今回は、安倍政権と自民党がいかにネトウヨ的であるかについて書きたい。
それが端的にあらわれたのは、今から一ヶ月前のあの“文化芸術懇話会”である。この一ヶ月の大きな動きのおかげでなんだか遠い昔のできごとのようにも思えるが、風化させるべきではないと思うので、あえてもう一度とりあげておこう。
「マスコミを懲らしめる」発言で大きな問題となったが勉強会だが、問題は言論弾圧ということだけではなかった。戦後の沖縄に対する侮辱的な発言の数々も大いに批判された。米軍基地は田んぼばかりのところに作られて、後からそこにカネ目当てで人が住むようになったとか、騒音を知りながらそこを選んで住むのは自己責任、などである。
勉強会に参加した議員らや百田氏の発言が示しているのは、彼らの救いようのない無知・不勉強である。
彼らは、歴史をろくに知らない。たとえば、基地が田んぼばかりのところに作られてカネ目当てで後からそこに人が住むようになったという話は事実でないことがあきらかにされているし、騒音の問題についても法廷で明確に否定されている。ちょっとググってみるぐらいの手間をかければわかるはずのことも、彼らは知らない。知ろうとしない。
いわゆるネトウヨの大きな特徴だが、ネット上に書かれている噂程度のものをろくに検証もせずに真に受けて信じ込み、それを否定するような情報にぶつかると、陰謀だなんだといって否定し、自分たちのほうが間違っているとは絶対に考えようとしない。だから、沖縄に対してあのような侮辱的は発言ができるし、でたらめな安保法案を支持することができるのである。
そして、困ったことに、それと同じ属性を安倍総理も共有している。
安保法制に関するたとえ話がまったく的外れだというのはつとに指摘されるとおりだが、実際のところ。安倍総理とその周辺にいる人たちの頭の悪さはそんなレベルではない。
周知のとおり安倍総理はインターネット番組に出演して持論を展開しているが、ここでもいい加減な説明を繰り返している。なかでも笑い種だったのは、相方として出演していた丸川珠代参院議員の「民主党の辻元清美氏がピースボートに乗っていて自衛隊の護衛を受けていたと」いう発言である。この発言に関しては、事実関係に誤りがあったとして後に撤回、さらにはその動画を削除するという羽目になっている。
これと似たような話で、少し前のことになるが「日教組ヤジ」問題というのもあった。西川前農水相の献金問題を追及する民主党議員に対して、「日教組どうするの」と首相席からヤジを飛ばしたというものだ。以前このブログで紹介したが、安倍総理はその三日後、このヤジが事実誤認に基づくものであることを認めて訂正し、謝罪している。ヤジに対して文句をつける首相がみずからヤジを飛ばし、しかもその中身が事実に反していたために訂正・謝罪に追い込まれているというのだから、呆れてものもいえない。このように安倍政権および自民党は、勝手な事実誤認で人を中傷しては、あとで訂正・撤回・謝罪ということを繰り返しているのである。
そして、安倍総理のこうした事実誤認、思い込みは――やはり文化芸術懇話会のメンバーたちと同様に――歴史認識の問題にまで及んでいるからなお深刻である。
以前安倍総理は、共産党の志位氏にポツダム宣言について問われ「つまびらかに読んでいない」としたが、太平洋戦争をめぐる安倍総理の歴史認識はまったくお粗末なものである。
たとえば、これは今朝の新聞赤旗の記事で紹介されていたことだが、ポツダム宣言について安倍総理は、かつて雑誌の対談で「原爆を二発も落とした後に『どうだ』とばかりにつきつけたものだ」といったという。赤旗の記事も指摘するとおり、これもはっきりと間違っている。実際にはポツダム宣言は原子爆弾投下以前の7月26日に出されたもので、降伏を勧告するこの宣言を日本政府が黙殺した後に原爆が投下されたというのが実際の順序だ。ほんのちょっと調べれば誰でもすぐわかるその程度のことさえ、安倍総理は知らない。知ろうとしない。“不都合な真実”はすべてシャットアウトし、自分の頭のなかにだけ存在する妄想の世界に生きているのである。“脳内お花畑”という言葉は、まさにこの人のためにあるといっていい。
安倍政権は、はじめの二年ほどは“安全運転”でやってきた。しかし、昨年の総選挙に勝利したことで、そろそろ本性を顕しても大丈夫だろうということで、お友だちばかりを集めた内閣を作った。ところがこれが大誤算で、お友だちを集めてみたらやっぱり第1次安倍政権のときと同様にカネに汚いぶっ飛んだ国家主義者ばかりで国民はドン引きという状態になった――というのが今の状況だろう。現在の支持率低下は、国民が安倍政権の本性を目の当たりにした結果当然出てきた数字であり、決して一時的なものではない。自民党・公明党の議員諸氏は、さっさとこんな泥舟から脱出したほうが身のためだと思うがどうだろうか。
