シリア騒乱と修羅の世界情勢

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ヘンリー王子&メーガン妃の不在は“あえて”!?英ロイヤルファミリーの最新ポートレートでも「冷遇」

2022年10月21日 | 国際社会
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チャールズ新国王夫妻とウィリアム王子夫妻の4人の写真から読み取れるメッセージとは?
by MEHERA BONNER 2022/10/04


イギリス王室がインスタグラムの公式アカウントで新たに公開したロイヤルファミリーのポートレートに、眉をひそめている人たちがいる──。

その理由は、チャールズ国王とカミラ王妃、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が並んで写るその写真に、ヘンリー王子とその妻メーガン妃が入っていないこと。

チャールズ国王は亡くなったエリザベス女王の国葬が行われる前夜、葬儀に参列する各国のロイヤルやリーダーたちを招いてレセプションを開催。このポートレートは、その会場のバッキンガム宮殿で撮影されたものだという。


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問題にされているのは、ヘンリー王子とメーガン妃がこの家族のポートレートに写っていないことだけでなく、レセプションにも招かれてもいなかったということ。

『テレグラフ』紙によると、ヘンリー王子夫妻は開催の数日前に、「レセプションへの招待状を受け取っていた」とのこと。それにもかかわらず、「招待するのはロイヤルファミリーの一員として公務を行っている者のみ」だとして、招かれないことが後から伝えられたという。

サセックス公爵夫妻に近い関係者は、このとき夫妻は「当惑していた」と話している。一方、バッキンガム宮殿の関係者は、「夫妻は招待されておらず、出席すると思われていなかった」と主張している。

つまり、このポートレートの公開は、間違いなく「意図的」に行われたもの! 『デイリー・メール』紙の王室専門のコラムニスト、リチャード・ケイ氏はこれについて、次のように述べている。

「誰も話題にしなかった、触れてはいけない問題がありました。それは、国王の次男がそこにいなかったことです」、「この写真は、夫妻の『疎外感と追放されたという気持ち』を深めた可能性があります」

「この写真は、これが“最終形”との印象を持たせるものです。つまり、王室の中心にいた可能性がありながら、現在はその外れの方にいる夫妻に、もう戻る道はないのだということを示唆しています」

ヘンリー王子とメーガン妃は、このポートレートから除外されていることについて、あるいはレセプションに「招待されなかった」ことについて、何もコメントしていない。

ただ、制作中のNetflixのドキュメンタリー・シリーズのなかで、何らかのコメントをする可能性はあるのかもしれない……。

From COSMOPOLITAN US













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かつてはロイヤルファミリーの間で「白い喪服」の伝統があったそう。
 2022/09/21


OLI SCARFFGetty Images


現地時間9月19日、世界は英国史上最も長く君主を務めたエリザベス女王に別れを告げ、ウェストミンスター寺院には、女王の家族が最後のお別れをするために集まりました。

どの葬儀でもそうであるように、女王の葬儀でも黒を基調とした厳粛なドレスコードが遵守されましたが、英王室には厳かな場面に応じた独自のドレスコードが存在します。


軍の称号を持つロイヤルメンバーは、儀式用の軍服を着用するよう求められます。チャールズ国王は2012年にイギリス陸海空軍元帥に任命された際に女王から授かった、赤いベルベットと金色の元帥杖とともに、メダルのついた儀式用の軍服を身につけていました。

エドワード王子、アン王女、ウィリアム皇太子は、いずれもメダルつきの軍服を着用し、王室の公務から退いているアンドルー王子とヘンリー王子は、メダルはつけていたものの、黒ネクタイに黒のモーニングという礼服で出席しました。


Chris JacksonGetty Images

王室の女性メンバーは伝統的に、黒い喪服と黒いハット、場合によってはヴェールを着用することになっています。

葬儀当日は、カミラ王妃、キャサリン妃、メーガン妃、ウェセックス伯爵夫人ソフィー妃、ベアトリス王女、ユージェニー王女がこのルールを遵守。幼いシャーロット王女も黒いハットを着用していました。


Getty Images


Samir HusseinGetty Images


Chris JacksonGetty Images

https://www.cosmopolitan.com/jp/beauty-fashion/fashion/g20863998/royal-family-fashion-rules/

ヴェールの着用は、英ロイヤル独自の喪服の伝統といえます。格子状のヴェールはこのドレスコードを現代風に解釈したもので、1952年2月にエリザベス女王が母と妹とともに父ジョージ6世の葬儀に参列したときに着用していたヴェールは、長くて透け感があまりないものでした。


1952年、ジョージ6世の葬儀に参列したエリザベス女王、クイーンマザー、マーガレット王女。E. RoundGetty Images


一般的に、黒は喪に服すことを連想させる色ですが、これがスタンダードとなったのは、19世紀になってからのこと。

それ以前は、ロイヤルファミリーの間で「白い喪服」の伝統があり、これは16世紀後半にスコットランドのメアリー女王が、家族の喪失を象徴するために白い喪服を着用したことから確立されたそう。

クイーンマザーは1938年、実母(エリザベス女王の祖母)の葬儀の際、この伝統を守って白い喪服を着用しています。


TOLGA AKMEN/EPA-EFEShutterstock


黒い喪服は、「永遠の未亡人」と呼ばれたヴィクトリア女王が1861年に夫のアルバート公を亡くし、喪に服すために、自身が亡くなる1901年まで黒い喪服を着続けたことで正式に確立されました。

また、ジュエリーはパールを身につけるという伝統も、ヴィクトリア女王がこの期間に、悲しみと涙を象徴するパールのみを身につけていたことから始まっています。

その伝統は今日まで続いていて、女王の葬儀ではキャサリン妃やメーガン妃、女王の孫であるザラ・ティンダルなど、複数のロイヤルメンバーがパールを身につけました。そして、その多くは女王から直接贈られたもので、女王への親密なトリビュートとなっています。


Samir HusseinGetty Images


Karwai TangGetty Images



エリザベス女王の国葬に参列したゲストのブラックフォーマルファッション



キャサリン妃
ダブルボタンとプリーツが施されたコートドレスで登場したキャサリン妃。ジュエリーにはパールのネックレスとイヤリングを。ヘアはまとめて存在感のあるヘッドピースをオン。
WPA Pool
Getty Images














チャールズ国王、エリザベス女王の競走馬12頭を競売へ 来年誕生予定の子馬30頭も売却の方針

2022年10月21日 | 国際社会
[2022年10月18日8時53分]


英国エリザベス女王(ロイター)


英国のチャールズ国王(73)が、先月9日に死去したエリザベス女王から受け継いだ競走馬12頭を競売にかけ、売却する意向であることが分かった。

動物好きとして知られた女王は、亡くなった時に4匹の犬とともに100頭以上の馬も所有していたと言われている。

愛犬2匹は女王の次男アンドルー王子と元妻のサラ・ファーガソンさんが引き取って一緒に暮らし始めたことが分かっているが、英デイリー・メール紙などの報道によると、国王は亡き母が愛した競馬事業を縮小するため一部の競走馬を売却すると伝えている。

大の競馬ファンで馬主でもあった女王は、1952年に即位した際に父ジョージ6世から競走馬を譲り受けて以来、70年間にわたってこよなく馬たちを愛し、繁殖にも力を入れてきた。

今年は37頭の競走馬をレースに出場させるなど競馬に情熱を注いできたが、国王はそのうちの3分の1にあたる12頭を競売にかける予定だとし、その中には女王が死去する2日前のレースで優勝した馬も含まれているという。

関係者は、王室と競馬界の関係は今後も継続されると述べているが、「情熱をささげた女王陛下と同じにはならない」との見方を示している。

来年誕生予定の30頭の子馬も売却する方針だといい、女王が育てた最後の血統馬として高値で取引されることが予想されている。

残りの馬も近い将来新たな所有主へと渡ることが見込まれており、かねて王室のスリム化を進める意向を示していた国王は競走馬の繁殖事業も段階的に縮小する計画であるという。

国王が受け継いだ競走馬の1頭が先月末、女王の死去後初となるレースに出場。2着に終わって初勝利を国王にささげることはできなかった。

60頭の競走馬と38頭の繁殖用の牝馬がいる英ノーフォーク州にある王室牧場ロイヤル・サンドリンガム・スタッドの関係者は、「牧場は3年以内に博物館になる可能性がある。本当に残念だ」と述べている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)













王室のスリム化、環境問題への関心、スキャンダルなど、エリザベス女王の治世とは全く異なるものに!?


by ISABELLE ARON 2022/10/07Getty Images


誰かが何かを「一生待っていた」と言ったら、たいていの場合は大袈裟に言っているけれど、ことチャールズ皇太子(現新国王)に関しては、その通りかもしれない。

エリザベス女王が25歳で即位し、王位継承順位1位となったチャールズ皇太子はたったの3歳だった。それ以来、彼は70年以上にわたって後継者として待機し続け、史上最長の王位継承者となった。

親が亡くなって王位に就くというほろ苦い葛藤は、ケニア訪問中に父ジョージ6世の崩御を知らされたエリザベス女王が味わったものだ。

チャールズ皇太子もまた、9月8日(現地時間)の女王の死を受け、国王としての役割を担うことになった。

戴冠式は来年になる予定だが、セント・ジェームズ宮殿で開かれた王位継承評議会(即位式)では正式にチャールズ3世と宣言され、国民に向けた最初の演説で、君主として「生涯を通じて奉仕する」と誓った。

エリザベス女王は70年にわたって国家元首を務めてきたため、新しい君主の誕生は英国や英連邦諸国にとって大きな転換のように感じられる。

しかし、チャールズ新国王はこれまで常に世間の注目を浴びてきたため、彼がどのような君主になるかを見極めるのに十分な時間があった。


Getty Images


チャールズ新国王といえば、環境問題を中心に、自身が熱心に取り組んでいる問題について発言してきたことで知られている。

しかし、国王となった彼は、政治的に中立な立場を保たなければならない。

2018年の70歳の誕生日を記念するBBCのドキュメンタリー番組で彼はこのことについて言及し、(王位に就いた後)これまでと「全く同じように」発言を続けると言う考えは「完全にナンセンス」だと述べている。

自身の公的なキャンペーンは続けるのかという問いに対し、彼は「いいえ。私はそこまで愚かではありません」と語っている。


即位後初の演説で、チャールズ新国王は新たな責任を引き継ぐことで自分の人生が変わることを認めた。

彼は「私が深く関心を寄せている慈善事業や問題に、引き続き多くの時間とエネルギーを費やすことは、もはや不可能です」と述べた。


裏ではかなりの影響力とソフト・パワーを発揮している可能性があります


『Elizabeth: Queen and Crown』の著者であるサラ・グリストウッドは、UK版『COSMOPOLITAN』に対し、「皇太子時代の彼は、ときに物議を醸す意見を述べることで有名でした」と語り、彼の演説は、こうしたことから「身を引く」ことを示す合図だったと説明している。

グリストウッドは一方で、場合によっては国王の干渉は悪いことではないと指摘する。

「国王の大きな関心事のひとつは環境問題ですので、このことについて国王が多少口に出したとしても、多くの国民は許容するでしょう。

もし、国王が裏で政府の閣僚に環境問題について働きかけていたことが知れ渡ったら、国民はむしろ感謝するに違いありません」。


グリストウッドによると、新国王は毎週行われる首相との会談で、気候変動に対する行動を促す可能性があるという。

「裏ではかなりの影響力とソフト・パワーを発揮している可能性があります」と彼女は説明する。


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『Crown & Sceptre』の著書であるトレイシー・ボーマンも、チャールズ新国王は自分が熱心に取り組んでいる問題の進展を推し進めようとするだろうと語り、彼は「故女王よりも率直」である一方で「憲法の範囲内に留まる」だろうと述べている。

ボーマンは、「君主には大きな政治的権力はありませんし、そこに抗うことはないでしょう。

しかし、自身が貢献できる問題については、意見を述べる機会を逃すことなく利用する思います」。

皇太子時代のチャールズ新国王は、野生動物の保護からホメオパシー(クラレンスハウスの牛や羊にこの代替療法が使われているらしい)まで、あらゆることに自分の意見を示してきた。

特に、「黒いクモのメモ」の件では「おせっかい」と批判されることもしばしばだった。

黒いクモのメモとは、チャールズ皇太子が農業、建築、教育など多岐にわたるテーマについて、英国政府の閣僚らに宛てた手紙のことで、クモのような彼の筆跡からこう呼ばれている。

最近では難民をルワンダに移送する政府の方針を批判し、「ぞっとする」と発言したことが報じられた。

チャールズ新国王が皇太子時代に注目されていた理由は、その率直なところだけではなく、彼の性格が女王とはかけ離れている点にもある。

女王の国葬を前に北アイルランドを訪問していた新国王は、署名する際に万年筆からインクが漏れていたことに対し「これにはもううんざりだ! いつもこうだ!」と暴言を吐いた。

チャールズ新国王は、野生動物の保護からホメオパシーまで、あらゆることに自分の意見を示してきた。


万年筆に対するあからさまな怒りは、悲嘆に暮れている時期のプレッシャーによるものだと言う人もいるかもしれないが、エリザベス女王が公の場で同じように不満を露わにする姿は想像できない。

そして、チャールズ新国王が冷静さを失っているところをカメラが捕らえたのは、これが初めてではない。

2005年、BBCの王室特派員であるニコラス・ウィッチェルのインタビューを受けていたとき、彼は息子たちに「あの男には耐えられない。彼は本当にひどい」と言っていたのをマイクが拾った。


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しかし、73歳になるチャールズ新国王は、その個性を抑えることができるのだろうか。

ボーマンは「もし抑制するとしたら、国民と新国王の最初の交流の段階でそれをみることになっていたはずです」「私たちは、史上初めてテレビ中継された王位継承評議会を見た後に、万年筆の事件も目の当たりにしたわけです。

ある意味で、もしこの段階で抑制できなければ、おそらく在位中に完全に人格を抑制することはないだろうと思います。

文句を言わず、説明しないことで有名な女王よりも、より個性が表に出てくるかもしれませんね」と語る。

さらに、皇太子時代よりも「慎重で控えめ」にはなるだろうが、故女王ほどではないだろうと予測している。

しかし、この意見に誰もが賛成しているわけではない。

王室専門家のリチャード・フィッツウィリアムズは、チャールズ皇太子が新国王になったいま、彼がその行動を変えることは非常に重要だという。

フィッツウィリアムズは「チャールズには活動家としての側面もあるため、国王の座に就いたからといって、生涯の習慣として行ってきたことを180度変えるのは難しいでしょう」と語る。

また、チャールズ新国王の演説は、状況に適応することを誓ったという点で「意義深い」という。

「彼はそうしなければならない」とし、「彼は一つの仕事を見事にやり遂げましたが、これから行うのは全く別の仕事なのです」と語った。


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チャールズ新国王の気質についてはさておき、女王が亡くなった後の王室の行方について、いろいろな憶測が飛び交っている。

