チャールズ皇太子にも事情聴取。ダイアナ妃の事故を担当した調査官が語った後悔とは?
1997年、ダイアナ妃が交通事故で亡くなった後、元ロンドン警視庁長官のスティーヴンス卿は、この悲劇の経緯についてチャールズ皇太子に事情聴取をせざるを得なかった。
その内容が、6月19日のデイリー・メールで明らかになった。
すべてはダイアナ妃の手書きのメモから始まった。
1995年10月、彼女は「私の人生に最大の危機が訪れている。夫は車の“事故”を計画している。ブレーキに細工をし、私は頭部に怪我を負う。そして彼は、ティギー(・レッグバーク、子どもたちの元乳母:編集部注)と結婚しようとしている」というメモ書きを残している。
そして、「カミラはおとりに過ぎず、この男は私たちを利用している」と付け加えた。この2年後の1997年8月31日、ダイアナ妃はパリで起こった交通事故により亡くなった。
調査が開始され、元ロンドン警視庁長官のスティーヴンス卿は、チャールズ皇太子に悲劇の経緯について聴取せざるを得なくなった。
6月19日、元警視庁長官が語ったこの内容を、デイリー・メールが報じた。ふたりは2005年12月6日の午後、セント・ジェームズ宮殿で秘密裏に面会。
その時、スティーヴンス卿は、もうひとりの調査官であるデイヴ・ダグラスを伴っていたという。
特異な面会
「この面会は、特異なものだった」とスティーヴンス卿は語る。「もちろん、特殊な状況ではあったが、私たちはほかの証人にするのと同じようにアプローチしました」。
スティーヴンス卿と言葉を交わす前、部屋に入ってきたチャールズ皇太子は「スティーヴンス卿、またお会いできて嬉しいです。 捜査の進捗は? 今日は何をすればいい?」と声をかけたという。
スティーヴンス卿は、ダイアナ妃のメモを彼の前で読み上げた。皇太子は少し緊張しながらも、礼儀正しく、しかし、執事のポール・バレル宛に書かれたこの手紙の内容をどう説明していいか分からなかったようだ。
「このメモ書きについては、メディアに掲載されるまで(2003年、ポール・バレルが著書『A Royal Duty』で公表した後:編集部注)何も知らなかった」と断言した。
その後チャールズ皇太子は、自らの回答のひとつひとつを確認し、イニシャルをサインしたという。
スティーヴンス卿は、「いずれにしろ、彼は信じられないほど協力的でした。隠すことなど何もなかったのですから」と語った。
マーティン・バシールの影響
それから16年後、スティーヴンス卿はダイアナ妃のメモの内容を説明する糸口を見つけた。彼によると、すべてはジャーナリストのマーティン・バシールから始まったもので、彼はダイアナ妃のパラノイアをあおるためにあらゆる手段を講じただろうという。
バシールは、偽の書類を使って彼女をだまし、1995年にBBCで放送された衝撃のインタビューをものにした。ことに彼は、チャールズ皇太子が子どもたちの乳母だったティギー・レッグバークと関係を持っている、とダイアナ妃に信じ込ませたと言われている。
スティーヴンス卿は、「パジェット計画」と呼ばれる捜査の一環で、マーティン・バシールに聴取を行わなかったことを後悔している。
「バシールが、ダイアナ妃に何を言ったかは分からない。しかし、もし彼がダイアナ妃の恐怖心をあおってあのメモを書かせたのであれば、それがチャールズ皇太子に事情聴取するきっかけを作ったことになる.....(中略)メモに書かれた内容を裏付ける証拠は何も見つからなかった。
彼女の不安は、単にバシールから聞いた話に基づいていたのかもしれない」と彼は語る。 マーティン・バシールが、1995年、ダイアナ妃のインタビューをとるために「詐欺的な手段」を用いていたことは、BBCの調査により明らかになっている。
text : Chloe Friedmann 1 (madame.lefigaro.fr)
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「ワクチン接種した後」コロナに感染し、入院・死亡した米国人「4000人」越えた
米国で 新型コロナワクチンを接種した後に感染し、入院したり死亡した人が4000人を越えたことがわかった(画像提供:wowkorea)
米国で 新型コロナウイルス感染症ワクチンを接種した後に感染し、入院したり死亡した人が4000人を越えたことがわかった。
米疾病予防管理センター(CDC)によると、今月21日基準で 完全にワクチン接種を終えても 新型コロナに感染する「突破感染」により、死亡したり入院した人は4115人である。このうち 死者は750人である。ただ 750人のうちの142人は、新型コロナとは無関係だというのが CDCの説明である。
「突破感染」により入院した人は3907人で、米CDCは「このうちの1000人が、新型コロナとは関連なく入院した」と明らかにした。突破感染は、ワクチンを2次まで接種しても ウイルスが抗体保護機能を迂回して 人体に感染させることを意味する。
突破感染による入院や死亡患者の76%が、65歳以上の高齢者である。 米国と英国など80か国あまりで 変異株が急激に拡散しているため、ワクチンを接種しても感染する事例が発生しているものと分析されている。
最近米国で 新型コロナの感染者全体のうち、インド発の「デルタ変異株」が占める割合は20%に達する。ファイザー社ワクチンの2回の接種を終えれば、デルタ株を88%まで予防できるという調査結果が出たが、これは これまでのウイルス予防率(95%)より低い数値である。
専門家たちは「突破感染を予想していた」という立場である。
米国食品医薬品局(FDA)諮問委員会のポール・オフィット博士は「ワクチンは、重症疾病にも100%効果があるというものではない」とし「突破感染による死者750人は、新型コロナによる米国の死者全体のうちのごく一部だ」と説明した。
