私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

宮内の「米嘉」「米吟」と云う名の料亭

2013-02-26 18:26:24 | Weblog

 文化文政時代の宮内には百余戸の料亭旅館が常時営業をしていたのですから、その繁昌ぶりは想像できるのではないかと思われます。現在に残る当時の宮内の古地図によりますと、そのお店一軒一軒の名前が細々と書き残されています。

 そレを見ますと、美津屋、本樽屋、澤屋、米嘉、米吟、妹尾屋、鴨屋、竹屋、吉野屋、松清、柳屋等の名前が書き記されています。前に書きました高尚が和歌を教えた遊女「理加」は「米吟」の女でした。また、高尚が真野竹堂を、吉備津神社境内で催した大阪の歌舞伎役者「中村梅玉」の芝居に招待した時に、その席での酒肴のために取り寄せた料理を「米嘉」に注文したと書かれています。この「米嘉」や「米吟」と云う料亭名は、当時、山陽脇では、一流店として全国的に相当名高いお店でもあったのです。大阪でも、この料亭名は、「知らんものはなかったんじゃ」と、宮内の古老は自慢そうに話しております。