グリストウッドは、「チャールズ新国王は女王が亡くなる前から、英王室は中心メンバーだけに縮小し、“スリム化”を図ろうとしていたことはよく知られています」

「今バルコニーに登場するのは直系の王族だけとなっていて、好都合なことに(スキャンダルを起こした)アンドルー王子を除くことに成功しました」と語る。

また、ボーマンはチャールズ皇太子が国王になってからもこの傾向は続くと説明する。

「新しい皇太子夫妻はとても人気が高く、すでに非常に活動的な王室メンバーであるため、今後ますます目立つと思います。そのため、新国王は、夫妻をより前面に押し出すことになるでしょう」

チャールズ皇太子の王位継承が、エリザベス女王のときとは全く異なるものであることは確かだ。

フィッツウィリアムズは、王室に若い世代の国民の関心を引くには、チャールズ新国王の年齢が不利に働くかもしれないという。

「73歳という年齢がネックになるかもしれません」と彼は説明する。

「25歳で即位した当時のエリザベス女王は、ピエトロ・アンニゴーニがシルバーの背景のなかに描いたローブを纏う女王の肖像画そのもので、未来はどこか輝かしいものに見え、チャーチル首相やその他の人たちが経験したもうひとつのエリザベス女王時代を象徴しているようでした。

しかし今回は全く違います。国難のときです。ブレグジット後、生活費の危機、EUとの問題、ウクライナでの戦争など、大きな困難が伴います」。

フィッツウィリアムズは、アラン・ベネットの戯曲『ジョージ3世の狂気』の一節「To be a Prince of Wales is not a position. It is a predicament(プリンス・オブ・ウェールズは、地位ではなく苦境である)」を引用。

今、チャールズ新国王が立たされている苦境は、母エリザベス女王が受け継いだ国とは全く異なる国であり、そこでどんな国王になるかということなのだ。

Translation: Masayo Fukaya From COSMOPOLITAN UK












「王室スリム化」英国にも及ぶか 日本でも皇族の人数を減らした過去がある

2022年10月21日 | 国際社会
2022年10月10日18時00分


   欧州の王室で、正式な王族の人数を限定する動きが目立っている。デンマークでは、女王の孫4人が「王子」「王女」の称号を失う見通しだという。

英国でもスリム化が進むのではないかとの報道が出ている。日本では、皇位継承者の数が少ないことがしばしば問題になっているが、欧州の王室は事情が異なるようだ。


英バッキンガム宮殿

「普通の生活」が送れる

   AFP=時事によると、デンマーク王室は2022年9月28日、女王マルグレーテ2世が4人の孫から王子、王女の称号を剥奪すると発表した。

王室は理由として、女王の次男で王位継承順位第6位のヨアキム王子の4人の子が普通の生活を送れるようにすることや、欧州の他の国に倣った王室のスリム化を挙げている。

   女王の長男、フレデリック皇太子の4人の子どもは王子、王女の称号を保持するが、16年の決定で、成年になってから領地を得るのは将来国王となるクリスチャン王子のみとなっている。

   産経新聞によると、オランダは王室を君主の3親等までに限定。

13年のウィレム・アレクサンダー国王即位に伴い、国王のいとこは王室から外れたという。スウェーデンでは19年、グスタフ国王が、ビクトリア皇太子の弟王子、妹王女の子供たち5人を王室から外すと発表した。

公務に費用がかかり過ぎ

   BBCによると、スウェーデンでグスタフ国王の判断は、王室の人数が多くなって公務に費用がかかり過ぎとの見方が広がっており、それを受けた措置とみられている。

国王は自らの考えで決断したが、英国のチャールズ皇太子(当時)が「王室を整理」したいと考えているとされることも意識したと思われる、との見方も伝えている。

   このため、エリザベス女王が亡くなったばかりの英国でも、変化が起きる可能性がある、との報道が出ている。チャールズ新国王は、皇太子時代から、王室のスリム化に積極的とみられているからだ。

   コスモポリタンは10月3日、「新たな国王が即位したイギリス王室では、いくつかの大きな変化が起ころうとしているもよう――"王室のスリム化"を目指すチャールズ国王は、弟アンドルー王子の娘たち、ベアトリス王女とユージェニー王女から『王女』の称号をはく奪する考えがあるとみられている」という記事を配信している。

女性も王位継承が可能

   日本でも過去には、皇族の人数を減らしたことがあった。

『公家源氏――王権を支えた名族』 (倉本一宏著、中公新書)によると、源氏姓の生みの親となる嵯峨天皇(786~842)には、皇子女が50人もいた。

このうち32人の皇子女は、源朝臣姓を賜り臣籍降下している。

   理由は明らかではないが、子が多すぎて、国費を圧迫していた、自分の子を高級官人にして天皇を輔弼させようとした、多くの皇子女を臣下に降ろすことによって、皇位継承の候補者を削減しようとした、などの説がある。

   同書によると、嵯峨源氏の一世では3人の左大臣を輩出した。しかし、その孫世代になると、中級役人程度になり、四世になると、ほとんどが消息不明になっているそうだ。

   嵯峨天皇の例に倣って、その後、同様のケースで「源」が使われるようになった。どんどん増えて21流にもなり、どの天皇からかということを明示するために「清和源氏」などと呼ばれるようになったという。

   戦後の日本では、11宮家が皇籍離脱となり、一気にスリム化した。

そんなこともあり、現在は、皇位継承者となる男性皇族の数が少なくなっている。

   産経新聞によると、欧州では女性も王位継承が可能。国王直系の「次の君主」の人数に不足はないとのことだ。

英国で「君主制維持」は62%

   なお、デンマークでは、マルグレーテ女王の今回の決定に、ヨアキム王子夫妻が強く反発。

デンマーク紙のインタビューで、「自分の子供たちが、こんな扱いを受けるとは」と不快感を表明した。通告は、公表のわずか5日前だったという。

   産経新聞によると、女王はこの報道を受けて、「大きな動揺を与え、申し訳なかった」とする声明を発表したが、「将来、王室が時代遅れにならないようにするために必要な措置。私の在位中にやり遂げたい」と強調したという。

   エリザベス女王の死去後、君主制についての報道は増えている。

   ニューズウィークは9月27日、「チャールズやヘンリーの醜聞どころじゃない、英王室を脅かす『最大の危険』」という記事を配信。

   「新国王チャールズ3世の下で君主制を維持することに賛成の国民は62%に上る」が、「王室の維持コスト削減を含め、英君主制に『進化』が必要なことは支持者も認めている。

背景には、君主制は過去500年間の社会の流れと根本的に矛盾するという暗黙の了解がある。

エリート主義、生まれの実力に対する優位、民主主義の欠如......君主制の本質は現代社会を否定する」と報じている。


スリム化
デンマーク
王室













Culture 2022.09.25


エリザベス女王の国葬は、英王室の歴史上、特別な瞬間として残るだろう。王室評論家が、この特別な日の様子を分析した。


エリザベス女王の国葬での、ハリー王子、ウィリアム皇太子、キャサリン皇太子妃、メーガン夫人、ウェセックス伯爵夫人ソフィー妃、エドワード王子。(ロンドン、2022年9月19日) photography: Abaca


エリザベス女王の国葬中、王室メンバーたちが感極まる姿が度々目撃された。

チャールズ3世の涙からメーガン夫人の印象的な涙、女王の曽孫ジョージ王子とシャーロット王女、そして女王の棺の前で団結するハリー王子とウィリアム皇太子……。

2022年9月19日は、「メグジット」やエプスタイン事件へのアンドルー王子の関与といった近年の衝撃を経て、新たな結束の象徴として、イギリス国民と王室の歴史に残る日になるだろう。

国葬全体としては力強いイメージであったが、ロイヤルファミリーの細かな仕草や振る舞いも印象的だった。王室評論家のステファン・ベルンがこの日を振り返った。

――エリザベス女王の国葬について、どのような印象をお持ちですか?

ステファン・ベルン: 群衆が印象的でした。ウィンザー城を訪れた参列者だけではありません。少なくとも30万人の人々が最後の弔問に訪れ、女王の棺の前に集まりました。ジョージ王子とシャーロット王女、ふたりの曾孫も参列し、家族の団結を象徴していました。厳かで英国への敬意が感じられました。最後に、ウィンザー城で女王の棺を待つ2匹の愛犬の映像が印象的でした。


――当日は、非常に厳格な儀式に沿って忠実に行われました。エリザベス女王の国葬は身近に感じられるものでしたか?

それに関してはわかりません。私自身、ひとりの父親という立場から、母親を亡くした際の子どもの振る舞いを(女王の子どもたちに)期待したのかもしれません。そう、チャールズ3世とエドワード王子の涙は王室を身近に感じさせてくれましたし、胸を打つものがありました。辛い時は他人や子どもを抱きしめたいと思うものだと彼らの立場になって想像しましたね。儀式から少し離れて。しかし、彼らには感情的にならないようにという使命感もあるのでしょう。


――今回の国葬で、イメージ的に難しかったのは、王室の結束がいかに回復したかを示すことでした。それには成功したのでしょうか?

全体的に結束力が感じられました。しかし、その背後には、まだ険悪な空気が流れていることも確かです。



休戦の舞台裏



――この瞬間をきっかけに、ハリー王子とウィリアム皇太子の仲が休戦、あるいは少なくとも和解したと考えてもよいでしょうか?

それは事実です。お互いに話をし、電話し、顔を合わせる11日間という時間がありました。その後、ハリー王子の制服からエリザベス女王のイニシャルが外されたという騒動がありました。公務を退いていることを理由に職員によって外された可能性が高いようです。


――しかし、国葬では、ふたりの和解の可能性については何も明らかにされませんでした。これもまた、儀式を尊重してのことでしょうか? メディアから身を守るための手段なのでしょうか?

確かに一見変化は見えませんが、実際はわかりません。エリザベス女王は良い影響を残したのでしょう。エリザベス女王は、結束を強く望み、死去後、一族の結束を固めることに成功しました。皆、お互いに話し合う機会があったと思います。良い方向へと進んだのでしょう。私は常にポジティブに捉えています。


――キャサリン皇太子妃とメーガン夫人のライバル関係を払拭することができたのでしょうか?

温かな雰囲気とまでは言いませんが、少なくとも表向きは、以前のような不仲なムードや不信感はありませんでしたね。わりと良い関係が築けていることがわかりました。特に、ウィンザー城の前に一緒に出て、女王に捧げられた品々を見たり、観客に挨拶したりしたときにそう感じました。


――葬儀中はいかがでしたか?

メーガン夫人の感極まった姿と涙が印象的でした。彼女はとても良い女優なのかもしれませんね。


今後のメッセージ



――ジョージ王子とシャーロット王女の存在は、なぜ重要だったのでしょうか?

彼らは、未来への投影であり、国民全体へのメッセージです。未来が具体化され、継続性が保証され、ある種の永続性があるという意味で、非常に重要です。これらはすべて、女王にとどまるものではありませんから。


――彼らは、英王室のコミュニケーションのひとつともなった国葬で貴重な戦力となりました。

確かに、しかしそれだけではありません。この国葬の記憶がいつまでも心に残るように、残された家族たちは一丸となったと思います。子どもたちの記憶に、今日という日、そして愛する曾祖母のことを残していけるようにと。この11日間は大忙しでした。イギリスはこの期間、世界の首都となり、エリザベス女王は世界中の話題の中心となりました。


――継続性という点で、キャサリン皇太子妃とウィリアム皇太子の立場はいかがでしょうか? また、国葬での姿については?

次は自分たちだという意識の表れが見えました。完璧だと思います。


――完璧すぎますか?

いや、王室である以上、完璧すぎるということはありえません。なぜなら、人々に夢を与え、愛されるために存在するからです。模範を示さないといけないのです。


――チャールズ3世の次の家族の課題は何だと思われますか?

息子のハリー王子と事態を収拾し、一家の長として、君主として、地位を確立しなければならないことでしょう。


――難しい課題ですか?

国葬の勢いに乗じて好転すると思います。英国民は王室を支持しています。その証拠に10日間で、チャールズ3世の人気は2倍になりました。彼は国王なのです。人々は女王同様、チャールズ3世を愛するでしょう。


text: Pascaline Potdevin (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi
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Culture 2021.06.15


ハリー王子とメーガン夫人は6月6日、娘のリリベット・ダイアナの誕生を発表した。

英国王室を逃れてカリフォルニアに渡ったにもかかわらず、非常に「王室的」なダブルネーム。

これは和解のために差し出された手なのか、あるいはさらなる挑発なのか。王室貴族のエクスパートの評価は?


2018年7月10日、ダブリンに到着した新婚のメーガン夫人とハリー王子。 photo : Getty Images


サセックス公爵家のこれまでの1年を(非常に)簡単に振り返るとすれば、まず2020年2月に、ハリー王子とメーガン夫人が英国王室を離脱、続いてメーガン夫人の第2子妊娠が発表され、1歳の息子アーチーと一緒にカリフォルニアに移住した、ということになるだろう。


さらに、ディズニーやNetflixとの実入りのいい契約を結び、最後にはオプラ・ウィンフリーとの歴史的なインタビューで、王室を激しく批判した。

ウィンザー家のメンバーと大きく距離をとり、「組織」の支配から逃れる、という一貫した指針に基づいた行動と発言が繰り返された、濃厚で、激しくメディアを騒がせた1年だった。


リリベット、それは“破壊的”な選択


しかし、ここに来て喜ばしい出来事が起こり、事態は混乱した。6月6日、サセックス公爵夫妻は、第2子となる女の子の誕生と、「リリベット」という名前を選んだことを発表した。

リリベットはエリザベス女王の愛称で、故フィリップ王配が妻を呼ぶときに使っていたニックネームだ。

王室の伝統(ウィンザー家の子孫には、王や女王の名前をつけること)と、ニックネームをファーストネームにするというアメリカ的なテイストがミックスされている。

そして、全ての英国人から、こんな質問が飛んできそうだ。:メーガンとハリーは何を企んでいる?