26日基準で 新型コロナによる米国の累積死者数が60万3000人であることから比べてみると、その0.12%が 突破感染による死者数となる。
サンフランシスコ カリフォルニア大学の感染症専門家であるピーター・チンホン博士は「ワクチンを接種しても 新型コロナに感染し死亡する確率は、隕石がぶつかり死亡する可能性と似ている」とし「大きな枠でみると、ワクチンは非常に強力だ」としてワクチン接種の必要性を改めて強調した。
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韓国国内の突破感染4件、いずれもファイザーワクチン接種者と判明(画像提供:wowkorea)
コロナワクチンの予防接種を完了してもウイルスに感染する‘突破感染’が韓国国内で4件確認された。
いずれもファイザーワクチン接種者で、2人は2次接種を終えて14日以後にコロナウイルスに感染し、他の2人は14日を過ぎる前に感染したことが分かった。
当局は、突破感染は珍しい事例であり、突破感染でコロナに感染しても症状は軽症だと強調している。
25日、中央防疫対策本部によると、国内でコロナ予防接種が完了して14日が経過した後に感染が確認された事例は接種完了者148万2842人(21日現在)のうち4人である。
中央防疫対策本部はコロナの予防接種が完了した後に感染が確認された‘突破感染’の事例を説明し「皆さんの健康と安全のために予防接種を受けることは依然として重要である」と強調した。
当局によると、4人のうち、ワクチン接種から14日後にウイルスに感染した事例は2人とのことだ。初の突破感染事例は20代の医療スタッフで、ファイザーワクチンを2次まで接種し14日が過ぎた時点でコロナウイルスに感染した。
また、他の突破感染事例は30代で同じくファイザーワクチンを2次まで接種してから約50日後にコロナの感染判定を受けた。
他の2人は、ファイザーワクチンの接種後、14日が過ぎる前にウイルスに感染したものと推定されている。このため、当局はこれらの事例の場合、ワクチンの予防効果と蓋然性が足りないという評価を下している。
一方では、変異ウイルスのために突破感染が起きたのではないかという指摘も出ている。しかし、最初の突破感染事例の場合、変異ウイルスではないことが確認された。
当局は、突破感染は変異ウイルスだけでなく、変異ウイルスでない状況でも発生する可能性があると見ている。
中央防疫対策本部疫学調査分析団のイ・サンウォン団長は「突破感染は変異ウイルスだけでなく、非変異ウイルスでも発生する可能性がある」とし「人それぞれの違いによる反応と見ることができる」と説明した。
これと共に、当局は「突破感染といってもワクチンを接種したのだから、相対的に軽症か無症状である可能性が高い」と強調した。ただし、突破感染者が他の人にコロナウイルスを伝播するかどうかは、さらに調査が必要だと判断している。
コロナ予防接種対応推進団異常反応調査支援チームのパク・ヨンジュンチーム長は「突破感染の事例の場合、他の人に感染するのかという部分については、もう少し調査・研究が必要な部分だと思う」とし「今のところ突破感染したとしても事例は非常に珍しく、ワクチン接種力がない人に比べて臨床症状は軽症であり、追加感染させる感染性は低いと思われる」と述べた。
インドの新型コロナによる一日の新規感染者数が31万人を越え、世界最多となった(画像提供:wowkorea)
インドの新型コロナウイルスによる一日の新規感染者数が31万人を越え、これまでの米国の世界最多記録を上回った。
22日 インド保健・家族福祉省によると、この日の午前基準での新型コロナの一日の新規感染者数は31万4835人と集計された。
インドの日刊英字新聞“ザ・タイムズ・オブ・インディア”などのインドメディアは、この日の新規感染者数が新型コロナ発病以降で世界最高になったと報道した。これまでの一日の新規感染者の最高記録は、今年1月8日 米国で記録された30万7581人であった。
最近 インドでは ヒンドゥー教の春祭り“ホーリー祭”と宗教行事“クンブ・メーラ”など、数多くの人波がマスクなしに密集した状態で行なわれた。多くの巡礼客たちがマスクをせずに団体で川に入ったことで、新型コロナの拡散は予見されていた。
去る21日(現地時間)インドの状況を英国の日刊紙“ガーディアン”は「システムが崩壊し、新型コロナの地獄へと墜落していっている」と懸念を報じた。
ガーディアンは、インドのナレンドラ・モディ政府の指導力不足、州・地方政府だけでなく保健担当官僚たちの安逸な態度が国全体に蔓延して、インドで新型コロナが終息したと誤った認識をしている人々も多いと伝えた。
ワクチン接種が進み、感染者の減少が続いていた中東のイスラエルでは、インドで確認された変異ウイルスの感染が広がり、イスラエル政府は、25日から再び屋内でのマスクの着用を義務化しました。
16歳以上の人口の8割以上がワクチンを接種しているイスラエルでは、1日の新規感染者数が平均で10人台にまで減り、今月15日に屋内でのマスクの着用義務が解除されました。
ところが、21日には新規感染者が100人を超えたほか24日には228人に上り、イスラエル政府は、25日から、再び屋内でのマスクの着用を義務化するとともに屋外の大規模イベントでもマスクを着用するよう呼びかけています。
25日には、地中海沿岸のテルアビブで、性的マイノリティーの人たちへの理解を訴えるパレードが行われましたが、政府の呼びかけに応じて、マスクをしている人の姿も見られました。
イスラエル政府は感染者の増加について、インドで確認された変異ウイルスの「デルタ株」による感染が広がっていることを明らかにしています。
一方で、重症患者の数は大きくは増えておらず、政府のコロナ対策担当者も「第4波には入っていない」という考えを示していて、政府は、空港での感染対策を厳しくするとともに、ワクチンの接種が進んでいない12歳から15歳への接種を促しています。