蕪島の崖の下にいた女の子。
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頭に赤味が全くない。
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くちばしの基部(付け根)が黒いのも確認できた。
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腋羽の色までは確認していないが,アメリカヒドリのメスで間違いないと思う。
こちらは,マリエント前の磯にいた男の子。
2羽のうち,右側の子。
2羽のうち,右側の子。
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ヒドリガモにアメリカヒドリの特徴が混ざっている感じ。
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目の後方に緑色が混ざる帯があり,体が全体にブドウ色混ざり。くちばし基部が黒いのもアメリカヒドリの特徴。
手前に標準的なヒドリガモがいてくれたので比較しやすい。
手前に標準的なヒドリガモがいてくれたので比較しやすい。
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ただ,頬がクリーム色なのは,アメリカヒドリっぽくもないし,ヒドリガモっぽくもなく,少し違和感がある。
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とはいえ,ヒドリガモとアメリカヒドリの交雑オス成鳥には違いないと思う。
こちらもマリエントの前にいた子。
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目の後方に緑色が見えるが,標準的なヒドリガモのオス成鳥と思う。
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目の後ろが緑色のオスなんて,なんぼでもいると思っていたし,事実,これまでもたくさん会ってきていたが,こういうタイプを交雑と見る向きもあるようだ。
手持ちの日本の図鑑を見ると,ヒドリガモのオスの目の後ろに緑色が出ることもある旨の記述があるのは,「フィールドガイド日本の野鳥 増補改訂版」(日本野鳥の会)と「フィールド図鑑日本の野鳥 第2版」(文一総合出版),「決定版 日本の野鳥650」(平凡社)の3種類。
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一方で,目の後ろの緑色に何の記述もない図鑑もある。
もしかして,純粋ヒドリガモのオスは,目の後ろに緑が入らない,という考え方もあるのだろうか。
ヒドリガモにアメリカヒドリの血が多少混ざっている,などということもありうるなら,種の交雑の2代目,3代目も生まれることがある,ということなのか。
鳥の世界は,これまでも,種の名前や分類が変わってきた経緯があるが,新たな説や考え方がさまざま出てくると,それもまた楽しい。
(2024/02/10-11 アメリカヒドリ,ヒドリガモ)
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