「彼らは、王室を離脱してから非常に対立的だったが、このファーストネームは、女王に差し伸べられたオリーブの枝のような雰囲気があり、和解への第一歩となるでしょう」と、6月11日、王室貴族のエクスパートであるフランス人司会者ステファン・ベルヌは、電話取材にこう答えた。

しかし、この一歩は、王室専門家ベルヌによると、とても不器用。

「この名前は王室に少しショックを与えたようです。実際、エリザベス女王を“リリベット”と呼んでいたのは夫のフィリップ殿下だけでしたから」。

「この名前の選択は少し不作法で、破壊的です」。しかし、女王が事前に名前を確認していなかったとは考えにくく、「きっと相談されていたと思います」

サセックス公爵の名が生む経済効果

残る問題は、アメリカの強力な慈善家でプロデューサーでポッドキャスターで、インフルエンサーでもある彼らが、なぜ和解を望むのか?ということだ。

「このカップルの問題点はそこにあります。彼らは王室の一員でありながら、王室の外に出たい。(フランスのことわざになぞらえれば)バターも、バターを売ったお金も、手元に置きたいのです」

バターとは、サセックス公爵の称号のこと。バターを売ったお金とは、称号によって生み出される全ての利益を指す。

「アメリカではハリーとメーガンは、自分たちの名前を大いに利用し、最近ではイギリスでよりもずっとその価値が上がっています...」

ふたりはウィンザーから離れた新しい生活を成功させるために、ウィンザー家との繋がりを修復しようとしているという。

まるで、ファーストネームで状況が変えられるとでもいうように。

ベルヌは「彼らの行動には未熟なところがある」と指摘する。

「そしておそらく、周囲には、彼らを利用してお金を稼ごうとする人が多いのでしょう」

米国への逃亡、サセックス公爵の名誉称号の返還を求める何万人もの英国人による署名、そしてエリザベス女王の側近たちの表には出ないいらだちにも関わらず、ハリー王子とメーガン夫人はいまもその権利を放棄していない。

アーチーは王位継承順位7位、リリベットは8位のままで、唯一返上したのは英国王室の現役メンバーのみに使われる「Royal Highness」という表現だけ。

「いまでは多くの人が、女王がハリー王子に甘すぎると非難しています」とステファン・ベルヌ。

「しかしエリザベス女王は、家族の不和をとても嫌っていて、極力避けたいのでしょう。そして、誰も孫を愛する祖母を止めることはできないのです」

text : Marion Galy-Ramounot (madame.lefigaro.fr)
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チャールズ皇太子、ヘンリー王子&メーガン妃に対し「アーチーには称号を与えない」と明言か

2022年10月21日 | 国際社会
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自身が国王に即位した場合、慣例には従わないことを決めているという


By Marie Claire 2021/06/21RICHARD POHLEGetty Images


  • チャールズ皇太子は、ヘンリー王子とメーガン妃に「自分が国王になった場合、アーチーに称号は与えない」という意向を明らかにしたとの新たな報道が。
  • 1917年の特許状では、国王の孫は自動的に称号を受け継ぐと定めており、サセックス公爵夫妻の子どもであるアーチーとリリベットには、チャールズ皇太子が国王になれば称号が与えられることになっている。
  • 夫妻に近い筋によると、チャールズ皇太子はこの法的文書を変更し、サセックス夫妻の子どもたちには称号を授けない意向だという。チャールズ皇太子に近い筋は、これはチャールズ皇太子が長年計画している王室のスリム化の一環で、国民が望んでいることでもあるとしている。


チャールズ皇太子が計画している王室の将来についての報道が事実だとしたら、ヘンリー王子とメーガン妃の子どもたちは、ロイヤルの称号を授与されないことになる。

『Daily Mail』紙によると、「国王の孫は王子になる権利があるとする長い伝統がある」ものの、自分が国王に即位した際には、子どもたちに称号は与えられないとチャールズ皇太子がサセックス公爵夫妻に明言したという。

これは、サセックス家の子どもたちが現在は君主であるエリザベス女王のひ孫にあたるため称号を持っていないが、将来は持つと見込まれていたことにも関連する。



彼らの祖父であるチャールズ皇太子が国王に即位したら、称号は自動的に与えられるのだが、チャールズ皇太子はこのルールを変える意向なのだという。

実際に、サセックス公爵夫妻は同紙に「国王に即位したら重要な法的文書(おそらくは1917年の特許状)を変更し、アーチー(そして、妹のリリベット)には称号を与えない」とチャールズ皇太子に言われたと述べている。

「ヘンリー王子とメーガン妃は、チャールズ皇太子が国王になったら"アーチーは王子にはならない"と言われた」と情報源がコメント。

この『Daily Mail』紙の記事が正確だとすれば、これは、ロイヤルファミリーとサセックス夫妻の不和の結果としてヘンリー王子とメーガン妃、その子どもたちに対する個人攻撃としての決断ではなく、公務に就くロイヤルファミリーのメンバーを減らさざるを得ないというチャールズ皇太子の壮大なプランの一環だと思われる。

『Daily Mail』紙によると、これは、公務に就くロイヤルメンバーの数を今よりも減らしてほしいと国民が思っているという、チャールズ皇太子の信念から生まれたものだという。

「チャールズ皇太子は、自分が国王になったら王室をスリム化したいと考えていることをこれまでも明らかにしてきました。

バッキンガム宮殿のバルコニーが崩壊してしまうほど大人数の王室のために税金を払いたくないと国民は思っていることを、チャールズ皇太子はわかっているのです」とある情報源が『The Sun』紙に述べている。


チャールズ皇太子が計画しているという変更には前例がある。2012年、エリザベス女王はジョージ王子の誕生に先駆けて新たな特許状を発効し、ウィリアム王子とキャサリン妃の子どもたちには全員に称号が与えられるという重要な変更を加えた。

ケンブリッジ公爵夫妻の子どもたちは、アーチーやリリベットと同じように女王のひ孫だが、ウィリアム王子は直系の王位継承者であるため、古い規則では長男だけが自動的に称号を受け取ると定められていた。

女王がその古い決まりを改正し、ケンブリッジ公爵夫妻の子どもたちは、娘のシャーロット王女も含めて全員に称号を授けられるようにしたのだ。


しかし、チャールズ皇太子が規則を変える意向だとする報道について、バッキンガム宮殿は口を閉ざしているようだ。

「王位継承についての憶測や、アメリカ発の噂についてコメントはしません」と、王室の情報源は『The Sun』紙の記事について述べている。

この問題にチャールズ皇太子がどのように対処するのか、将来の君主制にどんな影響があるのか、今後の展開を見守るしかないようだ。

Translation: Mitsuko Kanno From Marie Claire US
















10/7(金) 22:01配信


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誰かが何かを「一生待っていた」と言ったら、たいていの場合は大袈裟に言っているけれど、ことチャールズ皇太子(現新国王)に関しては、その通りかもしれない。

エリザベス女王が25歳で即位し、王位継承順位1位となったチャールズ皇太子はたったの3歳だった。それ以来、彼は70年以上にわたって後継者として待機し続け、史上最長の王位継承者となった。 


親が亡くなって王位に就くというほろ苦い葛藤は、ケニア訪問中に父ジョージ6世の崩御を知らされたエリザベス女王が味わったものだ。

チャールズ皇太子もまた、9月8日の女王の死を受け、国王としての役割を担うことになった。

戴冠式は来年になる予定だが、セント・ジェームズ宮殿で開かれた王位継承評議会では正式にチャールズ3世と宣言され、国民に向けた最初の演説で、君主として「生涯を通じて奉仕する」と誓った。 

エリザベス女王は70年にわたって国家元首を務めてきたため、新しい君主の誕生は英国や英連邦諸国にとって大きな転換のように感じられる。

しかし、チャールズ新国王はこれまで常に世間の注目を浴びてきたため、彼がどのような君主になるかを見極めるのに十分な時間があった。


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チャールズ新国王といえば、環境問題を中心に、自身が熱心に取り組んでいる問題について発言してきたことで知られている。

しかし、国王となった彼は、政治的に中立な立場を保たなければならない。

 2018年の70歳の誕生日を記念するBBCのドキュメンタリー番組で彼はこのことについて言及し、王位に就いた後、これまでと「全く同じように」発言を続けると言う考えは「完全にナンセンス」だと述べている。

自身の公的なキャンペーンは続けるのかという問いに対し、彼は「いいえ。私はそこまで愚かではありません」と語っている。

 即位後初の演説で、チャールズ新国王は新たな責任を引き継ぐことで自分の人生が変わることを認めた。

彼は「私が深く関心を寄せている慈善事業や問題に、引き続き多くの時間とエネルギーを費やすことは、もはや不可能です」と述べた。

裏ではかなりの影響力とソフト・パワーを発揮している可能性があります

『Elizabeth: Queen and Crown』の著者であるサラ・グリストウッドは、UK版『COSMOPOLITAN』に対し、「皇太子時代の彼は、ときに物議を醸す意見を述べることで有名でした」と語り、彼の演説は、こうしたことから「身を引く」ことを示す合図だったと説明している。 

グリストウッドは一方で、場合によっては国王の干渉は悪いことではないと指摘する。

「国王の大きな関心事のひとつは環境問題ですので、このことについて国王が多少口に出したとしても、多くの国民は許容するでしょう。

もし、国王が裏で政府の閣僚に環境問題について働きかけていたことが知れ渡ったら、国民はむしろ感謝するに違いありません」。

 グリストウッドによると、新国王は毎週行われる首相との会談で、気候変動に対する行動を促す可能性があるという。

「裏ではかなりの影響力とソフト・パワーを発揮している可能性があります」と彼女は説明する。


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『Crown & Sceptre』の著書であるトレイシー・ボーマンも、チャールズ新国王は自分が熱心に取り組んでいる問題の進展を推し進めようとするだろうと語り、彼は「故女王よりも率直」である一方で「憲法の範囲内に留まる」だろうと述べている。 

ボーマンは、「君主には大きな政治的権力はありませんし、そこに抗うことはないでしょう。しかし、自身が貢献できる問題については、意見を述べる機会を逃すことなく利用する思います」。 

皇太子時代のチャールズ新国王は、野生動物の保護からホメオパシーまで、あらゆることに自分の意見を示してきた。

特に、「黒いクモのメモ」の件では「おせっかい」と批判されることもしばしばだった。 

黒いクモのメモとは、チャールズ皇太子が農業、建築、教育など多岐にわたるテーマについて、英国政府の閣僚らに宛てた手紙のことで、クモのような彼の筆跡からこう呼ばれている。

最近では難民をルワンダに移送する政府の方針を批判し、「ぞっとする」と発言したことが報じられた。

 チャールズ新国王が皇太子時代に注目されていた理由は、その率直なところだけではなく、彼の性格が女王とはかけ離れている点にもある。

女王の国葬を前に北アイルランドを訪問していた新国王は、署名する際に万年筆からインクが漏れていたことに対し「これにはもううんざりだ! いつもこうだ!」と暴言を吐いた。

チャールズ新国王は、野生動物の保護からホメオパシーまで、あらゆることに自分の意見を示してきた。



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万年筆に対するあからさまな怒りは、悲嘆に暮れている時期のプレッシャーによるものだと言う人もいるかもしれないが、エリザベス女王が公の場で同じように不満を露わにする姿は想像できない。 

そして、チャールズ新国王が冷静さを失っているところをカメラが捕らえたのは、これが初めてではない。

2005年、BBCの王室特派員であるニコラス・ウィッチェルのインタビューを受けていたとき、彼は息子たちに「あの男には耐えられない。彼は本当にひどい」と言っていたのをマイクが拾った。

しかし、73歳になるチャールズ新国王は、その個性を抑えることができるのだろうか。 

ボーマンは「もし抑制するとしたら、国民と新国王の最初の交流の段階でそれをみることになっていたはずです」「私たちは、史上初めてテレビ中継された王位継承評議会を見た後に、万年筆の事件も目の当たりにしたわけです。

ある意味で、もしこの段階で抑制できなければ、おそらく在位中に完全に人格を抑制することはないだろうと思います。文句を言わず、説明しないことで有名な女王よりも、より個性が表に出てくるかもしれませんね」と語る。 

さらに、皇太子時代よりも「慎重で控えめ」にはなるだろうが、故女王ほどではないだろうと予測している。 

しかし、この意見に誰もが賛成しているわけではない。王室専門家のリチャード・フィッツウィリアムズは、チャールズ皇太子が新国王になったいま、彼がその行動を変えることは非常に重要だという。

フィッツウィリアムズは「チャールズには活動家としての側面もあるため、国王の座に就いたからといって、生涯の習慣として行ってきたことを180度変えるのは難しいでしょう」と語る。

 また、チャールズ新国王の演説は、状況に適応することを誓ったという点で「意義深い」という。

「彼はそうしなければならない」とし、「彼は一つの仕事を見事にやり遂げましたが、これから行うのは全く別の仕事なのです」と語った。

チャールズ新国王の気質についてはさておき、女王が亡くなった後の王室の行方について、いろいろな憶測が飛び交っている。

グリストウッドは、「チャールズ新国王は女王が亡くなる前から、英王室は中心メンバーだけに縮小し、“スリム化”を図ろうとしていたことはよく知られています」

「今バルコニーに登場するのは直系の王族だけとなっていて、好都合なことにアンドルー王子を除くことに成功しました」と語る。 

また、ボーマンはチャールズ皇太子が国王になってからもこの傾向は続くと説明する。「新しい皇太子夫妻はとても人気が高く、すでに非常に活動的な王室メンバーであるため、今後ますます目立つと思います。

そのため、新国王は、夫妻をより前面に押し出すことになるでしょう」 チャールズ皇太子の王位継承が、エリザベス女王のときとは全く異なるものであることは確かだ。

フィッツウィリアムズは、王室に若い世代の国民の関心を引くには、チャールズ新国王の年齢が不利に働くかもしれないという。「73歳という年齢がネックになるかもしれません」と彼は説明する。 

「25歳で即位した当時のエリザベス女王は、ピエトロ・アンニゴーニがシルバーの背景のなかに描いたローブを纏う女王の肖像画そのもので、未来はどこか輝かしいものに見え、チャーチル首相やその他の人たちが経験したもうひとつのエリザベス女王時代を象徴しているようでした。

しかし今回は全く違います。国難のときです。

ブレグジット後、生活費の危機、EUとの問題、ウクライナでの戦争など、大きな困難が伴います」。 フィッツウィリアムズは、アラン・ベネットの戯曲『ジョージ3世の狂気』の一節「To be a Prince of Wales is not a position. It is a predicament(プリンス・オブ・ウェールズは、地位ではなく苦境である)」を引用。

今、チャールズ新国王が立たされている苦境は、母エリザベス女王が受け継いだ国とは全く異なる国であり、そこでどんな国王になるかということなのだ。


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最終更新:10/7(金) 22:01コスモポリタン 






英王室が〝スリム化〟か エリザベス女王の専属スタッフ20人が解雇へ

2022年10月21日 | 国際社会
2022/09/22




19日に国葬が行われたエリザベス女王の身の回りをサポートしていた専属スタッフ20人が解雇の危機に立たされている。英紙デイリー・ミラーが報じた。

女王専属スタッフは国葬直前に財務管理人であるマイケル・スティーブンス卿から連絡を受け、解雇の方針を伝えられたという。スタッフには女王専属の着付け師グループ、庭師、女王のために火を焚く責任者などが含まれている。

解雇通知を受けたスタッフたちは21日に労働組合と会合を持ち、再就職の支援を受ける約束を取りつけた模様だ。

公共商業サービス組合長のマーク・セルウォトカ氏は「彼らは何年も女王のために働いており、彼らを手放してしまうという決定に失望しています」と語っている。

先週にはチャールズ新国王がバッキンガム宮殿に移るため、旧公邸であるクラレンス・ハウスの従業員約100人が解雇される可能性があることを英紙テレグラフが報じている。

解雇の対象になったのは秘書、経理、広報、家事に業務する職員で、いずれも再就職の支援と増額された退職金が支払われる方針。

エリザベス女王のスタッフにも同様の措置が取られると見られるが、王室が一気に〝スリム化〟に動き始めたようだ。


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2019年10月8日
画像提供,ROYAL COURT OF SWEDEN

スウェーデン王室に大きな変化が起きる(写真は2016年撮影)

スウェーデンのカール16世グスタフ国王が、5人の孫を正式な王室から除名すると決めた。7日に発表した。王位継承順位の高い孫2人はそのまま残る。

5人の孫には殿下の称号が与えられない。一方で、王室の家族に義務付けられている行為をする必要もなくなる。

王室の一員ではあり続ける。公爵(女性公爵)の称号は持ち続けるという。

スウェーデンでは、王室の人数が多く公務に費用がかかり過ぎとの見方が広がっており、それを受けた措置とみられる。


誰が抜ける?

