構成)とする事としていたので、慌てて反対した所で後の祭りという状況でした。
そんな訳で、ラグビー場での戦いを繰り広げているFC大阪。

しかしそのピッチコンディションは、遠目からでも非常に芝の状態がまちまちなのが解り、メインスタンド側の剥げ具合が酷いといった感じであり。
パスサッカーを繰り広げる相手のYS横浜にしてはとてもやり辛そうで、加えてFC大阪のハイプレスに悩まされる二重苦となり。
何とか誤魔化しながら、前半4分にスローインを直接受けにいったアローヨが舘野に反則を受けた事で得た右サイドからのフリーキック。
キッカー中里のクロスから萱沼がヘディングシュート(枠外)と、ファーストシュートに辿り着き。

攻撃サッカーの名倒れは避けたいYS横浜でしたが、その後はFC大阪のアバウトな前進に難儀。
ロングボールで前進し、その都度スローインを獲得の繰り返しという、ストーミングっぽいスタイルで文字通り地の利を得ようとするスタイル。
何とか対抗したいYS横浜ですが、10分には後方からロングパスを出そうとした所、二階堂がスリップしてしまい蹴られたボールは禹がカット。
そして拾った木匠のドリブルを柳が反則気味に止めてしまう(笛は無し)という具合に、苦境の色を示し。

そんな試合絵図を変えんとしたのが、リアルストライカーの福田。
以前観た際(13節・愛媛戦、3-2)以降ノーゴールが続いているものの、相変わらずゴールへの意欲は旺盛であり。
11分に左サイドでのスローインからの繋ぎから、ワイドからカットインでポケットを突き、そのままシュートを放つ福田。(ブロック)
守備面でも、18分に激しいプレッシングでFC大阪最終ラインを乱した末に右サイド深めでボール奪取。
そしてこぼれ球を萱沼が果敢にダイレクトでシュート(GK永井キャッチ)と、福田の前向きなベクトルを軸にペースを掴まんとしたYS横浜。
26分にはGK児玉のロングフィードを収めるも、腕に当ててしまいハンドで途切れてしまう等、それが空回りするのも不変でしたが。

しかしこの辺りから、FC大阪はストーミングに近いそのスタイルを改め、最終ラインから繋ぐ攻撃へと変遷。
前述のシーンこそ福田のプレッシャーの脅威を受けたものの、その後はしっかりと敵陣で攻撃を終え。
プレッシングも相変わらず冴え渡り、ボランチの禹が前に出るキツい前線の守備に対し、YS横浜はとても繋ぐ余裕は作れず。

そんな流れで挟まれた飲水タイム。(26分)
このままでは苦しいYS横浜、ロングボールをアローヨに当てる攻撃を取り入れて何とかFC大阪のプレッシングをかわしに行きます。
それでもポゼッションスタイルを捨てる事も無く、最終ラインでプレスをいなした末のロングボールで、しっかりとFWに当てにいくのが中心の攻撃。
33分には花房がロングパスを出し、アローヨでは無く福田が落下点に入ったものの、その頭を越えてバウンドしたボールにアローヨが走り込むナチュラルなトリックプレーに。
そして左ポケットからアローヨのシュートが放たれるも、ゴール右へと外れてしまい先制ならず。

これで無事ペースを掴んだYS横浜、36分に再び花房のロングパス、今度はアローヨが収めてそこから敵陣で繋ぎ。
そして左ポケットで縦パスを受けた福田、エリア外へと戻ったその刹那ミドルシュートを放つと、GK永井がセーブした跳ね返りを萱沼が詰めてシュート。
しかしオフサイドを取られてしまい、これも惜しいフィニッシュに止まります。
直後の37分にも、敵陣でキープする道本が(美馬に)反則を受けた事で、良い位置での直接FKと好機は続き。
これをキッカー道本が壁の間を通してシュート、ゴール右を襲ったこのボールをGK永井がセーブ、右へこぼれた所をすかさず詰めにいった花房。
ここでマイナスのクロスを選択しますが、中央で走り込んだ萱沼・福田のどちらにも合わずと、これまた際どい好機を逃し。

