今回は少し難しい内容です、一般の方にはわかり難い表現も含まれています
日本全国椎間板ヘルニアでお困りの方多いと思います。
足が痺れる・寝起きがツライ・痛くて立っていられない等々
腰椎の椎間板ヘルニアでは色々な神経症状が表れてきます。
病院などで『椎間板ヘルニアですね、牽引治療しましょう』などと言われ
半年以上続けた結果痺れはなくなったものの、今度は自力で立つ事が出来なくなったなんてことがあります。
これは何ででしょう?
そもそも牽引は何の目的で行っているんでしょう?
出っ張った髄核が牽引する事により引っ込むと思っている方も多いんじゃないでしょうか?
実際は牽引しても飛び出した髄核は引っ込みません、じゃあ何で病院や接骨院では牽引するの?
それは牽引する事により腰椎の動きを制限し神経に与えるダメージを減らしているんです。
結論を言うと、飛び出した髄核を無くしたり小さくしているのではなく、過伸展もしくは過屈曲した腰椎の『過』の部分を牽引し関節間の隙間を空けているに過ぎないんです。
そうする事で飛び出した髄核が神経を刺激しないようにしてする治療が牽引治療なんです。
先ほど『過』の部分と言いましたが中には生理湾曲まで牽引でまっすぐになってしまうケースもあるようです。
残念な事に中にはせっかく椎間板ヘルニアが改善したのに、改善後に慢性的な腰痛に悩まされている方もいるようです、それも女性の方が多い様に感じます。
※ここから僕の勝手な経験と想像でなぜ慢性的な腰痛になるのか考えてみました。
この牽引治療をする時は患者さんは身体の力を抜かなきゃいけないんです、なぜかと言うとそうしないと筋肉が牽引の邪魔をするからです。
実際に持続牽引をする時には患者さんの体重に合わせるそうですが大体6~10kgってとこらしいです。
しかしこの平均8kgってどのくらい重いか分かりますか?
2リットルのペットボトル4本分ですよ?買ったことある人なら分かるでしょうが女性なら片手で持てないんじゃないかな?
そんな重さを腰からぶら下げて何ヶ月も治療したら(牽引しっぱなしじゃないですよ、数時間単位で行います)前縦靭帯や後縦靭帯なんかが引き伸ばされると思うんですがどうなんでしょう?
そうした場合に髄核が神経を圧迫する事は無くなるかもしれません(実際飛び出した髄核は3ヶ月もすれば身体が異物と判断し除去する事が分かっています)が、伸びきった前縦靭帯や後縦靭帯は元に自然に戻らないので椎間関節の不安定性が増すと考えられます。
足首の捻挫を繰り返すのに似てますね。
しかも長期に渡って牽引していますから当然普段はコルセットも着用でしょう、そうした場合に一番心配されるのは本来身体が持っている『筋肉のコルセット』の能力低下です。
牽引で伸ばされ、コルセットで守られた身体に力強い筋肉が残っているとは僕には到底思えませんし治療者側にそこまでの考えがあるとも思えません。
治療者はとりあえず牽引しとけば良いだろう、痛みが取れれば良し、ダメなら次の治療だ。位にしか考えてないんじゃないかな?
ましてや治療後に低下した筋肉の心配なんて絶対してないと思います。
こんな感じで髄核が神経を圧迫する痛みは改善するかもしれませんが、腰椎を守る筋肉の弱体化により自ら姿勢を支える事も出来なくなり慢性腰痛(後遺症と呼んだ方が良いのかも?)になるのではにかと思います。
女性に多いというのも男性に比べ筋肉量の少なさが関係していると思いますし、動く事によって骨にも椎間板にも栄養は行くようになってますから長期間動かさなかった場合栄養が行き届かなくなり髄核の水分量が減り(髄核の約80%は水分です)線維輪(椎間板)の厚みが薄くなり上下の椎体の噛み合わせバランスが崩れてくるのではないか?
さらに前縦靭帯や後縦靭帯が伸ばされている訳ですから、腰椎の不安定性は増すはずです。
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後半からはあくまで経験を元にした推測ですので『いや違うと思うぞ!』とか逆に『その可能性もあるかも?』って意見がありましたらコメントからどんどん書き込みして欲しいですね、もちろん腰痛経験者の意見も聞きたいですね。