30年以上前からの腰痛持ちなのです。
昨年末のスキーで悪化、その後の寒空の下での軽登山や海釣りで悪化を加速させたようです。最近になり、遂に、起床時には腰痛のために床から這い出すことが出来難くなってきました。腰背部の痺れ感も明確に出現悪化してきました。
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それで遂に観念し、13日(木曜)に某病院の整形外科を受診しました。
問診で 慢性腰痛の急性増悪であること。両足に痺れ感はない事。などを確認されたあと、脊椎のレントゲン写真を撮りましょうと言われました。正面、側面、左右斜め方向から4方向のレントゲン写真を撮られたと思います。
その後もう一度診察室に呼ばれました。腰痛部分の圧痛、下肢伸展挙上テストなど確認された後、言い難そうな顔で病名が告げられました。
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「加齢による椎間板の変性が腰痛の主な原因だと思われます。」との事でした。要するに、骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板が、使い古された座布団の様に経年劣化して薄っぺらくなってきたことによる腰痛。という事の様です。想定範囲内の答えでした。「特別な理由が無くて歳のせいだったら良いのかな?」と、私は思っていましたから。
治療は対症療法しかないという事を確かめられたので、私としては納得できる結果だったのですが、対応していただいた整形外科の先生は何だか申し訳なさそうでした。先生のせいじゃないのにね!「何でも歳のせいにして!!」と、怒られる患者さんが多いからかもしれないですね。私も良く怒られます。
自分が、65歳以上なら5人に一人はいるという腰痛持ちグループの一員であることが確認できました。若いころから、10人に一人いるという腰痛持ちではありましたが・・・
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腰痛の85%は原因が特定できないそうです。今回の私の場合は加齢現象と分かりはしたのですが、分類上は「特に原因の見当たらない腰痛」に当たるようです。今回、残りの15%でない事を確認したかった受診でしたから、その結果が得られて私は満足して病院を後にしました。
痛み止めを処方しますかと問われたのですが、自分で何とかしますと言いました。痛みに関しては、がん性疼痛に対して自分で痛み止めの量を調節できるPCAポンプを使うように、自分で薬を調整するのが一番です。痛みは自分自身しか分かりませんから!!(今回は、医者の特権?ですかね?)
帰ってから今後の自分の治療をどうするか考えました。これまでは消炎鎮痛剤NSAIDSの中で、比較的強力とされているボルタレンSRカプセルを1日2カプセル服用していました。NSAIDSは胃に悪いので、副作用防止に強力な胃薬であるタケキャブ10㎎も1日1錠併用しておりました。
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これまでは、それとらの内服薬と腰痛ベルトの着用で何とか自制内で済んでいたのですが、その後痛みは悪化し、腰部周囲に痺れも出て来ています。
今回、より強い痛み止めで、ボルタレンと併用可能な「トラムセット」のジェネリックである「トアラセット」と、痺れ感に対して神経障害性疼痛に対する治療薬である「リリカ」のジェネリックである「プレガバリン」を使用することにしました。
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トアラセットは1日4錠(毎食後及び就眠前)
プレガバリンは25㎎(2錠 朝夕食後)から開始して徐々に増量し、現在は75㎎錠を(2錠 朝夕食後)として服用しています。
1月16日現在、腰痛、腰部痺れ感ともにほぼほぼ消失しております。
明日から、時間があれば、自院で腰部けん引療法を施行したいと思っています。スキー、軽登山、釣りなどは、制限なしに続行していくつもりです。
原因が特定できない腰痛の治療薬についてまとめます。
1,モーラステープなどの貼付剤 2枚程度なら他の治療と併用可能(ロコアテープはNSAIDS内服薬との併用はできるだけ避ける事)
2,アセトアミノフェン(カロナールなど)(鎮痛解熱剤)
3,セレコックス(セレコキシブ)ロキソニン(ロキソプロフェン)、ボルタレン(ジクロフェナクNa)、などNSAIDSと呼ばれる消炎鎮痛解熱剤
4,トラムセット(トアラセット) アセトアミノフェン+トラマドール(鎮痛剤)ワントラム、ツートラム(いずれもトラマドールの徐放剤) などトラマドール(非麻薬性オピオイド)含有薬
5,リリカ(プレガバリン)、タリージェ、ガバペン、サインバルタ等の神経障害性疼痛治療薬
6,ミオナール等の筋弛緩作用のある薬
7,腰痛ベルト
8,温熱療法
9,理学療法
上記1~9の治療は、基本的に併用が可能です。(4は2のアセトアミノフェン含有しております。併用不可では無いですが、アセトアミノフェンの総量が1回1,000㎎、1日4,000㎎までにしないといけません。そして、2,000㎎を超えたあたりから、肝障害に注意してください。)
私、整形外科医ではない一介の内科医です。これは自分の腰痛に対して治療するための覚書みたいなもので、参考にしていただければ良いかなと思ってupする次第ですが、先鋭的なものではありませんのであしからずご了承ください。
私の印象では、腰痛はなかなかに手強いです。生活の質を落としてしまいます。しかし、疼痛治療は進んできており、上記の何系統もの薬や手法を併用することが可能です。そして、それを全て使ってもダメなら、ブロック注射や手術と言う方法もあります。皆さん、諦めないで細かくしつこくご自身の痛みを訴えて下さい。あまりしつこいと嫌がられるかもしれませんが、そこは上手く何とか対処してください。でも、痛みを感じているのはあなた自身でしかありません。医者はあなたの痛みを感じることが出来ません。訴えが無いと痛みが無いと判定してしまいます。
そして痛みには種類があって、その種類によって治療薬や治療方法も変わります。的確に伝えてください。痛みの種類(しびれるような、電気が走るような、重い痛み、ズキズキなど、そして痛みの起こった時間や、どのような姿勢、体勢の時、何をしていて起こったのか、痛みの程度 などを記録してください。それには、ノートなどに書き留めておくのが良いと思われます。貴方の症状を的確に伝える事が、貴方の痛みを上手く治療することに直結します。
昨日までは、ウィズコロナ(with corona)の生活と言っておりました。
今日は ウィズルンバゴ(with Lumbago)の生活 またはウィズエイジング(with Aging )の生活と言わせていただきます。
コロナも腰痛も、一緒に歩んでいきましょう!!