この影響でYS横浜が勢いを失った事で、極端に攻撃機会が少ない展開(自分の集計です)へと移行した前半の残り時間。
散発的にFC大阪が好機を作るもフィニッシュには繋げられず。
結局スコアレスのまま前半を折り返します。

後半が始まる前に、動いたのはFC大阪の方で木匠→島田に交代。
チームのトップスコアラーの島田(5点)ですが、この日は後半まで温存という形となっており、ギアを上げに掛かったでしょうか。

長いブレイクが挟まれた事で、再びやり直しを強いられるように中々攻撃機会を作れないYS横浜。
それを尻目にペースを掴みたいFC大阪、後半は主に左肩上がりでのビルドアップの形を取り。
その狙いは後半4分に端的に現れ、前に出た左サイドバックの舘野、田中の戻しを受けるとそのままアーリークロス。
この角度を付けたクロスを、投入された島田がファーサイドで合わせましたが、放たれたヘディングシュートは花房が腹部でブロックして防ぎ。(鳩尾を突かれた事で暫く蹲る)
舘野のクロス精度を利用するシステムと理解出来ましたが、本格的に威力を発揮するのは暫く後となり。

不本意な入りを強いられたYS横浜ですが、以降本腰を入れ本来のパスワークを貫きに掛かり。
前半はあまりの繋がらなさに、アンカー中里が最終ラインに降りてカバーする場面も見受けられましたが、後半はそれはほぼ皆無であり覚悟を持った物の強さを発揮。
敵陣でポゼッションを高める流れを無事に作り上げます。

そして10分、その敵陣でのパスワークから、一旦戻されたのち中里が斜めの縦パスをペナルティアークへと打ち込み。
これを萱沼がポストプレイで繋ぎ、受けた冨士田がエリア内を突いてシュート。
ゴール左へと突き刺さり、綺麗な縦パス→ポストプレイの流れを描いたゴールで先制点に辿り着きました。

リードを奪われてしまったFC大阪。
以降島田をターゲットとし、彼のポストワークを軸にペースを掴まんとします。
ディフェンスに遭いながらも頑張りを見せる島田でしたが、残念ながらそこからはフィニッシュを生み出せず。
15分に再度カードを切るFC大阪、禹・田中→日高慶太・利根へと2枚替え。

一方のYS横浜も動き、先日ヴェルディから育成型レンタルで加入した橋本を投入したのが18分。(アローヨと交代)
ポゼッションを確保できた以上、必要なのはターゲットマンよりもドリブラーという選択を採ったでしょうか。
その後も、パスワークに橋本のドリブルを加えるという形でペースを確保するYS横浜。
FC大阪に攻撃機会をロクに与えず、後半の飲水タイム(23分)まで時間を進めました。

ブレイクが明ける際、町田→渋谷へと交代とさらに動いてきたFC大阪。
これで4人目の交代と積極的に動くこの日の志垣良監督。

しかし流れは依然として変わらず、27分に橋本のドリブルから右コーナーキックを獲得したYS横浜。
ここから試合は動き、キッカー中里のクロスを花房が合わせヘディングシュート。
これをキャッチしたGK永井、低いロングフィードで素早い攻めを選択したものの、これが完全に裏目に出る事に。
古川を走らせたものの届かず、逆に前に出たGK児玉が前線へ蹴り込むと、これがFC大阪最終ラインの裏を突くボールとなり、そこに福田が走り込む泣きっ面に蜂の状況に。
ピッチコンディション故の不規則なバウンドも絡み、クリア出来ず福田に収まった末にシュート。
ゴールネットが揺らされ、トランジションの連続と呼ぶのも生易しすぎるといった流れで、YS横浜がリードを広げました。

