〓カナダ・カナディアンロッキー発〓
『My スロ-ライフ 』 by Junko
No.11
☆★☆★趣味に生きる年にしたい☆★☆★
2011年が始まって、早2週間。
みなさん、新年気分も終わり、平常の生活に戻っているころですね。
カナダの年末年始…メインストリートに集まる「カウントダウン」には参加せず
大晦日は19時からTVジャパンで「紅白歌合戦」を見ながら、黒豆を煮ていま
した。
深夜11時50分、タウン主催の花火が、ドドーンと澄み切った夜空に打ち上
げられ、ほんの10分間ではありましたが、零下20℃の中で行われる華やか
なショーを窓越しに楽しみ、終ったと同時に「Happy New Year !」と言いながら
夫とハグして、終わりました。
元旦は、年賀状も届きませんし、ゆっくり寝て…
朝昼兼用で、準備しておいた「おせち料理」(黒豆と数の子など)と「お雑煮」
を食べて、夫はいつものようにPCに向かい、撮り溜めた画像の編集作業に
勤しんでいました。
ブログには、おせちとお雑煮の画像をアップしているので、興味がおありの方
は、どうぞ遊びに来てくださいね→http://canmorite.exblog.jp/d2011-01-01/
昨年から決まっていたことなのですが、今月末からトロントとニューヨークに
出かけ、カルトナージュレッスンをすることになっています。
カルトナージュとは、作りたいものを厚紙の上に製図して切り取り、組み立てて
布や紙を貼って仕上げる、フランスやイタリアで始まった手工芸です。
カナダに移住することが決まり、長い冬をどのようにして過ごそうかと考えて
いた時、NHKの「趣味悠々」という番組で紹介された「カルトナージュ」を見て
「これだ!」と直感、すぐにレッスンが受けられるところを探し…
間もなく、フランスで技術を学んだ先生のクラスを見つけたのでした。
元々、手仕事は大好きで、その上紙も布も!「カルトナージュ」に出会う運命
だったのかもしれませんね。
その後、日本でカルトナージュを習ったのは1年ほどでしたが、フランス在住の
先生との出会いがあり、ブルゴーニュのアトリエで2度レッスンを受け、昨年は
認定講師となり、本格的な活動を開始しました。
ヨーロッパでは、自分だけしか持っていない品をとても大切にする習慣があり
その昔貴婦人たちは愛用の香水を入れる瓶や帽子を入れる箱を手作りしたり
匠職人にオーダーしたのでした。
最近、カルトナージュは日本のミセスの間で大ブレイク。ヨーロッパで技法を
学んだ講師が大活躍して、カルトナージュの楽しさを日本中に発信しています。
カナダで、いったいどれだけの需要があるか、まったく考えなかったわけでは
ありませんが、実際こちらに来て「カルトナージュ」が趣味で教えることも出
来ますと言っても「それってBox Makingのこと?」と言われてしまいました。
確かに似てはいますが…ダラーショップで売られているような簡易的な「箱」
を想像されては困るのですが…。
カナダで最近大流行しているのは、スクラップ・ブッキング。
家族の思い出の写真を、市販のシールや記念に持って帰ったものなども貼り
メッセージを添えたりして作る、オリジナル・アルバムのことです。
こちらでは、冬季、週末2泊3日でホテル泊まり、スクラップブッキングを楽
しむグループをよく見かけます。
このグループ特徴は…皆さまずっと動かず作業されるせいか、ふくよかな方々
が多いことです。カルトナージュ愛好家も、この点は他人事ではなく、充分気
を付けなければ!(笑)
さて、話があちこち飛んでしまいましたが、トロントでカルトナージュレッスン
は今回が初めて、ニューヨークは3回目となります。
トロント、NYは日本企業の営業所や工場があり、日本人からの社員とご家族
が沢山在住され、カルトナージュをご存じの方もずいぶんいらっしゃいます。
NYの趣味サイトで「カルトナージュ・レッスン」の募集をすると、ありがたい
ことに、ご連絡をくださる方がいらっしゃり、そこからお友達へと広がって
行き、毎回グループができて、楽しくレッスンさせていただいています。
今回のトロントレッスンは、お互いのブログでつながったトロント在住の日本人
ミセスたちの協力で、実現することになりました。
おひとりが参加者を集めてくださり、もうおひとりは私のために泊まるところを
提供して下さる、本当に持つべきものはお友達と、皆様に大感謝です。
何か、手作りの技を人に教えることは、とっても楽しいことです。
形作るところはみんな一緒でも、立体となったものに作り手のテイストで、紙や
布といろんな素材のものを貼り、完成すると全く感じの違う物になります。
それがとっても面白いので、次々といろんな作品を作りたくなる…
センスやテイストと言ったものは、其々に与えられた天分、もしくは生まれ育っ
た環境によって養われたものとして、みんな持っているものです。
物作りをする人たちが集まる中に身を投じてみると、時々ハッとするほど布や
紙の色使いうまい人や、思うがままに立体を造形する時、羨ましい程、奇抜な
発想が出来る人に出会うことがあります。
そんな時、自分にはなんてセンスもひらめきも無いんだろう、と落ち込む…。
しばらく奈落の底にいて…だんだん沈んだ気持ちが落ち着いて、やがて少し
だけ前向きになって上を見上げると、天井から一点の光が真っ暗な床に差し込
んでいることに気付くのです、何もやらずに、ただ気を塞いでいても、何にも変
わらないと…。
そうすると、また作業台に向かい、デザインノートに浮かんでくるアイデアを書き
とめることが出来るようになって…とりあえず、浮かんだ物を作ってみようか、と
さらに前向きになってきます。
それは夜中に始まることもあり、夫は「生活のリズムを崩さぬように」と提言して
くれるのですが、乗ってくるとその言葉も右から左へ向けてしまう(笑)
「物創り」と言うのは、サラリーマンのように9時-5時の間に出来るものでは
ない気がして、その点では時々不摂生な生活にもなるのですが…時々、ぐっと
引き込まれて、熱中し、時間を忘れる…そんなものが自分の中にあることが
すごく嬉しいと感じるのです。
自分には素から「才」はないかもしれないのですが…人は学習して進化し得る
と信じて、誰かに「物創り」を教えると言うオコガマシイ事をやっているのです。
それにしても、トロントとNYのレッスンは、初めて出会う参加者も多く、すごく
刺激的なイベントとして、今からドキドキしながら、準備を進めています。
今年は、大好きな趣味に生きてみたい!と、願っています。
Junko @カナディアンロッキーでした。
日々Blogにも遊びに来てくださいね http://canmorite.exblog.jp/