王室離脱後、妻メーガン妃や長男アーチー君(2)と共に米カリフォルニア州に移住したヘンリー王子は、英時間4月17日に営まれた祖父エディンバラ公フィリップ王配の葬儀に参列するために帰国し、兄ウィリアム王子と約1年1か月ぶりの再会を果たした。
葬儀で兄弟は一定の距離を置いていたが、教会から出た際にはキャサリン妃が仲裁役となり、2人で会話して歩く姿が目撃された。
ロバート・レイシー氏によると、兄弟はその後ウィンザー城内に入り、カメラに映らなくなった途端に口論を始めたという。
同氏の長年の友人は「彼らはいつものように激しくぶつかり合っていた。2人の間にある怒りと憤りは、信じられないほどに深くなっている」と明かし、「どうしようもないほどに肩をすくめた」と述べたそうだ。
当時の報道では葬儀の後、教会を出たヘンリー王子とウィリアム王子は父チャールズ皇太子とウィンザー城内にある中庭で合流し、2時間ほどプライベートな会話を交わしたと伝えられていた。
しかしレイシー氏は、「残念ながら、そのようなことはなかった。ある新聞が誤って報じたような和解はなく、葬儀後の兄弟の座談やミニ・サミットなども行われなかった。ウィリアム王子とキャサリン妃は親族に挨拶し、エリザベス女王とチャールズ皇太子に別れを告げて帰路についた」と報道内容を否定。「ダイアナ妃のひどく分裂した2人の息子達の対立は、すぐに終わりそうにはない」と記した。
今年3月には、メーガン妃がケンジントン宮殿で生活していた当時、シニアスタッフが「妃のいじめによって2人のスタッフが辞職した」と宮殿に苦情文を提出していたことが報じられ、バッキンガム宮殿が関連スタッフを集めて調査を開始すると発表した。
レイシー氏が知る情報筋によると、かつてウィリアム王子はある人物に「誰もが気難しい義理の姉妹を持っている」と指摘されたことがあるそうだ。その時、王子はうなずいて反応したものの、突然「だが、あのとんでもない女が、僕のスタッフにした仕打ちを見てくれよ! 残酷だ!」と怒りを露わにしたという。
またヘンリー王子と親しい友人が「メーガンは500%の悪夢になる。永遠に終わらないPR活動。まったくもって、アメリカ人だ!」と話しているとも述べた。
ヘンリー王子は母である故ダイアナ妃の銅像の除幕式に参加するため、現地時間25日に英国に帰国した。5日間の自主隔離生活を終えた後、妃の60回目の誕生日となる7月1日にケンジントン宮殿での式典にウィリアム王子と共に出席する予定だ。
ヘンリー王子とメーガン妃はトランプ前米大統領化? 王室作家「見出しだけ見て記事を判断する」
著者:森 昌利
タグ: メーガン妃, ヘンリー王子, 森昌利, ロイヤルファミリー

ヘンリー王子とメーガン妃の“メディア嫌い”は今に始まったことでもないが、最近特にその傾向が顕著になっている。
先日も“リリベット命名”をめぐりBBCが「エリザベス女王の許可を得ていない」と報じると、弁護士を通して「虚偽で中傷的」とすかさず抗議し、法的警告を与えた。
そんな王子夫妻のメディア対応について、王室記者がその要因と考えられる“ある要素”を指摘して話題になっている。
そんな王子は先日、ダイアナ元妃銅像除幕式に出席するため英国に帰国。またしても報道は過熱化しているようだ。
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王室作家「ハリーは詳細を気にしないのです」
訴訟や声明、弁護士を通じた警告書簡など、最近特に過敏なヘンリー王子夫妻のメディア対応。
王室作家のダンカン・ラーコム氏は英雑誌「OK!」に対し、その要因は「2人が『ドナルド・トランプ氏化』していること」と主張した。
それは一体どういうことなのか?
「Prince Harry:the Inside Story」の著作で知られ、ヘンリー王子の内情に詳しい同氏はまず、王子が3月放送のインタビューで家族(チャールズ皇太子)が“王室引退”直後に「援助を打ち切った」とする主張は「明らかに真実ではありません」と発言した。
そして「ハリー(ヘンリー王子の愛称)は詳細を気にしないのです。まるでドナルド・トランプ(前米大統領)のように、ヘッドライン(見出し)だけを見てすべてを判断してしまいます」と語り、過敏なメディア対応に潜む根本的な問題点を指摘した。
確かに最近、ネットで見かけるニュースのヘッドラインは過激だ。しかし内容を読まずにフェイクニュースとするのは少々乱暴な話でもある。
一方、王子夫妻の結婚以来、2人に関する報道量は膨大だ。多忙な王子夫妻がすべての内容に目を通すのは無理というものだろう。ヘッドラインだけに目を通すということが物理的にも可能なラインだと考えられる。
それなら“王室引退”時の宣言通り、静かな生活を送ってメディアが何も書けないようにするか、もしくはエリザベス女王のように「黙して語らず」の高潔な態度で相手にしなければ良いという意見もあるだろう。
過激な見出しだけ見て激怒では神経の休まる暇もなし。王子夫妻のメンタルヘルスが健やかであることを祈りたい。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【写真】ヘンリー王子 現地時間25日午後に帰国した際の様子 警察と王室の護衛とともにフロッグモア・コテージへ