王室の発表によると、カール・フィリップ王子の息子2人と、マデレーン王女の子ども3人が、王室から外れる。

5人は現在1~5歳。今後、税金を財源とした1年ごとの王室の手当を受け取れなくなる。


画像提供,ROYAL COURT OF SWEDEN


王位継承順位1位のヴィクトリア王太子と夫のダニエル王子の子ども、エステル王女(右)とオスカル王子(左)は現在の地位をそのまま保つ

王室に詳しいロジャー・ラングレン氏は、同国で王室の人数の増加に厳しい目が向けられていることが関係しているとみる。

「議会は数年前、王室の基本原則を見直すと表明していた。見直し対象の1つが王室の規模だった」

ラングレン氏によると、グスタフ国王は自らの考えで今回の決断をした。イギリスのチャールズ皇太子が「王室を整理」したいと考えているとされることも意識したと思われるという。

また、5人の孫について、独自のキャリアを追求している英王室のベアトリス、ユージェニーの両王女になぞらえた。

過去100年で最多

スウェーデンの歴史家ディック・ハリソン氏によると、同国の王室は過去100年で最も人数が多くなっている。王室を抜けることで、5人は「ふつうの生活を送る」ことが可能になるという。

「5人は束縛から逃れられる。ふつうの人になれる一方で、王室の一員でもあり続けられる」



画像提供,ROYAL COURT OF SWEDEN
カール・フィリップ王子とソフィア妃の2人の息子、アレクサンダーとガブリエル(右)の両王子は、王室から抜ける

ハリソン氏はまた、5人は「理論上の王位継承権」は持ち続け、公的行事には今後も姿を見せる見込みだと説明する。

同氏によると、スウェーデンでは王室の財源に関する議論が続いているが、幼い子どもたちについては検討されていなかった。「国王がそれを防いでいた」という。

ヨーロッパで王室を維持しているのは、スウェーデン、イギリス、ノルウェー、デンマーク、スペイン、オランダ、ベルギーの各国。王室の制度や人数は国によって異なる。














2022/10/13 8:37:00




英国のエリザベス女王が9月8日に死去してから1カ月余りが経過した。新国王のチャールズ3世(73)は、女王が追求した「開かれた王室」を維持しつつ、王室の経費削減…


新国王が描く新しい英王室 スリム化で君主制の維持目指す 新国王のチャールズ3世は、王室の経費削減に積極的に取り組む見通しだ。

母の「威光」を背に王室をスリム化し国民の信頼を得る狙いとみられるが、一部関係者が反発する可能性があり、円滑な実現は困難との見方もある

英国のエリザベス女王が9月8日に死去してから1カ月余りが経過した。新国王のチャールズ3世(73)は、女王が追求した「開かれた王室」を維持しつつ、王室の経費削減…

英国のエリザベス女王が9月8日に死去してから1カ月余りが経過した。

新国王のチャールズ3世(73)は、女王が追求した「開かれた王室」を維持しつつ、王室の経費削減に積極的に取り組む見通しだ。

偉大な母の「威光」を背に王室のスリム化で国民の信頼を得る狙いとみられるが、一部の王室関係者が伝統の変革に反発する可能性があり、円滑な実現は困難との見方もある。 













左からウィリアム皇太子、キャサリン皇太子妃、ヘンリー王子、メーガン妃(ロイター)
2022年9月12日 11:53東スポWeb


 エリザベス女王の死去に伴い、英王室は新たな王位継承順位を発表した。

ヘンリー王子&メーガン妃の長男アーチー君(3)と長女リリベットちゃん(1)の順位は、父親の5位に続き、それぞれ6位と7位に上がった。ただ、名前には注目された「王子」と「王女」の称号は記されなかった。

 米紙ワシントン・ポストによると、アーチー君には「マスター」、リリベットちゃんには「ミス」との敬称が付けられていた。これは「お坊ちゃん」「お嬢ちゃん」にあたる。

 同紙によると、1917年に当時の国王ジョージ5世は、「君主の孫は自動的に王子もしくは王女の称号が与えられる」とする王室儀礼を確立。以降、そのルールが守られてきた。ヘンリー王子の子供たちに関しては、誕生当時、君主であるエリザベス女王のひ孫だったため、称号は与えられなかった。

 だが、チャールズ国王が即位し、アーチー君とリリベットちゃんは君主の孫になったことから、称号が与えられるのかどうかが注目されてきた。

ところが、称号ではなく、敬称だったことについて同紙は、チャールズ国王がかねてから発言していた王室スリム化の意向に沿った可能性を指摘した。これについて王室はコメントしていない。

 同順位リストによると、王位継承1位はウィリアム皇太子で、その子供たち、ジョージ王子(9)、シャーロット王女(7)、ルイ王子が順に2~4位と続く。


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メーガン妃(ロイター)
2022年10月21日 06:15東スポWeb


 メーガン妃が18日に音楽配信大手スポティファイのポッドキャスト番組「アーキタイプ」で、下積み時代にアシスタントをしていた米NBCのゲーム番組「ディール・オア・ノーディール」での扱われ方を批判し、賛否を呼んでいる。

 メーガン妃はその配信の中で、かつてアシスタントを務めたゲーム番組について「この番組ではモノとして扱われた」「見た目だけで中身のない存在でいることを強いられるのが嫌だった」「頭の悪い女性というステレオタイプにおとしめられているようだった」と発言した。

 これにハリウッド女優ウーピー・ゴールドバーグがトーク番組「ザ・ビュー」で反論。

「私たちはジャーナリストではなく、俳優です。与えられた役を演じるのです。

お仕事では、頭の悪い女性になったり、目立ちたがり屋になったりする。ただそれだけのこと。あなたがそのお仕事をイヤだったと感じるのは勝手ですが、そういうお仕事で生計を立てている女性もいて、彼女たちの気分を害します」

 また、「ディール――」に出演したことがある女優クローディア・ジョーダンも反論した。

自身のインスタグラムで「あのゲームのお仕事と知性は関係ありません。

社交的で明るい性格の女性5人をプロデューサーが選んだだけです。私は、この番組に出たことで、その後、いろんな仕事をもらえました」と投稿した。

 一方、英テレビ司会者で「ディール――」に出演したことがあるケイティ・パイパーは、英ITVのトーク番組「ルース・ウィミン」で「年月が経つにつれ、考え方が変わるのは自由。過去にしたことを否定するのもOKよ」とメーガン妃を擁護した。

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ヘンリー王子(左)とメーガン妃(ロイター).jpg
2022年9月27日 12:21東スポWeb


 ヘンリー王子との結婚を間近に控えた2018年5月、メーガン妃の言動にたまりかねたエリザベス女王が、同妃をひと言でたしなめていたことが27日発売の新刊本で明らかになった。

 英作家ケイティー・ニコル氏の新著「新たな王族:エリザベス女王の遺産と未来の王室」によると、ウィンザー城での結婚式を前に、レセプションで出される食事の試食会が行われ、そこで出されたヴィーガン(完全菜食主義者)料理に満足がいかないメーガン妃は、「卵の味がする」と不満をぶつけた。

 その場にいた関係者によると、「彼女はとても腹を立てた様子で、『メニューはヴィーガン料理とマクロビオティック(玄米を主食とした自然食)料理のはずだった』と担当職員に詰め寄った」という。

 同書は、実際にメーガン妃が職員に対して発言した具体的な内容には触れていないが、両者の間には「張り詰めた中での言葉の応酬」があったと記した。

「すると突然、女王がやってきて、『メーガン、この家では人に対してそういう言葉遣いはしません』と告げた」という。女王のひと言で、その場は収まったようだ。

 結婚式をめぐっては、離婚歴のあるメーガン妃が純白のウェディングドレスを選択したことにも女王は驚かされたと同書は指摘。

関係者は著書のニコル氏に、「おそらく世代の考えの違いだろうが、女王にしてみれば、再婚ならオフホワイトのウェディングドレスにするもので、コーンウォール公爵夫人(カミラ王妃)もそうだった」と語った。


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キャサリン妃(左)とメーガン妃は目も合わせなかった(ロイター)
2022年9月22日 06:15東スポWeb



 故エリザベス女王の国葬のために渡英したメーガン妃だが、キャサリン皇太子妃と一言も交わさなかったことが英メディアで話題になっている。

 17日に行われた女王のひつぎを囲む儀式で、2人が視線を合わせなかったと報じられた。

その後もウィリアム皇太子夫妻とヘンリー王子夫妻は4人でウィンザー城に集まる人々にあいさつし、国葬など公のさまざまな場面でも顔を合わせる機会があった。

 しかし、英デイリー・ミラー紙は「情報筋によると、ケイト(キャサリン皇太子妃)とメーガンは英国滞在中の全期間を通して、言葉を交わした場面は〝知られていない〟」と報じた。つまり、2人が会話することがなかったというわけだ。

 かつては仲が良かったとされるウィリアム皇太子夫妻とヘンリー王子夫妻は今や険悪な関係といわれる。

昨年、ヘンリー王子夫妻は米国のオプラ・ウィンフリーのインタビュー番組に出演し、メーガン妃がキャサリン妃に泣かされたと暴露。

さらに同年、ヘンリー王子が自伝本を2022年12月に出版すると報じられ、今年になってメーガン妃も暴露本を出すとの報道があり、英王室はずっとピリピリムード。女王の死で喪に服すということで、2人の本の出版は延期となった。

 王室育ちのヘンリー王子とウィリアム皇太子は公の場で言葉を交わすことがあった。そのシーンを見て、英国民は喜んだ。

「内部関係者が『女王の死で喪に服すため、一時休戦となったヘンリーとウィリアムだが、逆にヘンリーが本を出版するまで冷戦は続く』と述べた。

上級王室は本の内容にますます不安になっている。ロイヤルファミリーは修復不能だ」とミラー紙。

 女王というクッションはいなくなった。当面の間、メーガン妃とキャサリン妃が会話することはなさそうだ。


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ヘンリー王子とメーガン妃(ロイター)
2022年9月22日 11:36東スポWeb


 故エリザベス女王は、ヘンリー王子&メーガン妃の王室離脱と、その後に続いた2人の王室に対する言動に「傷つき」「疲れ果てていた」と、来週発売される英作家ケイティー・ニコル氏の新著に書かれていることが分かった。

 27日発売の新書「新たな王族:エリザベス女王の遺産と未来の王室」(原題)によると、女王は友人に「彼らが(王室離脱を)決めたことのゴタゴタに疲れ果てた」と漏らした。

友人は「(女王は)とても傷つき、『もう分からないし、どうでもいい。これ以上、考えたくもない』と嘆いておられた」とも明かしたという。

 ニコル氏は「ヘンリー」(2018年)や「ヘンリー&メーガン:人生、喪失、そして愛」(19年)などの著書で知られる。

 新著はまた、女王にとってヘンリー王子夫妻の王室離脱はさまざまな悲劇の原因になったと指摘。

ひ孫のアーチー君(3)やリリベットちゃん(1)にほとんど会えなくなったことや、女王は今年8月、夏を過ごしていたスコットランドのバルモラル城に、同夫妻と2人の子供たちを1泊2日の日程で招待していたが、夫妻はそれを辞退したことも女王を悲しませたとしている。

 女王がリリベットちゃんと初対面したのは、6月に行われた女王の在位70周年を祝うプラチナ・ジュビリーの際だった。

初日は儀礼通りのあいさつ程度だったが、その2日後、ヘンリー王子夫妻は子供たちを連れてウィンザー城の女王を訪ね、そこではゆっくり家族のだんらんを過ごしたと報じられた。

 今月8日に女王が亡くなった後、公開された女王への弔文でヘンリー王子は、「女王が愛するひ孫たちを抱きしめる機会があってよかった」と振り返り、「一緒に過ごした特別な時間をずっと大切にします。もうすでにさみしくて心が痛い」と記した。


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2022/10/14 20:42堀川樹里(ほりかわ・じゅり)
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息子の誕生日に戴冠式をぶつけられ立場のないヘンリー王子(写真/Getty Imagesより)


 現地時間10月11日、国王チャールズ3世の戴冠式が来年5月6日に執り行われることが発表された。

イギリスは景気が悪化しているため、エリザベス女王の戴冠式と比べて簡素化すると報じられているが、ヘンリー王子夫妻のファンは「5月6日は王子の長男アーチーの誕生日!」だと騒然。「この日に戴冠式をぶつけてくるなんて、明らかに夫妻へのディスだ」と大騒ぎしている。

 王室離脱後も君主であるエリザベス女王には敬意を払い、良好な関係だとアピールしてきたヘンリー王子。しかし、父親であるチャールズ現国王に対する不満はたびたび口に。

何を言われてもノーコメントの姿勢だと知っていながら、王室批判ばかり繰り返すヘンリー王子に対して、兄のウィリアム皇太子は「許せない」と怒っているが、国王は息子を愛し続け、和解の道を探っていたと伝えられてきた。

 しかし、女王の葬儀でヘンリー王子が王族のシニアメンバーたちと比べて冷遇・差別されていたことから、新国王の考えは変わったのではないかという意見も聞かれる。

新国王は、ヘンリー王子夫妻から王族の特権を奪い、これまで以上に距離を置くつもりなのではないか ──という臆測だ。

 そんな中、バッキンガム宮殿が新国王の戴冠式を2023年5月6日にロンドンのウェストミンスター寺院で執り行うことを発表したのだ。

 このニュースに、ヘンリー王子夫妻のファンからは、「 アーチーの誕生日を戴冠式に選ぶなんて!」「1年は365日もあるのに? なんでわざわざこの日を選ぶのかしら!」「孫の誕生日を選ぶだなんて。そこまでして自分だけに注目を集めたいの?」と反発する声が噴出。

