カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

孫と過ごした日々

2022-07-08 19:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
No.220

カナディアンロッキーから、こんにちわ。

7月に入り、ロッキーのお天気もかなり夏らしくなっています。とはいえ、30℃を上まわる日はいまだ
ありませんから日本のお天気ニュースを観るたびに孫と「京都38度だって~!」と驚いています。

友人から貰ったタネから育てた紫蘇の苗を大きな鉢に植え替えました。6月は日中の気温は20℃以上に
なるのに夜は10℃を下回る日も多くフラワーポットや苗を屋内に取りこんでいましたが、やっとここ
数日夜間の気温も15℃前後を保っています。

我が家に逗留中だった18歳の孫は語学学校へ通うため、昨日ひとりでBC州ビクトリアへ旅立って行き
ました。彼のホストファミリーはほぼ同年代のシニア夫妻なので、うまく馴染んでやっていってくれる
ことを祈っているところです。

4月下旬から約2ヶ月半、孫のソラタと一緒に暮らした日々は私と夫にとってとても新鮮でした。孫の
父親を育てていた頃は私も若く、気力体力共に充分に余裕があったのですが、今回はちゃんと世話が
出来るかどうか、内心心配な部分もありました。
でも実際は3人分の食事作りもそれほど苦にはならずいつものおかずの量を増やせばよい感じで買い物
する食材の量が増えたくらいでした。

元々ソラタはおしゃべりなタイプではなく、もの静かな方ですし、私の作ったものはいつも完食して
くれました。玉ねぎが苦手と母親から聞いていたのですが、炒めたりする前にレンチンしておいたら
全く気にせず食べてくれてました。今頃はカナディアンのお母さんのお料理をどんな風に食べている
のかしら…と思いながら、いろんな家庭の食文化に触れて、どんどん逞ましくなって行って欲しい
願っています。

先々週は夫とソラタと3人でTwo Jack Lakeへカヤッキングに行って来ました。水はまだ冷たかった
のですが、お天気も良く、11時に着くとすでにサップやカヤックがたくさん出ていて、駐車場もほぼ満車!
運良く朝イチから来ていた人達が帰るところで、良い位置に駐車出来て、重~い二人乗りカヤックを
下ろすのも夫より背が高いソラタが手伝ってくれると私が手伝うよりもかなりと楽だったようです。


3人なのでもう一艘軽い1人乗りのカヤックも積んで行き、3人一緒に漕ぎ出しました。南東にMtランドル
西にカスケードマウンテンを見ながら途中で岸辺に寄せてバケットサンドのランチを食べて、2時間余りの
カヤッキングを楽しみました。後でソラタに感想を聞くとカヤックは初体験で楽しかったそうですがその
2週間前に出かけた牧場の乗馬の方が興味深かったそうです。

さすが獣医学科志望だけに、1泊2日で出かけた広い牧場のB&Bで犬や猫に擦り寄られてご機嫌でしたし
最も彼を感動させたのはオーナーが所有する2頭のサラブレッドとのふれあいでした。

オーナーは乗馬のコーチもできるので、夫とソラタは2日で2時間、基本的な乗馬のレッスンをお願いして
おきました。初日は乗る前の準備段階である蹄鉄の間のドロ落としや手綱の掛け方、鞍を乗せるところ
など日本ではなかなか体験できない本格的な馬との触れ合いが出来ました。我が家からたった40分の
ドライブでまだ頂上に雪をかぶったロッキーの山々が遠くに臨め、広大な草原が奥まで広がる場所へ行く
ことが出来ます。



通常夕食は含まれていないのですが、牧場の近所にお店もないし、BBQでよければオーナーの
Heatherが用意してくれるというのでお言葉に甘えました。2時頃ちょっと夕立があったものの
夕方はお天気も回復、奇麗な夕焼けを眺めながらテラスでディナー。
ファイヤーピッドでマシュマロを焼いて、クッキーにチョコと火で炙ってトロトロになった
マシュマロを挟んで食べる「スモア」というデザートも戴きました。
スモアの語源は「Some More」から来ているそうで「 s’more」と書きます。





ソラタはリビングでワンコや猫と戯れて超ご機嫌。夫と私は久々に広い主寝室に併設の大きな
ジャクジーでほっこり…。2日目も朝から好天に恵まれ、乗馬レッスンの続きHeatherの指導で
気品あるウインストンという馬に乗り、夫もソラタも前日より緊張が取れて「人馬一体」という
感じが掴めたようだと話していました。レッスンの後はブラッシングで馬を労うところまで
指導していただきました。
私もウインストンの鼻面や体に触らせてもらい、その優しい目に一目惚れ。
「またいつでも訪ねてくださいね」とHeatherに言ってもらい再訪を誓いました。

