今、奈良で正倉院展が行われています。その中に、今年は、光明皇后の楽毅論が展示されていると聞いて、それを旅の第一の目的にして出かけました。
奈良の国立博物館の会場の中は、人、人、人です。これでは展示作品なんて見ることができるのだろうかと言う有様です。並んでいる人々の最後尾にでもいようものなら、それこそ、百年清河ですが、まあ巧いこと、どうにか、列の中に潜り込む事が出来、待望の楽毅論にご対面できました。それにしても例年になく多い人です。ゆっくり一字ずつ丁寧に見ると言うわけにはいきません。流れに沿って歩むだけです。その流れに三度乗りながら見ることが出来ました。さすが藤三娘だけの気品が感じられる皇后の書です。前回と今回の二度目のご対面でした。
この他、今年は「天皇在位二〇年特別展」と言うこともあって、沢山の宝物が展示されています。琵琶・碁盤・銀製の鹿が打ち出されている器など珍宝が並べてありました。普通なら、それから旧館で古い仏とデイトするのですが、今年は、阿修羅と浮気しようと興福寺へ急ぎます。
興福寺の仮金堂へ来てみればです。こわ如何にです。人人どころ話ではありません。まさに、ここは人の波です。幾重にも張り巡らされた綱の中を進んでいかなくてはなりません。係員に尋ねると「まあ2時間半は待ってもらわんと」と、言うことでした。仕方がありません。
「奈良のお日さん、なんでこないにお人がお悪いのでしゃろか」
と、思えるような日差しの中での二時間半でした。どうにか帰る予定時間にようやく間に合うよう拝むことができました。
お堂の中央に、あの少年のようなお顔を覗かせていました。六本の手の間から右・中・左と順に拝みました。
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外に出ると、奈良の秋の夕暮れがぼつぼつお寺の屋根の上に懸かっています。夕陽を浴びた五重塔が輝いていました。
奈良の国立博物館の会場の中は、人、人、人です。これでは展示作品なんて見ることができるのだろうかと言う有様です。並んでいる人々の最後尾にでもいようものなら、それこそ、百年清河ですが、まあ巧いこと、どうにか、列の中に潜り込む事が出来、待望の楽毅論にご対面できました。それにしても例年になく多い人です。ゆっくり一字ずつ丁寧に見ると言うわけにはいきません。流れに沿って歩むだけです。その流れに三度乗りながら見ることが出来ました。さすが藤三娘だけの気品が感じられる皇后の書です。前回と今回の二度目のご対面でした。
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この他、今年は「天皇在位二〇年特別展」と言うこともあって、沢山の宝物が展示されています。琵琶・碁盤・銀製の鹿が打ち出されている器など珍宝が並べてありました。普通なら、それから旧館で古い仏とデイトするのですが、今年は、阿修羅と浮気しようと興福寺へ急ぎます。
興福寺の仮金堂へ来てみればです。こわ如何にです。人人どころ話ではありません。まさに、ここは人の波です。幾重にも張り巡らされた綱の中を進んでいかなくてはなりません。係員に尋ねると「まあ2時間半は待ってもらわんと」と、言うことでした。仕方がありません。
「奈良のお日さん、なんでこないにお人がお悪いのでしゃろか」
と、思えるような日差しの中での二時間半でした。どうにか帰る予定時間にようやく間に合うよう拝むことができました。
お堂の中央に、あの少年のようなお顔を覗かせていました。六本の手の間から右・中・左と順に拝みました。
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外に出ると、奈良の秋の夕暮れがぼつぼつお寺の屋根の上に懸かっています。夕陽を浴びた五重塔が輝いていました。
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