 ヘンリー王子夫妻が、ほかの王室メンバーの特別な日に自分たちの重大発表をぶつける“クラッシャー”であることはよく知られているが、「だからって、4歳の孫の誕生日に戴冠式をぶつけてくるなんて!」とファンは王室側のやり方に激怒している。

 Twitterには、「アーチーの誕生日を祝いたくないから、この日を選んだんじゃない?」「ヘンリー王子に対する、“お前はアメリカで息子の誕生日でも祝っとけ、戴冠式には来るな”ってメッセージじゃない?」「ヘンリー王子夫妻に対する、とんでもないディス。(夫妻は)きっとびっくりしているはず」「アーチーの誕生日写真を、当日出せなくなったね。新国王に注目が集まってる中で公開しても、存在感が薄れるから」などの声が巻き起こった。

 「いや、戴冠式の日にちは王室が教会と話し合って決めることでしょ」「王室から離脱した王子夫妻の息子の誕生日まで配慮しなければならないの?」「ヘンリー王子はアーチーの3歳の誕生日に一日中ポロしてたんだから、誕生日にはこだわらない人なんじゃないの?」といった冷静な意見も出ているが、ヘンリー王子夫妻を応援しているファンとしては「何か深い意味があるに違いない」と勘繰ってしまうようだ。

チャールズ国王からヘンリー王子への多額の資金援助が明らかに

 王室をスリム化することで、コスト削減を目指すとみられているチャールズ国王。

この計画は以前より持ち上がっており、ヘンリー王子夫妻は「スリム化した暁には、自分たちが主要メンバーから外れる」ことを知ったため、離脱する決意を固めたとも伝えられている。

 離脱後、1年もたたないうちに、ヘンリー王子夫妻は王室批判を展開。

王子は、父親を名指しで批判することが多く、フィリップ殿下の容体が悪化していると報じられていた昨年3月には、米CBS局で放送された特番『Oprah With Meghan and Harry』に出演して、父への思いを激白。

離脱についてチャールズ現国王に相談をしたものの、「2回しか話せなかった。電話をかけても出なくなってしまったからね。『君の計画を書いて送ってくれ』と言われて」と、話し合いを拒絶されて悲しかったと明かした。

 その後、再び連絡を取るようになったものの、「父にはがっかりした」と言い放ち、「父のことは愛しているけれど、私の受けた傷はあまりにも大きい」と恨みつらみまで口にし、世間に衝撃を与えた。

 ほかにも、「文字通り経済的に断ち切られた」「母が残してくれた遺産がなければ、ここまではできなかった」と告白。

しかし、このインタビューの3カ月後、少なくとも離脱した3月末から夏までは、チャールズ国王が王子に多額の資金を援助していたことが判明し、「嫌で王室を出たのに、その後もパパに面倒見てもらうというのは虫がよすぎる」と叩かれた。

 こうした王子の発言はチャールズ国王に相当なショックを与えたそうで、英紙「サンデー・タイムズ」は国王の友人の話として、「ヘンリー王子のこともメーガン夫人や孫たちのことも愛しているし、会えなくて寂しいと思っているのに」このような言動を取られて「完全にうろたえてしまっている」と紹介。
王室ファンからは同情が集まっている。

 ちなみに、チャールズ国王が援助を打ち切ったのは、経済的に自立したのが確認できたからとしており、Netflixと1億ドル(約147億円)で、Spotifyとも多額の契約金で複数年にわたるコンテンツ制作の契約を結ぶことを知り、安心したからだろうとみられている。


ヘンリー王子、発売予定の自伝からチャールズ国王の悪口を削除中?


 先のテレビ特番における告白だけでも王室批判としては衝撃的だったが、ヘンリー王子は21年5月にApple TV+で配信されたドキュメンタリー『The Me You Can’t See』( あなたに見えない、私のこと)で、父親の考えていることは「あまりにもばかげている」と発言。

 「父はいつもこう言っていた。『私の時もそうだったのだから、君たちも我慢しなさい』と。無意味だ。ばかげている。

自分が苦しんだのだから、わが子も苦しむべきだなんて。自分が苦しんだこと、経験したネガティブなことがわが子には起こらないようにするのが普通なのではないか」と感情的に声を荒らげた。

 また、今年8月にはメーガン夫人が米誌「The Cut」のインタビューにおいて、王室を離脱する過程で王子が「父親を失った」と語ったと告白しており、父子関係は相当悪化しているものとみられている。

 そんなヘンリー王子は、ロイヤルの名前で金もうけしていると批判されることもしばしば。

 自叙伝を3冊執筆する契約を、4400万ドル(約64億円ドル)で結んだとも報じられている。しかし、新国王が誕生したことで、年内発売予定の第1弾の 自叙伝から、国王と王妃の悪口を必死に削除しているとの報道も。

 果たしてヘンリー王子夫妻は戴冠式に出席するのか? そもそも招待されるのか? そしてアーチー王子の誕生日パーティーは開催されるのか? 早くも注目が集まっている。

ヘンリー王子は「メーガン夫人にしがみついている状態」「完全にコントロールされてる」、王室関係者が指摘


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堀川樹里(ほりかわ・じゅり)
6歳で『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』にハマった筋金入りの海外ドラマ・ジャンキー。現在、フリーランスライターとして海外ドラマを中心に海外エンターテイメントに関する記事を公式サイトや雑誌等で執筆、翻訳。海外在住歴25年以上。


最終更新:2022/10/17 11:35
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スリム化は不可欠、「ポスト・エリザベス」の英王室の姿

2022年10月21日 | 国際社会

コリン・ジョイスEdge of Europe

2022年06月22日(水)15時40分


英エリザベス女王在位70年のプラチナ・ジュビリーの催しは華やかだったが LEON NEAL-REUTERS


<ヘンリー&メーガンが外されるのは明らかで、メンバーはより小さな核に縮小し、チャールズ皇太子はモノ言う活動家国王に? 一時代を築いたエリザベス後の英王室について考えてみると>

イギリスの法令集のどこかには、ひょっとすると今でも君主の最後を予見することを禁じた古代法がひっそりと記されているかもしれない。

それでも、壮麗だった在位70年のプラチナ・ジュビリーの祝典は、イギリスが女王エリザベス2世統治時代の最終章にいることを苦いほど思い起こさせた。

セントポール大聖堂での礼拝では女王に心からの賛辞が送られたが、女王自身は体調不良で出席できなかった。ある意味で僕たちは、ポスト・エリザベス時代を既に目にしている。

さてそれは、どんな王国になるのだろうか。

まず、一番明らかなことだが、エリザベス女王不在の穴は大きいだろうということだ。彼女以外が英国王だった時代を少しでも覚えている人はごくわずか。

75歳以下の人なら誰でも、君主と言えばエリザベスなのだ。チャールズ皇太子がもちろん跡を継ぐだろうが、人々が彼を「女王の後継者」ではなく一人前の国王と見るようになるには時間がかかるかもしれない。


次に、未来の王室メンバーに誰が加わらないかというのも既に見えてきている。

ヘンリー王子とメーガン妃は自分たちの選択で離脱した。彼らはジュビリーの行事に参加したが、事実上は王族としではなく家族としての私的な立場での出席だった。

彼らは半分だけ参加、ではいられないことを思い知っているだろう。王族の義務を放棄した以上、都合のいいときにだけ華やかな場に立ち寄る権利も剥奪されるのだ、と。

アンドルー王子も外された。米富豪ジェフリー・エプスタインの児童売春スキャンダルに関わったことで、彼は一線を越えてしまった。もう地位を回復することはできない。

自らの意思で「辞退」するケースも出てきている。アン王女(チャールズの妹)は自分の子供たちに王族の儀礼称号が与えられるのを辞退した。

たしかに裕福な特権階級ではあるが、それでもわが子は一般人として自らの人生を歩むべきだと、現実を率直に受け入れたような判断だ。

王室のいっそうの「スリム化」は不可欠だろう。

「女王の孫」や「いとこ」はそれ故に有名になり得るかもしれないが、国王の「姪」だの「いとこの子供」だのは拡大しすぎだ。

王室メンバーはより小さな核に縮小する――チャールズとカミラ夫人、次代のウィリアム王子とキャサリン妃、そして彼らの3人の子供たちだ。その他数人は端役を務め、さまざまな慈善事業で名ばかりの代表に就くなどして名声を役立てるだろう。

カリスマ性はウィリアム王子にお任せ

3つ目に、当然のことを言えば、英君主制はヒエラルキーであり、チャールズはその頂点に君臨することになる。もう影にいることはなくなるだろう。

彼は英王室をがらりと変えられる地位に就くだろうが、王室システムの安定性を損なうような方向に大きく踏み出すとは考え難い。

わが国の立憲君主は彼もよく知るいくつかの原則の上に成り立っている。

政治的に中立であること。

統治は議会に委ねられ、権力は議会を選出する国民に委ねられていると明確に理解すること。

そして、イギリスの名声を損なうことなど当然せずに、国際的地位を高めるよう努めること。

だが英君主制は固定化された制度ではない。

英王室は進化し、改革を続けており、70数年のエリザベス時代後にはチャールズも、王室再生の時が来たと考えるかもしれない。

少なくともそれは、より「チャールズ的」なものになるだろう。

エリザベス女王はその長い在位の間、記憶に残る強烈な発言をしたことは極めてまれで、ましてや議論を呼ぶ発言などなかった。

だがチャールズは環境問題や建築や国家の課題に強い意見を持つ人物として知られている。

彼が政府機関などに自らの見解を記した書簡を送っていたとされる、通称「ブラックスパイダー」メモの騒動は、彼が国家の問題に意見を持ち、それを表明するのを恐れない姿勢を物語っている。

彼が慎重に進めるのなら、もっと活動家的な君主になる余裕もある。

人々は「興味を抱き」「関与する」国王は受け入れるだろうが、「介入者」や「党派主義者」の国王は受け入れないだろう。

チャールズは長い間こうしたことを考えてきたから、急激に行動に移したりはしないはずだ。

だがアイデアを実現するための時間が何十年も残されてはいないことを承知しているから、急いで実行したいという思いもあるに違いない。

僕は個人的には、国王の配偶者の役割がどう変化するのかに注目する。カミラが(エリザベスの亡くなった夫)フィリップ殿下の「2代目」になろうはずもない。

最後に、70代の人が90代の地位を継ぐことは「世代交代」には見えないだろう。だからウィリアム王子とキャサリン妃にはかなりの役割が拡大して与えられ、王室のより若い顔を一手に引き受ける可能性が高い。

僕が思うに、チャールズは王として重々しさを体現し、ウィリアムはカリスマ性を発揮するという役割分担をするのではないだろうか。



こうした僕の見解も、不敬罪に当たらないといいのだけれど。













[2022年10月8日19時5分]


英北部スコットランドで、市民と触れ合うチャールズ国王(ゲッティ=共同)


「英国の母」として70年在位したエリザベス女王が96歳で死去してから8日で1カ月。

王位を継承した長男チャールズ国王(73)は女王が追求した「開かれた王室」を維持しながら、王室の「スリム化」という改革も推進する方針だ。

戴冠式を小規模にしたり、公務に従事する王室メンバーを絞ったりするとみられている。

国王は女王国葬の2日前の9月17日、英議会議事堂での弔問のために並ぶ市民らの前に突然、長男ウィリアム皇太子(40)と共に姿を見せた。

歓声を上げる人々に歩み寄り、笑顔で握手。気さくに会話し、距離の近さをアピールした。

英紙フィナンシャル・タイムズは「女王は在位中、視察などの際に市民と握手することはなかった」と指摘。親しみやすい王室を目指す国王の姿勢を好意的に評価した。

王室は女王の存命中、国王と故ダイアナ元妃の離婚や、国王の次男ヘンリー王子夫妻の「王室離脱」など数々の苦難に直面してきた。

王室廃止を求める声もある中、英メディアによると、国王は時代に合わせた王室の在り方を提唱してきた。

来年春か夏にも実施される戴冠式は国王の意向を反映し、1953年の女王の時よりも費用を抑え簡素化するとみられる。

王室関係者は「国王は(家計に)苦しむ国民をよく理解している。伝統に忠実であるべきだが、国王の願いが通るだろう」との見方を示した。

国王は、公務の中心的役割を担うメンバーも限定し、国王夫妻のほか皇太子夫妻、妹アン王女、弟エドワード王子夫妻の7人とする計画という。(共同)


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2022/10/5 11:01三井 美奈
  • 国際
  • 欧州・ロシア


デンマークのマルグレーテ女王(ロイター=共同)


【パリ=三井美奈】デンマークのマルグレーテ女王(82)は3日、4人の孫から王子、王女の称号を剝奪すると発表したことで「大きな動揺を与え、申し訳なかった」とする声明を発表した。

王室スリム化の決定に不満が出たのに応じた措置で、女王による異例の謝罪表明となった。

女王にはフレデリック皇太子(54)、次男のヨアキム王子(53)の2人の息子がおり、両王子には、それぞれ4人の子供がいる。

王室は9月28日の声明で、ヨアキム王子の23~10歳の子供たちについて、来年から王子、王女の称号を外すと発表。

王室縮小は他国でも進んでいるとしたうえで、女王は4人の孫が王室メンバーとしての義務に縛られず、「自分の人生を構築できる」よう望んでいると説明した。4人の子供たちは伯爵、伯爵夫人としての称号を維持する。

発表を受けて、ヨアキム王子夫妻はデンマーク紙のインタビューで不快感を表明。「悲しいことだ。子供たちが、こんな扱いを受けるとは」と述べた。決定を通知されたのは、わずか5日前だったと明かした。

女王の謝罪声明はこの直後に出され、「将来、王室が時代遅れにならないようにするために必要な措置。私の在位中にやり遂げたい」と強調した。女王は今年で在位50年になる。


欧州では、王室経費を税金で賄うことに厳しい目が向けられており、スリム化の動きが出ている。

スウェーデンでは、グスタフ国王が2019年に孫5人を王室メンバーから外した。ビクトリア皇太子の弟や妹の子供たちに当たる。













2022年10月01日(土)06:00


拡大する(全1枚)エリザベス女王の国葬前夜に対面したマルグレーテ女王とチャールズ国王(画像は『DET DANSKE KONGEHUS 2022年9月19日付Instagram「Aftenen inden Dronning Elizabeth II’s statsbegravelse samlede Hans Majestæt Kong Charles III udenlandske statsoverhoveder og kongelige,」』のスクリーンショット)


