私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

金刀比羅さんへ行く

2007-11-25 17:19:49 | Weblog
 11月最後の日曜日。天気もよさそうなので、ちょっとJRを利用して、金刀比羅さんへお参りと洒落てみました。岡山駅9:06発の琴平行きの電車に乗ります。 
 
 電車から見る瀬戸内の景色もまるで秋そのものです。海まで秋だという顔をして私を迎えてくれているように思えます。
 そんな1時間30分程度の電車の旅でした。
 琴平の駅から参道道を大勢の観光客に混じって歩きます。
 周りの商店街の人の呼び込み声がお山のお宮さんにまで届きそうです。
 そんな町の向こうにやがて、あの魔の石段が見えてきます。その石段を一歩ずつ登ります。石段の半分ぐらいの所でしょうか、「百段屋」さんて名のお店屋さんもあり、面白く眺めながら、やっぱり息を切らしながら、休み休みしながら、大勢の参詣者の皆さんに混じって上っていきます。
 途中で、はっとするような真っ赤におのが自身を染めたもみじの葉っぱにも出会います。
 
  そんな景色にも歓迎され、また、励まされながら一歩づつ登っていきます。
 上から降りてくる人の足取りは軽やかです。上る私の足はもうくたくたです。でも、「あと少しよ」と優しく教えてくれる人の声にも後押しされながら一歩一歩登ります。最後の階段が、又、急で、息も益々弾みます。
 やっと本殿です。型通りの二礼二泊の参詣を早々に済ませます。
 そして、今日の旅の目的である「金刀比羅宮 書院の美」を見るべく階段を下ります。
 「行きはよいよい 帰りはこわい」だなんて誰が歌ったのかなと思いながら書院の美をわくわくしながら見ます。
 応挙、若冲、岸岱などのすばらしい絵に3年ぶりに出合いました。
「若冲の絵がぼろぼろに痛んだために、岸岱が絵を描き直したのだよ」
 と、いう解説の人のお話に耳を傾けつつ一つずつ見て行きます。
 最初に見た応挙の鶴や虎などにも心を動かされながら十分時間をとって回りました。
  秋の日景も優しく絵々を照らして、余計に美しさが浮かび上がっているようでした。
 降りの石段で、角がある備前焼の狛犬を見つけ、にんまりとしながら
 「こんな所にも角が」
 と、ぱちりと一枚写真に撮りました。

 それからしばらく行って、やけに古そうな佇まいのうどん屋さんがあったので入り、讃岐うどんの美味しさに舌つづみをうち、灸まんも土産にした「金刀比羅さん」への、のんびりとした一日の旅でした。