ソラタが発つ前の週にバンフの図書館主催「Taste of Cultures」というイベントに招かれ「Kaiseki  Cuisine」
の話をしました。私の他にボウバレー在住のチベット人とフランス人もそれぞれお国の料理の特徴について
プレゼンテーションを行いました。ボランティアでは無くて薄謝が用意され、その分かなりプレッシャーを
感じつつも、せっかくお声をかけて下さったのだからと、20分ほど話し、その後は質問に答えるような形
で、英文の原稿を作りました。

テーマは茶道における懐石料理に絞り「茶事」の中でいただく茶懐石について料理の画像を見て頂きながら
話しました。当日晴れれば図書館と隣接のWhyte Museumのバックヤドに設置された会場で、悪天候であれば
図書館のホールで開催予定でしたが、運よく気持ちの良い晴れの日で屋外イベントになりました。

ちょっとしたお料理を味見できる様なブースもあり、フィリピン、インド、日本チベットのブースが用意され
日本は日本茶のソムリエという資格を持つ知人が冷たくしたほうじ茶と緑茶の試飲と抹茶を使ったクッキー
を提供していました。

全く茶道のイメージを持たない人々に「懐石料理」をどの様に説明すればよいのか内心ドキドキでした。
今やユネスコの無形文化遺産に指定された「和食」のことも加て話すと、聴衆の中に日本びいきのご夫妻が
いらして、プロが作った懐石料理の美しい盛り付けの画像に感嘆され、その後で私が自宅で催した茶事の中で
提供した松花堂に盛り付けた料理の画像を見て「本当に自分で作ったのですか?日本の女性はみんなこのよう
な料理が作れるのですか?」と質問がありました。
 自作の縁高弁当と向付

みんながみんなできるわけれは無いということと、幸い自分は京都で25年間に渡り茶道に親しみ教授者になり
懐石料理も学ぶ機会が多かったことで、いまは5人までならひとりで茶事の亭主ができることなど、お話し
しました。なぜ5人なのか?自前の懐石膳の道具が五客だからと、1人で用意できる限界だと思います。
画像があることで、英語の説明が充分でない部分も理解してもらえるのはとても助かりました。自分で今まで
に撮った懐石料理の画像を編集していて感じたことは日本料理は盛り付けも美しい上、旬の食材が必ず使われ
ています。料理で四季を感じる日本、本当に素晴らしい食カルチャーを持っているとつくづく感じました。

最後に、私の住む地域では現在COVID-19の状況は全く深刻ではありません。感染者数はゼロではありませんが
スーパーの店内でもマスクをしている人を殆ど見かけなくなり、簡易PCR検査キットはいつでも薬局で無料で
貰えるので各家庭にストックしてあり、怪しいと思えばすぐ検査して、陽性が出れば自主隔離、という感じです。
幸い重症化する人は殆んどいないので、このまま状況が悪化せず過ごせたら良いのにと祈るばかりです。
ワクチン接種は既に4回目接種を受けたシニアも増えています。

文頭でも触れましたが、6月は冷夏だったので、 7月半ばに恒例のハックルベリーを摘みにいく予定ですが
はたして例年通り熟しているかどうか心配しています。昨年は20日すぎに行ったら既に熟し過ぎていてガッカリ
でした。今年は少し早めに宿の予約をしています。去年はあまりたくさん取れなかったので、4月下旬辺りで
自家製ジャムが品切れとなり、2月に作ったオレンジマーマレードで?いでいます。手軽に手に入るブルーベリー
でもいいんじゃないの?といわれますが、ハックルベリーの甘酸っぱさはコクがあり、また発色もルビー色で
ブルーベリーとは別ものなので、どうしてもハックでジャムを作りたい!となってしまいます。


ゴルフも週2回くらいコースに出ています。いつものBuddyが今日本に帰っているのでクラブに入会
してから初めて、今季はレディースのグループに登録して、ほぼ同年代のシニアたちと一緒に回って
います。去年から受けはじめた個人レッスンでフォームをしっかり直されているのですが、まだまだ
体がそれを覚えきれず、安定したスコアも取れません。飛距離は伸びてきと自分でも感じます。

先日、コーチに新しいクラブを選んでもらい、なにもわからないときに買ったクラブセットとサヨナラ
しました。10年経つとクラブも進化している、とコーチに言われましたが本当に軽量になっているの
と、シャフトのシナリが良くなっているのは感じます。後はちゃんとボールを真に当てればよいだけ
なのですが…今季もずっとフォームを矯正され続けたままで終わってしまわないよう、ドライビング
レンジで自主練習も頑張ってやらなきゃ!と、自分を叱咤激励中です。

ではまた来月、お元気でお過ごしください。