デンマークのマルグレーテ女王(82)が、4人の孫に与えられた“王子”と“王女”の称号を取り消すと発表した。

王室によると、女王の決断は孫達の将来のためであり、他国の王室がスリム化を目指していることに適応させたと述べている。

デンマーク王室が現地時間9月28日に声明を発表し、マルグレーテ女王が次男ヨアキム王子(Prince Joachim、53)の子供達から“王子”と“王女”の称号を取り消すと伝えた。

これにより女王の孫であるニコライ王子(Prince Nikolai、23)、フェリックス王子(Prince Felix、20)、ヘンリック王子(Prince Henrik、13)、アテナ王女(Princess Athena、10)は2023年1月1日以降、“モンペザ伯爵(Count of Monpezat)”または“モンペザ伯爵夫人(Countess of Monpezat)”の称号を使用することになる。

デンマーク王室は今回の決定について「女王陛下は、4人の孫達が人生をより大きく切り開ける枠組みを設けたいと考えています」と説明し、「近年、他国の王室があらゆる方法で実施する、同様の適応方針と一致するものである」と加えた。

女王は孫達がより普通の生活を送ることを望むと同時に、英国をはじめとするヨーロッパ各国を見習って王室のスリム化を目指したとみられる。

英メディア『Hello!』によると、声明発表後にコペンハーゲンの国立博物館でのイベントに出席したマルグレーテ女王は、集まった記者達から称号剥奪について質問されたという。

女王は「かなり以前から考えていたことで、彼らの将来にとって良いことだと思います。これが理由です」と言い、記者から「それは彼らのためですか?」と聞かれると「はい、もちろんそうです」と答えたそうだ。

女王の最初の孫であるニコライ王子とフェリックス王子は、ヨアキム王子と最初の妻アレクサンドラ伯爵夫人(Countess Alexandra)の間に生まれた息子達で、現在はファッションモデルとして活動している。

デンマークの雑誌『Se og Hør』によると、アレクサンドラ伯爵夫人は今回の女王の決断にショックを受け「子供達は仲間はずれにされたと感じている。彼らは自分達の称号を剥奪された理由を分かっていないのです」と話したという。

マルグレーテ女王は、エリザベス女王の国葬前夜にバッキンガム宮殿で開催したレセプションパーティに出席し、チャールズ国王や他国の王族と対面していた。

チャールズ国王は長い間にわたって王政の合理化とスリム化の必要性を語ってきており、マルグレーテ女王がチャールズ国王からインスパイアされた可能性もあるとみられている。

現在、英王室のウェブサイトに掲載中の継承順位では王室の最高位23名が掲載されている。しかし国王は今後、主要メンバーを自身とカミラ王妃、ウィリアム皇太子夫妻、アン王女、エドワード王子夫妻の7人に縮小することを望んでいると現地メディアが報じていた。

これらは国王が王室の費用を懸念したもので、自身の戴冠式も国民の感情を理解したうえで費用を抑えた縮小版にするとみられている。

チャールズ国王の即位後には王室の公式サイトの王族紹介ページが更新され、現役の王室メンバーの名前が完全に削除された。公務から退いたヘンリー王子夫妻とアンドルー王子のリンクは残っているものの、ページの最下部に移動している。

画像は『DET DANSKE KONGEHUS 2022年9月19日付Instagram「Aftenen inden Dronning Elizabeth II’s statsbegravelse samlede Hans Majestæt Kong Charles III udenlandske statsoverhoveder og kongelige,」、2022年8月31日付Instagram「Sommertogt til Smålandsfarvandet」』のスクリーンショット(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)











ヘンリー王子の回顧録で「カミラvs.メーガン」勃発? 王室のW不倫加担を暴露か

2022年10月21日 | 国際社会
国際
2022年10月07日


メーガン妃(他の写真を見る)


 70年間の君主を喪って悲しみに暮れる英王室に、さらなる憂いが降りかかりつつある。

かねて刊行が予定されていたヘンリー王子の「回顧録」が、まもなく世に出る運びだという。

そこには、愛する母・ダイアナ元妃の思い出とともに、カミラ王妃に関する記述もあるとされ、メーガン妃を巻き込んだ“女の闘い”が再燃しかねない。


 ***


英国在住ジャーナリストが言う。

「ヘンリー王子は昨年、米国に本社のある世界最大の出版社・ペンギンランダムハウス社と4冊におよぶ回顧録を出版する契約を結びました。印税とは別に、前金で2千万ドルを手にしたといわれています」

突然の死去を受け、加筆修正

 同社は昨年6月、父子の絆を描いたメーガン妃の絵本『ザ・ベンチ』を刊行した“実績”があり、続く7月には、この回顧録について正式に発表していた。

プレスリリースには、
〈生まれたときの王子ではなく、今の私としてこれを書いています。(中略)正確で完全な真実を伝える私の人生の実話を読んでいただけることに興奮しています〉
 との王子の「談話」も紹介されていた。

「王子は収益をチャリティーに寄付する予定だといい、当初、発売は2022年末とされていました。

執筆はテニスのアンドレ・アガシ選手の回顧録も手掛けたピューリッツァー賞作家のJ・R・モーリンガー氏。すでに原稿は完成したものの、エリザベス女王の突然の死去を受け、加筆修正がなされたといわれています」(同)

カミラ王妃を“狙い撃ち”?

 王室からすれば、その内容が気になるところである。

「『テレグラフ』紙によれば、チャールズ国王をはじめ、ウィリアム皇太子も一切、内容を把握しておらず、出版の時期すら知らされていないとのこと。国王らが周囲に、事前に中身を知りたいとの意向を示しているとも報じられています」

 それもむべなるかなで、

「回顧録である以上、ヘンリー王子の心の傷となっている“ダイアナ事件”には触れざるを得ません。実際に王室コメンテーターで作家のティナ・ブラウン氏は回顧録について『チャールズにとって特別な苦悩を再びよみがえらせるだろう』と語っている。

王子は当時12歳。大好きな母を亡くした悲しみと、母の命が奪われる原因を作り出した父への複雑な感情は、つねに背中合わせとなってきました」(同)

 父の不倫相手であり、母が王室を出るきっかけとなったカミラ王妃への思いもまた、王子の胸中に去来するのは想像に難くなく、

「大衆紙『サン』は、ヘンリー王子がカミラ王妃を“狙い撃ち”することに、国王がストレスを感じていると書いています。

国王はウィリアム皇太子と懸念を共有しており、回顧録で王妃が攻撃された場合は何らかの形で記録に残し、王妃の擁護を切望しているというのです」

 王室側はすでに、刊行に備えて弁護団と打ち合わせを始めたとされている。

王室に激震が(他の写真を見る)

W不倫に王室全体が加担

 英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子氏が言う。

「今回ゴーストライターを務めるモーリンガー氏を、王子に紹介したのは俳優のジョージ・クルーニーです。モーリンガー氏は『作品が失敗するなら、本人がライターに心を明かしていないから』とも発言しており、王子から相当踏み込んだ内容を引き出していると思われます。

今年はダイアナの没後25年で、現国王と王妃の二人が、いかに彼女をだまして追いつめていったかについての具体的記述も含まれるとみられています」

 一例を挙げれば、

「チャールズは、日曜日に出張から帰るとダイアナに伝えながら実際は土曜日に戻り、カミラと一緒に過ごして翌日に帰るといった行動をとっており、当時は側近も口裏を合わせていました。

これがダイアナの知るところとなり、彼女は王室ぐるみでだまされていたと思い知らされます。

ヘンリー王子は今回、チャールズとカミラのW不倫に王室全体が加担していたことを暴くのではないかともいわれています」(同)

親切心への“復讐”に?

 ダイアナ元妃から、一度かみついたら離さない大型犬になぞらえて「ロットワイラー」と呼ばれていたカミラ王妃は、05年4月にチャールズ国王と再婚。が、長らく「英国で最も嫌われた女性」との呼び名が定着していた。それが近年、評価の声が高まっており、

「女王が2月の在位70年で、カミラ夫人(当時)について将来、国王夫人ではなく『(正式な)王妃と呼ばれるのを望む』と述べたこともあり、英国では好感度が上昇しています。

9月中旬に発表された世論調査では“王妃は立派につ務めを果たすと思う”と答えた人が5割を超えました」(前出の在英ジャーナリスト)

 その王妃はまた、長らく英国で白眼視されてきた自身の経験をもとに、
「かつてメーガン妃が王室に入った時、カミラ王妃がプライベートでランチに誘い、“知っておくべきことを教えようとした”と3月に『サン』紙が報じました。

ところが今回の回顧録は、そうした王妃の親切への“復讐”になるかもしれないと、王室の専門家が記事中で指摘しているのです」(同)

 というのも、

「王室の伝記作家アンジェラ・レヴィン氏の新刊『コーンウォール公爵夫人カミラ アウトキャストから王妃まで』では、カミラ王妃が助言と支援を申し出たのに対し、メーガン妃はアドバイスに従おうとしなかったと明かしています。

王妃は“誰かが苦労しているのを見たくない”と考えていたのに、メーガン妃は“退屈で反応がなく、我が道を行くことを望んだ”とのことで、アドバイスは水泡に帰したというのです」(同)

夫婦でカミラ王妃を攻撃する事態に?

 差し伸べられた厚意を無にしたメーガン妃のことを、ヘンリー王子は7月、国連での演説で「ソウルメイト」だと公言した。となれば、回顧録もまた彼女の意をくんだものとなるに相違ない。すなわち、

「親切心を“余計なお世話”と逆恨みしたメーガン妃が“復讐”に加担し、夫婦でカミラ王妃を攻撃する事態となりかねません」(同)

 放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏が言う。

「カミラ王妃やキャサリン妃はメーガンに教える立場であって、友達になる必要はありません。

ただ、せっかく王室のしきたりを教えようとしても、メーガンは全然素直に聞こうとしない。

王室の公務とはそもそも、式典など基本的には退屈なもの。それをメーガンみたいな野心家で自己主張の塊が、黙ってこなせるわけがないのです。

彼女に感化されて操られてきたヘンリー王子も、そろそろ後悔していてもおかしくありません」

 王室の戦々恐々は、しばらく続きそうである。

週刊新潮 2022年10月6日号掲載
ワイド特集「「女にはワケがある」より






















ヘンリー&メーガン夫妻の今後に暗雲 女王追悼ムードで暴露本、映画の内容に影響が

2022年10月21日 | 国際社会
10/21(金) 5:56配信


お騒がせ夫妻


 没後25年の節目にあたる今年、ダイアナ元妃を主人公にした映画が上映されるなど彼女をしのぶ人々は後を絶たない。自らの意思で王室を離れた悲劇の元妃。その息子、ヘンリー王子もまた同じ道を歩みつつあるが、その前途は多難で……。 


 ***

 エリザベス女王の崩御でイギリス全土が喪に服する中、完全に当てが外れたのが、英王室批判の急先鋒だったヘンリー王子とメーガン妃の夫妻だという。

  なにせ二人は、暴露本とも揶揄される回顧録の出版と、ネットフリックスでの配信が予定されているドキュメンタリー映画の制作に向け、総額で200億円ともいわれる多額の報酬を得て動いていた。  

肝心の中身は、チャールズ国王夫妻とウイリアム皇太子夫妻に対する批判が中心。特にダイアナ元妃に心痛を与えたカミラ王妃が、「立ち直れないほどのダメージ」を受けるとされる。

「称号問題」にも影響


「さすがのヘンリー王子夫妻も、女王追悼で世論が王室の味方であるこのタイミングでの発表は、非常にまずいと考えています」  

と話すのは、英王室の事情に詳しいジャーナリストの多賀幹子氏である。

 「ヘンリー王子夫妻は、暴露本の王室批判部分を削除するよう出版社に要請したそうですが、ならば空いてしまうページの代わりに、女王の葬儀の裏話を書くよう言われて頭を抱えているようです。

本の内容次第では、自分の子供たちの『称号問題』にも影響が及んでしまうため、及び腰になっているのだと思います」

時期尚早


 ヘンリー夫妻の3歳になる長男アーチー君と、1歳の長女リリベットちゃんは、英王室とのつながりを誇示できる「王子」や「王女」の称号が未だ与えられていない。

これをメーガン妃は女王在位中から「差別だ」と批判してきた経緯があり、夫婦にとっても称号を授かることは悲願なのだ。 

「ヘンリー王子と冷戦状態にあるチャールズ国王は、ヘンリー夫妻の子供、いわば自らの孫に対して称号を与えるのは時期尚早と話しています。これは王室から特別の警護など、将来にわたって厚遇がつかないことを意味します」(外報部記者)  

年間で億単位ともいわれる警備費用を負担したくないヘンリー王子夫妻にとって切実な問題だが、さらなる障壁が生じている。

スリム化の嵐

 再び多賀氏に聞くと、 「今は英国だけでなく欧州の王室全体でダウンサイズ化、いわばスリム化の嵐が吹き荒れています。

デンマークでは女王の次男以下、合計4人の王子・王女の称号剥奪が決まり、スウェーデンもヴィクトリア皇太子直系のみに称号を与えることになりました。

英国もインフレで国民が経済的に苦しい毎日を送っているのに、王室の人数が増えるに伴い税負担も増え、批判が起こることは避けないといけない。特にヘンリー王子一家は米国在住で国民のための公務もしていません。

王室を散々批判しておきながら、称号だけもらおうとは虫が良すぎる話です」

  すっかり様変わりした王室と迷走する息子の姿を、雲の上にいるダイアナ元妃はどう見ているのだろうか。 

「週刊新潮」2022年10月20日号 掲載
新潮社


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最終更新:10/21(金) 5:56デイリー新潮 













国内 社会
2022年09月14日


エリザベス女王(他の写真を見る)


 来日していたイギリスのエリザベス女王(享年96)が、昭和天皇(1901~1989)に“人生相談”を依頼──。驚くべき事実が、一人のジャーナリストによって発掘されていた。

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 多くのメディアが「エリザベス女王」と報じているが、正式にはエリザベス2世、もしくは、エリザベス・アレクサンドラ・メアリー。日本時間の9月9日未明、滞在先であるスコットランドのバルモラル城で死去した。

 AFP=時事の記事などによると、17世紀以降、最も在位期間が長かった君主はフランス国王のルイ14世(1638~1715)で、72年と110日という記録になっている。

 在位期間が70年と127日だったエリザベス女王は第2位となった。ちなみに昭和天皇の在位期間は62年と14日で6位に入っている。

 エリザベス女王が昭和天皇にアドバイスを求めたのは1975年、夫のフィリップ殿下(1921~2021)と共に日本を訪問した時のことだ。

 5月7日、夫妻は羽田空港に到着。昭和天皇と香淳皇后(1903~2000)が迎えられ、その夜に宮中晩餐会が開かれた。

 一体、エリザベス女王は昭和天皇にどのような相談をされたのか、まずはその内容を紹介しよう。

《「君主というのは難しいものですね。陛下はもう在位五九年(注・四九年の間違いと思われる)にもなられますが、私はまだ二三年ですわ」》

 引用したのは『エンペラー・ファイル 天皇三代の情報戦争』(文藝春秋)からの一文。ジャーナリスト・徳本栄一郎氏の著書だ。(註)