これで攻めるしか無くなったFC大阪。
久保の推進力を前面に押し出したうえ、ボランチの位置から前線へ飛び出す渋谷の動きも絡めてYS横浜ディフェンスを低い位置に押し込み。
そうしたうえで、前述の舘野を中心とした左手前からのクロス攻勢に活路を見出す事となります。

それが具現化したのが最後の交代カード投入で、美馬→坂本。
本来DFの坂本をFW起用する(ただしFW経験はあり、2017年はJFL(奈良・当時)で18得点)という苦肉の策に近いものでしたが、それが最高の結果を齎します。
右CKを得られたというタイミングで敢行したこの交代策で、その坂本のファーストプレイが、キッカー日高のニアサイドへのクロスを合わせてのヘディングシュート。
これが綺麗に対角線を描き左サイドネットへ突き刺さる、まさに起死回生のゴールとなりました。

勢いを得たFC大阪、坂本が最前線となった事で古川が右サイドハーフ・久保が右サイドバックとそれぞれ一列下がった位置へシフト。
続く34分にも舘野の手前からのクロス、これを坂本が身体で落とした所を渋谷が拾い。
全てのピースが嵌るかのように繋がりましたが、放たれた渋谷のシュートはゴールバーを直撃して枠外と、惜しくもモノに出来ません。

それでもその勢いに任せ攻め上がり、続く35分には右スローイン、久保が一気に裏へと投げ込んだ事が奏功。
奥で受けた渋谷のクロスが上がり、坂本が合わせにいきこぼれた所を日高が繋ぎ。
勢い余って橋本と交錯した(正直日高の反則に見えたが笛は鳴らず)事でYS横浜サイドの足が止まってしまったでしょうか、拾った舘野のシュートが豪快にゴール上部に突き刺さります。
立て続けの得点による同点劇で、ホームの観衆を熱狂に包む事に成功したFC大阪。

以降も舘野のクロスを中心に攻め込み、一気に逆転を狙いにいくFC大阪。
37分に坂本の落としから、ポイントゲッターの島田にチャンスが訪れるも、あろう事か空振りで逃してしまい。
その直後にも同じく坂本の落としを経てボレーシュートを放った島田でしたが枠を捉えられず。

怒涛の攻撃を許すYS横浜。(38分に冨士田→大嶋に交代)
40分には福田が反則気味に日高に奪われてさらに攻撃を許し、例によって福田が激しく異議を唱える等そのフラストレーションも最大近くとなり。
とりあえず一息つきたいのは当然であり、42分に何とか橋本のボール奪取からのキープでそれを果たす事に。
そしてその直後に最後の交代カードを使用(中里・福田→土館・松村)と、こちらも手を打ち尽くします。

その後は大嶋をターゲットとしたロングボールが中心と、既に試合も最終盤故に細かい組み立てに頼れる余裕は無く。
そして突入したアディショナルタイム、GK児玉のロングフィード、低い弾道ながらバウンドが高く跳ね上がり。
これを橋本がフリックで繋いで好機を作るYS横浜、拾った萱沼の右ポケットへのスルーパスに走り込んだ松村。
マイナスのクロスを送るもブロックされ、ワイドで拾い直して再度クロス、今度は高いボールを経て大嶋がヘディングシュート。
しかしフリーで放たれたこのシュート、GK永井がファインセーブで勝ち越しは許さず。
FC大阪の方が攻撃機会が多かったATですが、最も印象を残したのはこの決定機となりました。

そして2-2のまま試合終了。
引き分けに終わり、これで4戦連続引き分けとなったFC大阪。
しかも以前の3試合はスコアレスドローと、J初年度ながら整然とした戦いは出来ているという印象です。
とりあえず降格の危機は今の所無さそうで、この特異なホームスタジアムの中、どれだけ地元のファンを惹きつけられるかどうか。

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