まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.450 各駅巡り・JR関西本線(4)酷道とローカル線

2016-04-12 10:09:41 | 鉄道
おはようございます。









JR関西本線非電化区間の各駅巡りも今回が最後となりそうです、と言っても残りの区間は山越えあり旧街道ありといろいろ見所のある所でいわばこの線区のハイライトとも言うべきところ。スタートは草津線との乗換えとなる柘植駅、ここから大和街道の旧街道の雰囲気が漂う町並の中を進んで行くのですが、道は緩やかな上りとなりやがて線路が横を沿う辺りでは採石場と言う文字を見かけるようになってくる。風景も少し砂煙が混じった感じであまりいい気分ではないが、写真にあるように線路をくぐる所はレンガ積みになっている部分もあって、昔ながらのレトロな雰囲気を感じることもできる。しかしここはトラックが砂煙をまき散らしながら走り去って行くだけで他に車ももちろん人も見かけない寂しい所、上りもだんだんときつくなってくる。









採石場の岩が剥き出しになった何とも情緒のない風景の中の道だが、それでもここは国道25号線、そしていよいよ酷道と揶揄される部分へと差し掛かって行く。走った日は工事中で(その時は加太側から走った)この区間も何とか頼み込んで通らせてもらったので砂利道の部分は写真には撮れなかったが、アスファルトの部分もひび割れが多く何とも殺風景な風景ばかりが続く所、まあそれがこの国道25号線の特徴部分と言えばそうなんですが・・・。やがて下り坂となって、最後の写真にあるように何とも趣のあるレンガ積みのアーチ型のトンネルをくぐると、その先には町並が見えてくる。









鉄道部分ではこの辺りがちょうど中在家信号場のあった所、ここは鉄道ファンにはお馴染みな場所、柘植~加太間は駅間距離が長く勾配の続く所で、この信号場はスイッチバック方式で列車の行き違いをしていた。もちろん今はもうそんな手間なことはすることなく列車は何事もないように通り過ぎて行く。一方の大和街道=国道25号線の方はさっきまでの殺風景な風景から一変して旧街道の雰囲気が漂う町並へと入って行く、その町並の模様については以前ここでお送りしていたと思います。
しかし町並が続くと言っても次の駅まではまだ距離がある、国道はつかず離れずに線路を沿って、少し開けた所に差し掛かってやっとのことで加太駅にたどり着く。素朴な木造の駅舎はもちろん無人駅、ホームは国鉄時代の名残のある長いホームが島式に位置していて、互いの方向から来た列車がここで行き違いすることもある。柘植から来た列車は峠の上り下りを終えてホッと一息つく感じ、亀山方から来た列車はその峠越えをこれからに控えて気構えている様子、両者対象の表情がうかがえる山間の小駅の一幕だ。









加太駅を出ても山間部はまだまだ続き、なかなか開けた風景を見ることはできない、いい景色には違いないがこうも長く続くとさすがにあきてくる。やがて国道25号線はT字になった交差点へと差し掛かる、このT字になった道が国道1号線、この交差点は旧東海道の西の見附に当たる所で大和街道との追分(分岐点)ともなっている。旧東海道は国道1号線の左脇へと入って行った道で、ここからが東海道の宿場町、関宿となる、鈴鹿山脈に囲まれたようにある町並はなかなか趣深い所だが、ちょっと観光に走っている感じもしてその辺りがちょっと残念な所・・・と言っても最近の宿場町はみんなそんな感じか、町並の保存は観光目的、観光客を誘致するためにいろいろなイベントを行ったりする辺りは興醒めさせられる部分もあるが、そう言う所ばかりへと行っている自分(一人称)も自分(一人称)か。
その関宿の最寄り駅となるのが関駅、こちらは国道1号線に面したところにある駅で駅舎はどことなく観光を意識した感じの造り。近くには道の駅もあって賑やかな所だが、ホームはやはりローカル線の駅と言った感じでそんな喧騒とは一線を引いたような感じで佇んでいる。この駅を出ると次は非電化区間の終点となる亀山駅、ここ関駅と亀山駅の駅周辺の風景については、旧東海道を巡る予定にしているのでその時にまたお送りすることとして、今回の亀山駅についてはホームの様子のみと言うことで。
名古屋方面からやって来るのはスマートな感じの電車、この先の分岐点で右に分れているのはJR紀勢本線、紀伊半島の外周を和歌山までグルリと巡る長大な路線だが、三重県内は非電化路線で本線と言ってもその扱われ方はもうローカル線といっしょだ。重厚な感じのディーゼル車両も少なくなって、今はステンレス製の軽い車両ばかりが走るようになってしまった路線については、以前にここでお伝えしたことがありました。さて、JR関西本線は亀山から先は電化となり所属もJR東海へと移って行く、その続きについてもまたいずれ、旧東海道と合わせて巡ってみようと思っております。今回もお付き合いのほど、どうもありがとうございました。       まちみち