 天皇と海外要人の会談となると、基本的には極秘扱いとなる。にもかかわらず、なぜ徳本氏は内容を知ることができたのか。

生々しい証言



左から昭和天皇、1人おいてエリザベス女王、香淳皇后、フィリップ殿下(他の写真を見る)

 2007年4月、徳本氏は東京・有楽町の日本外国特派員協会で、バーナード・クリッシャー氏(1931~2019)の知己を得た。

 クリッシャー氏は、ニューズウィーク誌の東京支局長として、1975年に昭和天皇への単独インタビューを行ったことで知られる。

 日本に駐在する外国人記者から「ミスター・ジャパン」と呼ばれたほど日本社会に精通し、数々のスクープ記事を報じてきた。中でもクリッシャー氏のインタビュー記事は「天皇、首相、文化人からヤクザまで」が登場したという逸話が残されている。

 そのクリッシャー氏は外交官の真崎秀樹氏(1908~2001)に、89年から90年にかけて長期間のインタビューを行っていた。

 真崎氏は昭和天皇の通訳を長年にわたって務めた。そして天皇が海外の要人と会談した際、詳細な内容を記した英文日記を残していた。それを元にクリッシャー氏の取材に応じたのだ。

 だが、諸般の事情でクリッシャー氏は記事化できず、残された20本のカセットテープが徳本氏に託された。

「率直に言って、テープを再生するまでは、『単純な外交辞令のやり取りしか記録されておらず、あまりニュース価値はないな』と考えていました。

ところが聞き始めると、すぐに背筋が伸びました。何しろ、昭和天皇が海外の要人と政治的な話題について、非常に生々しいやり取りを交わしていたからです」(著者の徳本氏)



体操の演技を観覧するエリザベス女王とフィリップ殿下(前列左側)(他の写真を見る)


リー・クアンユーの発言

 徳本氏の『エンペラー・ファイル』から1例だけ、シンガポールの首相を務めたリー・クアンユー氏(1923~2015)との会談内容を紹介しよう。振り返っているのは、もちろん真崎氏だ。

《「首相は中国と日本の文明を比較して、朝鮮半島での影響について述べられました。中国文明は閉鎖的だが、日本の文明は外の世界に開放的だ、朝鮮は日本に占領されて良かったというんです。

それに対して陛下は完全に無言で何も仰いませんでした。何も聞こえないように振舞い、沈黙を貫かれたんです。こうしたことに陛下はイエス、ノーと答えられません。何を言っても朝鮮半島の人々は嫌がるでしょうから。(満州事変を調査した)あのリットン調査団のレポートでも、植林事業など日本の半島での貢献に触れているでしょう。でも、それを私たちからは公言できないんです」》

 要するにリー・クアンユー氏は、「韓国に謝罪するばかりが能ではありませんよ」とけしかけたのだ。最もデリケートな歴史論争を挑んだが、冷静な昭和天皇は沈黙をもって答えた。外交辞令どころの騒ぎではない。確かに、極めて生々しいやり取りだ。

49歳と74歳


体操を見学するご夫妻


 どうやら海外の要人は、昭和天皇と会談すると、思わず本音を漏らしてしまうようなのだ。同書で徳本氏は次のように指摘している。

《皇居にやって来る各国の要人は国賓の王族や政府首脳も含まれ、国際政治に大きな発言力を持つ人間ばかりだ。いずれも政府が下にも置かないもてなしで招いた賓客だが、それが天皇の前に出た途端、驚くほど率直に内心の悩みや不満を吐露するのだ》

 まさに《驚くほど率直に内心の悩みや不満を吐露》した一人が、エリザベス女王だったというわけだ。

「立憲君主の悩みは、立憲君主にしか分かりません。1975年に来日した際、エリザベス女王は49歳、昭和天皇は74歳でした。女王の父であったジョージ6世は病気のため、50代で崩御。

女王は25歳の若さで即位しました。彼女は懸命に公務に励んだでしょうが、相談できる人も少なく、『自分は立憲君主としてどうなのか』と悩みは深かったと思います」(同・徳本氏)

 エリザベス女王は昭和天皇に「父」を見たのではないか──そんな想像も決して現実離れはしていないだろう。君主とはどうあるべきか、“大先輩”にアドバイスを求めたのだ。

 徳本氏がテープを聞くと、通訳の真崎は、その時の女王の印象を「冠をいただく頭は安んぜず」と語ったという。これは、イギリスの文豪シェークスピアの「ヘンリー4世」の中の台詞で、「偉大なる者に心安まる時はない」という意味だ。

激動の昭和史

「歴史上の君主と比較しても、昭和天皇ほど激動の人生を歩んだ人は、そうはいないでしょう。戦争回避を切望したものの、5・15事件、2・26事件とクーデター未遂が続き、日本は第二次世界大戦に突入。

敗戦で国土は焼け野原になりましたが、奇跡的な復興を成し遂げた。昭和天皇は、数々の“修羅場”をくぐってきたんです。海外の要人には、一種の凄みを帯びて映ったのかもしれませんね」(同・徳本氏)

 エリザベス女王と昭和天皇の人生には、不思議なことに共通点が少なくない。昭和天皇も25歳の時に践祚(せんそ)。共に第二次世界大戦を経験し、国民の敬愛を集め、長寿に恵まれた。

「相違点にも興味をそそられます。年齢差は先に見た通りですが、昭和天皇は敗戦国の、そしてエリザベス女王は戦勝国の立憲君主。

日本の皇室はイギリスの王室を手本にしてきたという長い歴史もあります。共に先輩の面と後輩の面があった。そんな2人が対面し、胸襟を開いて語り合う。それだけでもドラマチックな歴史的瞬間だと言えるでしょう」(同・徳本氏)

 敗戦時は、昭和天皇を戦犯とする動きもあった。だが、最終的には戦争責任を問われることはなく、象徴天皇制は日本人の精神的支柱となった──こうした皇室の歴史にも、エリザベス女王は関心を持っていた可能性があるという。

昭和天皇の“反省”


エリザベス女王の右隣は香淳皇后


「イギリス外務省が機密指定を解除した対日外交文書を読み込んだことがあります。そこから、イギリスが戦後、天皇制の維持に注目し、昭和天皇が世界情勢の正確な情報を把握する必要性を、極めて重要視していたことを知りました」(同・徳本氏)

 戦前から戦中の昭和天皇に、戦況や国際情勢の正確な情報が届けられていなかったのは、多くの証言が残されている。

「それこそが、日本が無謀な戦争に突入した原因の一つだとイギリスは考えていたのです。立憲君主とは、単にハンコを押すだけの存在ではないと。こうした分析は、当然ながら女王も共有していたでしょう」(同・徳本氏)

 もちろん昭和天皇も、情報から遮断されたことを大きな反省点として受け止めた。だからこそ戦後は、共産主義の動向など国際情勢で、海外の要人と突っ込んだ情報交換を行っていた。

 そんな2人が、君主とはどうあるべきかについて話し合った。残念ながら、エリザベス女王の“人生相談”に、昭和天皇が何とアドバイスしたのかは記録が残っていない。

 そして徳本氏がテープを聞いていると、図らずもエリザベス女王らしいユーモアのセンスも垣間見えたという。



ご夫妻を迎えて、中央に昭和天皇(他の写真を見る)


「教えを受けた」

「翌年、アメリカが建国200年を迎えるため、女王は式典出席のため訪米する予定が決まっていたのです。女王は昭和天皇に『かつて(独立戦争で)反乱を起こした国に行くのは変な感じ』と語っています。『でも200年経ってるから、もう問題ないでしょう』とも。

われわれが聞いても微笑が浮かびますが、ひょっとすると昭和天皇もお笑いになったかもしれません」(同・徳本氏)

 産経新聞(電子版)は9月9日、「【英女王死去】『地球を半周、報われた』 昭和天皇への謝意」との記事を配信した。

 1975年にエリザベス女王が来日した際、その通訳は外交官の内田宏氏(1918~2014)が務めた。内田氏もやり取りの記録を残しており、その一部を、季刊誌「皇室」に寄稿している。

 記事は、その内容を紹介したものだ。エリザベス女王の発言部分を引用しよう。

《視察を終えて帰京する際、内田氏が「最もご印象の深かったのは」と尋ねると、女王は「陛下(昭和天皇)にお目にかかり、教えを受けたことです」と即答。

「女王は孤独なもの」「重大な決定を下すのは自分しかいない」。内田氏にそう打ち明けた女王は「この立場が分かっていただけるのは、ご在位50年の天皇陛下しかおられません」と説明し、「自分が教えを受けられるのはこの方しかない」との気持ちで訪日したことを明かした》


註:『エンペラー・ファイル 天皇三代の情報戦争』
(https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163911779)



この日本訪問時、エリザベス女王は49歳だった
デイリー新潮編集部













国際
2022年09月10日


エリザベス女王とサッチャーとの関係を考える際、両者の間には多くの共通点があることに気付く(他の写真を見る)


 9月8日、英国のエリザベス女王が96歳で逝去した。立憲君主として、70年にわたり15人の首相を相手にしてきたが、その女王が唯一苦手にしていたとされるのが「鉄の女」の異名をとった英国初の女性首相マーガレット・サッチャーである。

 はたして、エリザベス女王とサッチャー首相の関係とはいかなるものであったのか。元在英国日本大使館公使で、現在は駐米大使を務める冨田浩司氏の著書『マーガレット・サッチャー―政治を変えた「鉄の女」―』(第28回山本七平賞受賞)より、一部を抜粋してお届けする。


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下層中流家庭に育ったサッチャーにとっては、女王を取り巻く世界は全く異質のものであった。写真はマーガレット・サッチャー(出典:Wikimedia Commons)


 サッチャーとエリザベス女王との関係を考える際、両者の間には多くの共通点があることに気付く。年齢的には、サッチャーの方が1歳年上ではあったが、ほぼ同世代であり、厳格な父親の下で義務に対する責任と確固たる価値観を植え付けられた点も共通する。さらに、長年にわたる公務の中で培われた判断力の確かさも、両者が共有する資質の一つである。

 と同時に、両者が生まれ育った環境とそれぞれの立場で目指す方向に大きな懸隔があったことは否定しがたい。

 下層中流家庭に育ったサッチャーにとっては、女王を取り巻く世界は全く異質のものであった。このため、彼女の王室に対する姿勢には複雑なものがある。

「愛されない覚悟」が世界を変えた――。英国初の女性首相サッチャーの功績は、経済再生と冷戦勝利だけではない。その真価は、国家と個人の関係を根本的に組み替えたことにある。彼女はなぜ閉塞感に包まれていた社会の変革に成功したのか。対メディア戦略・大統領型政治・選挙戦術……良くも悪くも21世紀の政治指導者の原型を創り出したリーダーシップに迫る
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 すなわち、彼女は一方において王室の伝統に対して真摯な敬意を抱いており、その格式やマナーを守るため時には滑稽に思えるほど気を使っていた。

例えば、カートシー(curtsy)と呼ばれる王族へのお辞儀の時、彼女が極端に深く膝を折ることについて、王室の中では冗談の種になっていた。

他方において、彼女は狩猟や乗馬など王室のぜいたくで優雅なライフスタイルについては全く関心を有しておらず、こうした行事に時間を費やすことは時間の浪費であると考えていた節がある。

 毎年秋、女王は時の首相をスコットランドのバルモラル城での休暇に招待することを慣例としているが、サッチャー夫妻にとってこの休暇は苦行だったらしく、出発日には夜が明けるのも待ち遠しく、朝6時には出立したといわれる。

また、毎週1回行う女王への奏上についても、実務主義者のサッチャーが優先順位の低い仕事とみなしたためか、他の公務の都合で日程の変更が相次ぎ、王室からクレームがつく結果となった。

 より根本的な次元では、サッチャーがイギリスの閉塞状況を打ち破るイコノクラスト(偶像破壊者)としての役目を自認する一方、女王はまさに現状(ステータス・クォー)の守護者としての役割を担っていたという対立の構図がある。

現実には、サッチャーは国営企業や労働組合を敵に回したのと同じような形で、王室の権威に挑戦することはなかった。しかし、イギリス社会の変動における二人の立ち位置を示すこの構図は、両者の関係を巡る重要な脈絡となっている。

 さらに、サッチャーが国際舞台で目覚ましい活躍を続け、内外マスコミにおける認知度が高まると、イギリスの「顔」としての女王の役割が侵食されるのではないかとの議論が出てくることはやむを得ないところであった。

サッチャー自身は外遊などで女王と同一行動をとる際には、服装から立ち位置に至るまで女王より目立つことがないよう細心の注意を払ったらしい。

しかし、こうした比較が行われること自体が両者の緊張を高める方向に作用したことは否定しがたい。

 この関連で留意すべきは、サッチャー政権の間、さまざまな要因でイギリス国民の王室を見る目が厳しくなっていった点である。

この時期になると、王族関係のスキャンダルに対するマスコミの姿勢は以前ほど抑制的ではなくなっていたし、経済情勢が悪化するにつれ、王室のぜいたくな暮らしぶりや税制上の優遇措置への庶民の不満は高まっていく。そうした中で、先に述べた比較論は一層デリケートなものとなる。



エリザベス女王と夫のエジンバラ公(他の写真を見る)


 1988年12月、スコットランドのロッカビー上空でパンナム航空の旅客機が爆破テロに遭遇した際、サッチャーが直ちに現場を訪れ、犠牲者の遺族を慰問したのに対し、女王はこれを行わず、しかもその後催された慰霊祭にも王室の関係者が誰も出席しなかったため、王室はマスコミの厳しい批判にさらされた。

例えば、大衆紙のサンは、「王族はどこだ」という見出しの下で、慰霊祭の当日、9人の王族が何をしていたか(実際、何人かはバカンスを楽しんでいた)を写真入りで詳しく報じたが、これなどは当時の国内の雰囲気をよく表している。

 サッチャーと女王の個人的な相性(ケミストリー)がどうだったかについては、信頼すべき情報は限られている。

というのも、女王と首相の関係という極めてデリケートな話題だけに、頼れる情報は関係者による挿話的なものに限られるのであるが、何せ前述のような緊張関係を背景にしているだけに、面白おかしく脚色されたものや、何らかの意図をもって流されたものが少なくないと推察されるからである。