それが端的にあらわれたのは、今から一ヶ月前のあの“文化芸術懇話会”である。この一ヶ月の大きな動きのおかげでなんだか遠い昔のできごとのようにも思えるが、風化させるべきではないと思うので、あえてもう一度とりあげておこう。
「マスコミを懲らしめる」発言で大きな問題となったが勉強会だが、問題は言論弾圧ということだけではなかった。戦後の沖縄に対する侮辱的な発言の数々も大いに批判された。米軍基地は田んぼばかりのところに作られて、後からそこにカネ目当てで人が住むようになったとか、騒音を知りながらそこを選んで住むのは自己責任、などである。
勉強会に参加した議員らや百田氏の発言が示しているのは、彼らの救いようのない無知・不勉強である。
彼らは、歴史をろくに知らない。たとえば、基地が田んぼばかりのところに作られてカネ目当てで後からそこに人が住むようになったという話は事実でないことがあきらかにされているし、騒音の問題についても法廷で明確に否定されている。ちょっとググってみるぐらいの手間をかければわかるはずのことも、彼らは知らない。知ろうとしない。
いわゆるネトウヨの大きな特徴だが、ネット上に書かれている噂程度のものをろくに検証もせずに真に受けて信じ込み、それを否定するような情報にぶつかると、陰謀だなんだといって否定し、自分たちのほうが間違っているとは絶対に考えようとしない。だから、沖縄に対してあのような侮辱的は発言ができるし、でたらめな安保法案を支持することができるのである。
そして、困ったことに、それと同じ属性を安倍総理も共有している。
安保法制に関するたとえ話がまったく的外れだというのはつとに指摘されるとおりだが、実際のところ。安倍総理とその周辺にいる人たちの頭の悪さはそんなレベルではない。
周知のとおり安倍総理はインターネット番組に出演して持論を展開しているが、ここでもいい加減な説明を繰り返している。なかでも笑い種だったのは、相方として出演していた丸川珠代参院議員の「民主党の辻元清美氏がピースボートに乗っていて自衛隊の護衛を受けていたと」いう発言である。この発言に関しては、事実関係に誤りがあったとして後に撤回、さらにはその動画を削除するという羽目になっている。
これと似たような話で、少し前のことになるが「日教組ヤジ」問題というのもあった。西川前農水相の献金問題を追及する民主党議員に対して、「日教組どうするの」と首相席からヤジを飛ばしたというものだ。以前このブログで紹介したが、安倍総理はその三日後、このヤジが事実誤認に基づくものであることを認めて訂正し、謝罪している。ヤジに対して文句をつける首相がみずからヤジを飛ばし、しかもその中身が事実に反していたために訂正・謝罪に追い込まれているというのだから、呆れてものもいえない。このように安倍政権および自民党は、勝手な事実誤認で人を中傷しては、あとで訂正・撤回・謝罪ということを繰り返しているのである。
そして、安倍総理のこうした事実誤認、思い込みは――やはり文化芸術懇話会のメンバーたちと同様に――歴史認識の問題にまで及んでいるからなお深刻である。
以前安倍総理は、共産党の志位氏にポツダム宣言について問われ「つまびらかに読んでいない」としたが、太平洋戦争をめぐる安倍総理の歴史認識はまったくお粗末なものである。
たとえば、これは今朝の新聞赤旗の記事で紹介されていたことだが、ポツダム宣言について安倍総理は、かつて雑誌の対談で「原爆を二発も落とした後に『どうだ』とばかりにつきつけたものだ」といったという。赤旗の記事も指摘するとおり、これもはっきりと間違っている。実際にはポツダム宣言は原子爆弾投下以前の7月26日に出されたもので、降伏を勧告するこの宣言を日本政府が黙殺した後に原爆が投下されたというのが実際の順序だ。ほんのちょっと調べれば誰でもすぐわかるその程度のことさえ、安倍総理は知らない。知ろうとしない。“不都合な真実”はすべてシャットアウトし、自分の頭のなかにだけ存在する妄想の世界に生きているのである。“脳内お花畑”という言葉は、まさにこの人のためにあるといっていい。
安倍政権は、はじめの二年ほどは“安全運転”でやってきた。しかし、昨年の総選挙に勝利したことで、そろそろ本性を顕しても大丈夫だろうということで、お友だちばかりを集めた内閣を作った。ところがこれが大誤算で、お友だちを集めてみたらやっぱり第1次安倍政権のときと同様にカネに汚いぶっ飛んだ国家主義者ばかりで国民はドン引きという状態になった――というのが今の状況だろう。現在の支持率低下は、国民が安倍政権の本性を目の当たりにした結果当然出てきた数字であり、決して一時的なものではない。自民党・公明党の議員諸氏は、さっさとこんな泥舟から脱出したほうが身のためだと思うがどうだろうか。