まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.90 香川の旅(3)

2015-04-05 22:32:36 | みち
おはようございます。



「すいません、この辺りで自転車置ける場所ありませんか?」
金刀比羅宮参道の角にある店で尋ねてみると、
「店の横に置いといたらいい、よく自転車を止めさせてあげているから」
と言われたので、お言葉に甘えてその店の一角に相棒を置かせてもらうことにした。ここからは徒歩で金刀比羅宮の階段を上って行く。



最初は両脇に店が軒を連ねる階段、だんだん上に行くにつれて神社の敷地に入って行き上りも急に感じてくる。時間は午前9時を過ぎたところ、上から下りてくる人も結構見かける、随分早い時間から参拝に行っている人もいるんだな。自分(一人称)は上りの歩きはそれほど苦にはならないが、さすがに雨上がり後の蒸し暑さにはかなわない。そんなこんなで本宮にたどり着くがもう汗びっしょりだ。




特に参拝するわけでもなく、辺りを一回りだけして引き返すことにする。今度はさっき上って来た石段を下りて戻るわけだが、自転車と同じで下りはどうも苦手だ、上りでガクガクになった足で一歩ずつ石段の面を確かめるようにして下りて行く。そのまま真っ直ぐ参道へと戻ってきたが、結局上りよりも下りの方が時間がかかってしまった。



相棒を置かせてもらっている店に戻って、お礼に何か買っていくことにする、と言うか自転車を置かせてもらう時に「帰りに寄ってください」と言われていたので、ここは礼儀を重んじる自分(一人称)としてはこのまま去ることはできない。さて、何を買うかな・・・ややっ、香川なのに一六タルトがあるではないか、ちょっと荷物にはなるがこれにしよう。

さて、琴平を後に高松方面へと向かうことにしよう。参道から続く橋を渡りアーケード通り、JR土讃線の踏切を越えて旧街道の雰囲気を残す町並の中を走り抜けて行く。ほぼ琴電琴平線に沿うこの道は通称琴平街道、高松街道とも言う道、その後国道32号線に合流したり、その国道に沿うように細い道に入ったりしながら進んで行く。途中には讃岐富士を望む区間や古い町並や道標を見かけたりで、名の知れた町はないが風景に飽きることはない。


(琴平街道)

(琴電羽間駅付近)

(琴電滝宮駅)


(街道に立つ道標)


高松市内に入るとその風景も味気ないものに変わってくる。国道11号線の広い道に入り栗林公園の前を通り過ぎると高松の中心地はもうすぐ、しかしこの辺りででついに我慢していた曇空が泣き始めた。昨日も小豆島からフェリーで高松に渡る途中から雨が降り出し、高松に上陸してからは本降りに、宿泊先の坂出まで走るつもりだったが、結局途中の駅から輪行することになってしまった。2日連続で高松に入った途端に降られることになってしまい今日もやがて本降りに、しかも雷まで鳴りはじめてきた。昨日できなかった高松市内巡りは今回は諦めざるを得ない状況に、JR高松駅前で相棒をたたんで、少し早い時間になるが帰路につくことにした。



高松からは快速『マリンライナー』、瀬戸大橋を渡るのも久しぶりだ。それにしても腹が減ったなあ、売店で何も買わないで電車に飛び乗ったので、このまま岡山まで我慢するか・・・と鞄の中を見たらあるではないか、さっき琴平で買った一六タルトが。これで腹ごしらえはできた、さあ、久しぶりの瀬戸大橋、雨で景色は期待できないだろうけど気持ちは昂ぶってくる。今度は晴れの時に来ることを次回への宿題として、今回の旅のお話はここまでとしておきます。    まちみち

No.89 香川の旅(2)

2015-04-05 14:07:15 | みち
おはようございます。香川の旅、前回の続きと行きます。



丸亀港を後にして丸亀の町中へと入って行く。JR予讃線丸亀駅付近の狭い通りからまだ営業の始まってない商店街を行くと、やがて何層ものデコレーションケーキの上にちょこーんとイチゴがのっかったような丸亀城へとたどり着く。周辺は丸亀市の中枢となる機関が集まっている所、これから走る金毘羅街道は町を南北に通る県道21号線を一本西側に入った所の細い道となっている。



その細い道へと入ってみると、早速大きな石の道標に出会う。表面には「すぐこんぴら」と彫ってある、そうか、すぐに琴平に着けるのか、と思ったら大間違い、この「すぐ」と言うのは「直ぐ」で真っ直ぐという意味、この道を真っ直ぐ(道なり)に行くと琴平へ行けると言うことである。付近は旧街道の雰囲気を残す所で、町並の中を通り過ぎて行くうちにもいくつかの道標や常夜燈を見かけることができる。





街道は丸亀の市街地を抜けて田園風景が広がる中を走ることになる。特に何の特徴もない平凡な風景が続く区間だが、その道中の古い道標には琴平まであと○丁と刻まれていて、この道が確実に琴平に近づいていることを示している。ここまで迷わずに順調に来れるのも参考にさせてもらっているサイトのおかげ、道標の位置や情報も的確にきちっと調べ上げてくれていて本当にありがたいです。




善通寺市に入って道端に道標が立つ三叉路を右へ行くと山に沿う道となってくる。四国の山はそんなに目立つほど高くはないが形に特徴のある山が多い気がする。道はその後小さな集落を通り過ぎて、やがて琴平の背に沿うようにそびえる山を前方に見るようにして走り、やがて国道319号線との交差点へと差し掛かる。




この交差点を右に丸亀方面に戻るようにして行くと善通寺市の中心地へと行くことができる。善通寺と言えば映画『サマータイムマシーンブルース』のロケ地となった所。水没してしまったエアコンのリモコンをタイムマシーンで1日前に戻って取り戻しに行く、と言うあらすじだが内容は至って緩く、善通寺のいろいろな風景が映画の世界を彩っている。自分(一人称)は一度だけここで宿泊したことはあるが、その時はロケ地巡りはしていない、機会があればまた行ってみたい町であります。



(善通寺市にて)

(琴平の高灯篭)


さて、金毘羅街道は国道319号線とJR土讃線、琴電琴平線と立て続けに渡って家並の入り組んだ狭い道を進んで行く。やがて右手側に木々が立ち並ぶその向こうに琴平の高灯篭が見えてくる。次の道を左に曲がるとJR琴平駅、ここは右へ曲がってすぐに琴電琴平駅、その先の橋を渡って更に進むと金比羅宮へと向かう賑やかな通りへと突き当たる。この道を入って行くわけだが狭い道に参拝客はもちろんのこと、車やバスの往来も多くて町並をゆっくりと見て走ることができない。さて、この後はせっかくここまで来たのだから、あの階段を上って行ってみようと思っている、まずは相棒を停められる場所を探さなければ、そのくだりについては次回に続くとして、今回はここまでとしておきます。     まちみち