特に、王室筋から出たと思われる挿話には、女王が下層中流階級出身のサッチャーのあか抜けない部分を馬鹿にしていたという類の話が多い。

 しかし、歴史的に見ると、女王と首相との関係は階級的なものよりは、人間的な相性に左右される度合いが高いように思われる。

例えば、戦後の首相の中で、女王と最もウマが合ったのは、保守党ではなく、労働党の二人の首相ハロルド・ウィルソンとジム・キャラハンであったとされる。

したがって、サッチャーと女王との関係についても階級的な観点のみで判断はできないのであるが、さまざまな証言を全体的に考えると、丁重ではあるが、ぎこちないものであったという評価が妥当であるように思える。




「愛されない覚悟」が世界を変えた――。英国初の女性首相サッチャーの功績は、経済再生と冷戦勝利だけではない。その真価は、国家と個人の関係を根本的に組み替えたことにある。彼女はなぜ閉塞感に包まれていた社会の変革に成功したのか。対メディア戦略・大統領型政治・選挙戦術……良くも悪くも21世紀の政治指導者の原型を創り出したリーダーシップに迫る


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 冨田氏の著書では、その後、エリザベス女王とサッチャー首相が、「ローデシア問題」や「南アフリカの人種隔離政策」などを巡って、鋭く対立する場面が描かれているが、最終的には「女王の粘り勝ち」で終わったと結論している。
※『マーガレット・サッチャー―政治を変えた「鉄の女」―』より一部抜粋・再構成。
デイリー新潮編集部








メーガン妃は偽善者……

2022年10月21日 | 国際社会
国際
2020年01月28日


ヘンリー王子&メーガン・マークルの挙式(英王室の公式Instagramより )

「王室にプライバシーなし」

 メーガン妃(38)は野心家にして浪費家。そんなイメージが徐々にではあるが、日本人にも認識されてきたようだ。もちろん以前からイギリスの大衆紙は容赦なく批判し、彼女の“素顔”に迫る報道を続けてきた。
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 昨年8月、ヘンリー王子(35)とメーガン妃、長男のアーチーくん(0)はお忍びで家族旅行に出かけた。メーガン妃の誕生日である4日に出発し、地中海西部のイビサ島で5日間の夏休みを過ごしたのだ。

 そして往復に使われたのはプライベートジェット。これを大衆紙が報じると、イギリスの世論は日本でいう“炎上”状態となった。

 メーガン妃とヘンリー王子は環境保護論者としての顔も持つ。公共交通機関である旅客機なら仕方ないにしても、“家族専用”の飛行機が余計な二酸化炭素を排出したわけだ。こうなると言行不一致が問われても仕方ない。

 加えて非常に高額な旅行だった。元産経新聞のロンドン支局長で在英国際ジャーナリストの木村正人氏は自身の記事で、プライベートジェットのチャーター代を《片道2万ポンド(約285万円)》、島の滞在費は《12万ポンド(約1700万円)》だったと紹介している。(ヤフー!ニュース個人 20年1月9日「メーガン妃とヘンリー王子が英王室を離脱する 年の半分カナダに移住」)。

 結局、ヘンリー王子は謝罪に追い込まれた。9月に「環境に配慮した旅行を推進するチャリティプロジェクト」の発足を発表したのだが、記者の質問にプライベートジェット問題について弁解したのだ。

《「私はここに民間のフライトで来ました。これまでの旅行の99%は民間機を使ってきました。時折、普通とは違う状況のせいで家族の安全を確保しなくてはならないことがあります。本当のところはそのように単純なことなのです」》(ELLE JAPAN公式サイト「ヘンリー王子、プライベートジェットは『家族のため』」19年9月3日)

 だが、これで話は終わらない。ハーパスバザーオンラインは8月23日(電子版)、「ウィリアム王子一家、LCCに乗ってスコットランドへ」の記事を掲載した。

《『The Daily Mail』紙の写真とビデオによると、キャサリン妃とウィリアム王子、3人の子供たちがイングランドのノリッジからスコットランドのアバディーンまで民間機を利用したようだ》

《一家5人がイギリスの格安航空会社(LCC)であるFlyBe機から降りて駐機場を歩き、車までエスコートされる姿がキャッチされた》

 もちろん「デイリー・メール」もイギリスの有名な大衆紙であることは言うまでもない。

英王室と大衆紙の密接な関係

 弟のヘンリー王子とメーガン妃がプライベートジェット、兄のウィリアム王子(37)とキャサリン妃(38)がLCC――とは見事な対比だが、前出の木村氏は「日本人が考える以上に、王室と大衆紙は密接な関係です」と指摘する。

「イギリスの王室は大衆紙の報道に神経を尖らせます。エリザベス女王(93)が起床して真っ先に目を通すのは大衆紙と言われているほどです。

ダイアナ妃(1961~1997)の死後、王室は彼女に冷淡すぎると大衆紙が非難すると、エリザベス女王が異例の追悼の言葉を国民に向けて述べたこともありました。

弟がプライベートジェットで大衆紙に叩かれたなら、兄はLCCに乗るところを大衆紙に撮影させる。王室のイメージが傷つかないよう、様々な配慮を行っていることが透けて見えます」

 ご存知の通り、イギリス王室は1月18日に声明を発表、ヘンリー王子夫妻が今春から王室の公務を行わず、王族の称号「ロイヤルハイネス(殿下・妃殿下)」を使用しないことになったと発表した。

 これを受けて時事通信は20日、「『女王の鉄拳』、英社会に衝撃 ヘンリー王子夫妻離脱」との記事を配信した。

《ヘンリー英王子夫妻が王室から事実上「離脱」することについて、英メディアは19日、「(エリザベス)女王が鉄拳を振り下ろした」(民放スカイニューズ)などと一斉に伝えた》

 ヘンリー夫妻は「半分は民間人、半分は王子と妃」という立場で今後も活動を続ける意向を示していた。だが女王は、メーガン妃もヘンリー王子も王族の称号は使用を控えるよう求め、女王の代理を2人は務められないと決めた。

 つまり「半官半民は無理です。完全な民間人になりなさい」と女王が夫婦に鉄拳を振り下ろしたと受け止められたわけだ。同じく、時事通信の記事から引用する。

《英メディアはこれについて、欧州連合(EU)強硬離脱とメーガン妃を掛けた「ハード・メグジット(強硬な王室離脱)」という造語で伝えた。

 大衆紙サンは「女王は王室や王子の地位を与えないと極めて明確にした。彼らはただのヘンリーとメーガンになる」とする専門家の話を紹介。ガーディアン紙は、米動画配信大手ネットフリックスが夫妻の起用に関心を示していると報じた》

 イギリスの大衆紙がメーガン妃に厳しい報道を続けてきたのはご存知の通りだ。しかしながら、日本人で記事の内容まで熟知している人は少ないだろう。そのため王室の離脱が取り沙汰されてから、大衆紙はメーガン妃とヘンリー王子をどう報道してきたかは興味のあるテーマだ。

 そこで木村氏に「大衆紙が報じた王室離脱に関する記事の見出しで、特に印象に残ったベスト5の作成」を依頼した。するとベスト5だけではなく、次点2本と番外1本も加わって完成となった。さっそくご紹介しよう。

まず番外から第3位まで

◆番外
「THE FROWN」(しかめっ面の女王)[ザ・サン紙:1月11日]
「今、ネットフリックスでは『THE CROWN』というエリザベス女王を主人公にしたテレビドラマシリーズが大変な人気です。

先日はシーズン4の制作が発表されました。この人気ドラマのタイトルである『ザ・クラウン』をもじって、サン紙は女王の顔写真の下に『ザ・フローウン』という見出しを付けたわけです。ヘンリー王子とメーガン妃の要求に女王が困ってしかめっ面。そんなニュアンスを紙面に滲ませました」(木村氏)

◆次点1
「HARRY UP AND GO」(急いでヘンリー王子は去っていく)[メトロ紙:1月10日]

「メトロは名前の通り、地下鉄の駅などで無料配布されているフリーペーパーです。ヘンリー王子の名前は英語で『Henry』と書かれますが、愛称が『Prince Harry』なのです。英語で『急げ』は『Hurry-Up』ですから、『ハリー王子がハリーアップ』というダジャレが成立しているわけです。

メトロは王子が王室離脱を急いているようなイメージを見出しに込めたのでしょう」(同)

◆次点2
「GAME OVER」(ゲームオーバー)[メトロ紙:1月17日]
「1月8日にメーガン妃とヘンリー王子が王室離脱の可能性を示唆し、マスコミも世論も大騒ぎになりました。

そんな中、ヘンリー王子は1月16日、バッキンガム宮殿でラグビーリーグの抽選会に出席します。

既に自宅のスタッフは解雇されており、『離脱は現実のものになりつつある』との観測が強まっていました。

こうした状況を踏まえ、メトロ紙は抽選会で撮影したヘンリー王子の写真を1面に掲載し、『ゲームオーバー』の見出しを付けたのです。『これが最後の公務になるかもしれない。もう終わりだ=ゲームオーバー』というわけです」(同)

◆第5位
「KEEP CALM & CURRY ON(註:原文ママ)」(普段通りに続けよう)[メトロ紙:1月16日]

「この日のメトロ紙は1面に兄のウィリアム王子とキャサリン妃が公務でカレーハウスを訪れた時の写真を掲載しました。ヘンリー王子とメーガン妃とは180度異なり、淡々と公務をこなしていると報じたわけです。

見出しの『KEEP CALM』は『落ち着いて』という意味ですが、問題は『CURRY ON』です。本来なら『CARRY ON』で『続ける』という熟語になるのですが、夫妻がカレー屋を訪問したため、『CURRY』とダジャレで使ったわけです。

ちなみにイギリスでカレーショップはありふれた飲食店で、大衆的で安価なことでも知られています。浪費家とされるメーガン妃を当てこする文脈も読み取ることができるでしょう」(同)

◆第4位
「Smiling in the face of a storm」(嵐に直面しながらも笑顔)/「MARKLE VS MARKLE」(マークル対マークル裁判)[デイリー・メール紙:1月15日]

「大衆紙デイリー・メールは15日の1面に、カナダに滞在中のメーガン妃が微笑を浮かべている写真を掲載しました。これに『嵐に直面しながらも笑顔』との見出しをつけたわけですが、意味に重点を置いて翻訳すると『英王室が嵐の中に巻き込まれているのにかかわらず笑顔を浮かべている』と彼女を皮肉る内容になっています。

更にその下に『マークル対マークル裁判』の見出しが掲載されていますが、デイリー・メール紙はメーガン・マークル妃が父親のトーマス・マークル氏に書いた手紙を暴露し、妃から名誉毀損で訴訟を起こされています。

この1面で『裁判で父親が重要証人になる』と報じ、離婚裁判を描いた名作映画『クレイマー、クレイマー(原題:Kramer vs. Kramer)』(1979年)のタイトルをもじって見出しにしました」

◆第3位
「MEGXIT」(メーガン妃による王室離脱)[ザ・サン紙:1月9日]

「『Megxit(メグジット)』は日本でも報じられているようですが、この造語を生んだのが大衆紙のサンでした。

英国は『British』で、出口は『exit』ですから、『イギリスのEU離脱』を『Brexit』という造語で表現しました。

『MEGXIT』も同じ理屈で、メーガン妃の『Meghan』と『exit』を合体させて『Megxit』という言葉を作ったわけです」(同)

いよいよ第2位と第1位の発表

◆第2位
「‘I’ve put my arm around my brother all our lives. I can’t do it any more’」(僕らの人生で、僕は弟の肩を抱き続けてきた。だが、それはもう不可能だ)[ザ・サンデー・タイムズ(タイムス日曜版)1月12日]

「タイムスは日本なら朝日新聞というイメージの高級紙です。しかし、日曜版は別の編集部が作成し、芸能やスポーツ、書評やインタビューといった柔らかな記事が中心になります。

日曜版は大衆紙に近いのでランキングに入れました。兄が弟との決別を宣言した見出しになります。

思い返すと1997年、15歳と13歳の兄弟が母親であるダイアナ妃の葬儀に参列した写真は全世界に報じられました。イギリスでは『常に2人は一緒で、食事も同じ冷蔵庫から引っぱり出す』ほど仲の良い兄弟として知られていましたから、この記事を涙無しに読めない人も多かったのではないでしょうか。

兄弟は共に記事内容を否定しましたが、ウィリアム王子の筋がリークしたと言われています」(同)

◆第1位
「WE’RE ORF AGAIN」(私たち、また休暇なんでございますわよ)[ザ・サン紙:1月8日]

「ザ・サンは1月7日、電子版で『カナダでの6週間の長期休暇が明けたばかりの2人が今年のかなりの部分をカナダで過ごす』という大スクープを報じます。

王室記者クラブに所属しない記者が情報をつかみ、王室サイドの『書かないでくれ』という圧力をはねのけての記事でした。

 慣例ならクリスマスは女王と共に過ごすべきなのに、メーガン妃とヘンリー王子は年末年始、カナダに滞在しました。これだけでもイギリス世論は『ふざけるな』と怒り心頭だったわけですが、メーガン妃はカナダから動かないとサンが報じ、世論はメーガン妃から離反していきました。

 電子版で報じられた翌日、同じ記事が1面に掲載されたのですが、この見出しも凝った内容です。『ORF』は本来なら『OFF』と書かれるべき単語です。

つまり『私たちは再びオフ=休暇です』という意味なのですが、イギリスは階級社会で、上流階級は『オフ』を『オーフ』と発音します。それを『ORF』と表記したのです。そして1面に使われた写真は夫妻の2ショットでした。

 確かにヘンリー王子は『ORF』と発音する階級に属しています。しかしメーガン妃は、アメリカ人だとはいえ、イギリス人から見ると労働者階級の出身です。

『メーガン妃、あなたはORFと発音しない階級の出身であるはずですが、さも自分が上流階級の出身でもあるかのように振る舞っておられるんですね』という嫌味たっぷりの見出しになっているんです」(同)

 以上、8本の見出しを見ていただいたが、最後に改めて木村氏に「イギリスの言論における大衆紙の役割」を聞いてみた。

「イギリスの大衆紙が自負する使命は『偽善者の仮面を剥ぐ』ことです。そのために過激な報道も行います。メーガン妃の記事もアメリカのメディアなどは、『人種差別が根底にある』と今も非難しています。

しかし、大衆紙も取材をしっかり行い、顧問弁護士がチェックして記事が掲載されます。

メーガン妃との結婚が発表された当初、同じ階層に属する労働者階級が喜び、彼らを主要な読者とする大衆紙も歓迎した時期があったのです。

それが大衆紙の粘り強い取材で、メーガン妃の浪費癖など真の姿が浮き彫りになりました。

大衆紙はイギリスのジャーナリズムにとっても必要不可欠な存在だということを、メーガン妃の報道で改めて示したと言えるのではないでしょうか」

週刊新潮WEB取材班
2020年1月28日掲載