ダイアナ元妃は「ヘンリー王子がウイリアム王子を支えると信じていた」 自叙伝作家語る
著者:森 昌利
タグ: ヘンリー王子, ウイリアム王子, 森昌利, ロイヤルファミリー
ダイアナ元妃生誕60周年となる7月1日を前に、今年2度目の英国帰国を果たしたヘンリー王子。同日の銅像除幕式では兄弟が対面するとあって、世界のメディアがその動向に注目している。
そこで先日、1992年出版の自叙伝「ダイアナ元妃の真実」の作者として知られるアンドリュー・モートン氏がテレビ番組に出演。生前の元妃が兄弟に抱いていた思いを語り、話題になっている。
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「チャールズ皇太子との協力も惜しまず、2人を和解させたことでしょう」
近年もウイリアム王子とキャサリン妃、そしてメーガン妃に関する著作を持つ伝記作家のアンドリュー・モートン氏。
英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、英民放ITVの昼番組「Loose Women」に出演した同氏は「これは疑いもないことですが、ダイアナ(元妃)が生きていれば兄弟がケンカ別れしていることを深く悲しむはずです」と発言し、亡き“民衆のプリンセス”を完璧に把握する人物として心情を代弁した。
同氏はさらに「ダイアナは私に何度かはっきりと言ったことがあります。
ハリー(ヘンリー王子の愛称)が『孤独な王』という立場に就いたウイリアムの『ウイングマン』(片腕的存在のサポート役)になると、彼女は信じていました」とも語り、元妃が兄弟末長く助け合って生きていくことを心から望んでいたことを明かした。
だからこそ現在の不仲に対しては、誰よりも兄弟を愛する母親として「別れたチャールズ皇太子との協力も惜しまず、2人を和解させたことでしょう」と断言した。
どちらかといえば内にこもるタイプで、一度感情を損なうと頑なになるというウイリアム王子。そして、感情的なヘンリー王子。愛する母親が存命なら、英国と米国西海岸に別れた兄弟を仲直りさせるために奔走するであろうことは、確かに想像できる。
また、「もしもダイアナ元妃が生きていたらどんな年の取り方をしたと思うか」と問われた同氏は、「当時からエクササイズを欠かさず、食事にも非常に気を使っていましたから、きっと今も変わらぬ美しさを保っていたことでしょう」と笑顔で話し、生前の元妃を偲んだ。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【写真】ヘンリー王子 ダイアナ元妃の生誕60周年を前に帰国 英ヒースロー空港からの移動では王室車両などによる厳重な警護が

ヘンリー王子 停止されたHRH称号の使用発覚 リリベットちゃん出生証明書に明記
著者:森 昌利
タグ: ヘンリー王子, 森昌利, ロイヤルファミリー, リリベットちゃん

エリザベス女王幼少の頃の特別な愛称“リリベット”を長女に命名したメーガン妃とヘンリー王子。BBCが「女王の許可なし」と報じると、弁護士を通じ「虚偽で中傷的」と抗議することでその怒りをあらわにした。
その後も情報筋は、ヘンリー王子夫妻側が「許可を取っていない」と主張。
さらには王子夫妻が女王の許可を得る前に“リリベット”関連のドメインを取得していたことが明らかになり、問題が激化している。そして今度は、出生証明書で問題が発生した。
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父親名欄の名前は「サセックス公爵」、姓は「HRH」
2020年3月にヘンリー王子夫妻が“王室引退”した際に、王室はいくつかの具体的な取り決めを発表した。
その中の1つに、王室の称号「His or Her Royal Highness」(殿下・妃殿下、HRH)の使用停止がある。
ところが英大衆紙「ザ・サン」は、リリベットちゃんの出生証明書をコピーで入手。その父親名欄のラストネーム(名字)に「HIS ROYAL HIGHNESS」と記されていることを明らかにした。
同紙が掲載した米サンタバーバラ郡の出生証明書を見ると、リリベットちゃんがサンタバーバラ・コテージ病院で6月4日の午前11時40分に生まれたことを確認できる。そして母親名欄のファーストネーム(名前)にメーガン妃のファーストネームである「レイチェル」、ミドルネームに「メーガン」、ラストネームはシンプルに「マークル」と記載され、「サセックス公爵夫人」とHRH称号はなかった。
しかしその一方で、父親名欄には、ファーストネームに「THE DUKE OF SUSSEX(サセックス公爵)」、ラストネームに「HIS ROYAL HIGHNESS」と記入されているのがはっきりと見て取れる。
一般ではヘンリー王子のHRH称号禁止の認識が確立されておらず、ケンジントン宮殿で開催されているロイヤルファッションの展覧会「Royal Style in the Making」では、ウイリアム王子とヘンリー王子から貸し出されたダイアナ元妃のウェディングドレスに関し、説明パネルではヘンリー王子の前に「HRH(殿下)」の称号が記載されていた。
「ロイヤル・コレクション・トラスト」によると「管理上のミス」だという。
けれども、娘の出生証明書に禁断のタイトルが“うっかり記載される”ことはあり得るのか。少なくとも王子側が最初に届けていなければ、証明書にも記載されないだろう。
王室に別れを告げたにもかかわらず、なぜこうした状況が発生するのか、首を傾げてしまうものである。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【写真】ヘンリー王子夫妻とエリザベス女王の関係を推し量るヒント? 謁見室に飾られた写真立ての位置が話題に
ヘンリー王子夫妻の写真は3の位置に。花瓶に差された牡丹がかぶっており、ほとんど確認することができない
