まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

梅干しの話。

2017-10-22 23:32:35 | 日記


4年前のこと。
敬愛するお菓子教室の先生に
自家製梅干しをいただいて
その美味しさに衝撃を受けた。
ガツンと効いた塩気、
遠慮なく斬り込んでくるクエン酸、
たっぷりの果実味。

翌年、作り方を教わって
まずは1キロ仕込んでみた。

と言ってもとても簡単で
梅を洗ってなり口取って
水気拭いたらジップロックへ。
重さの18%の粗塩を加え
カビ防止に焼酎を少し。

チャックを少しだけ残して閉め
隙間からストローを差し込み
中の空気をできるだけ吸い出す。
強いアルコールが混じっているため
えほんえほんむせる。

チャックをきちんと閉めて
平らにし、バットに置いて
上から電話帳みたいなやつで重石をする。
水分が上がってきたら
冷蔵庫に移して梅雨明けを待つ。

日差しが強くなったら
梅をザルに並べて干す。
日中1回表裏を返せるといいけど
仕事の日はまあしょうがない。
夜になったら取り込む。
それを3日間。
で、出来上がり。

師匠のには敵わないけど
なかなかの出来に自己満足ハンパない。

で、翌年。
調子に乗って2キロ仕込む。
干す段になってちょっと面倒になり
ひっくり返すこともせず
曇りでもまあいっかと干してみる。
出来上がった梅干し、不細工。
やっぱり気持ちがそのまま結果に出るのだ、と
猛省。

そんなわけで今年はとても気を使って
丁寧に仕込み、夏を待った。
しかしなかなか日差しが強くならず
間をあけながらどうにかこうにか
3日干すことが出来た。
ひっくり返すときに一粒ずつ
優しく揉むのも忘れなかった。
出来上がり、2年ぶりの自己満足。

FBの友達の中にも
自分で梅を仕込み、干している様子が見られて
コメントしあったりするのが楽しかったので
出来上がったら交換会をしよう、ということに。

そしてそれが今日、台風の中決行された。

会場はチャブダイカフェさんにお願いし
白いご飯とお味噌汁、スペシャルプレートを
用意してもらった。
集まったのは4人。
同じ「梅干し」と言っても
こんなに個性が出るのか、と驚いた。

塩分13%と氷砂糖で仕込んだもの。
あたりのやわらかい塩気と梅の実の美味しさ。

塩分20%、青梅で仕込んだもの。
丁寧な干し方で実がふんわりしっとり。

実家のお父様の赤紫蘇梅干し、
さすがベテランの味。いつかこういうの作れるかな。

自分で作り始めたきっかけとして
スーパーなんかで売ってる梅干しが
かつおだのハチミツだの、よくわかんないものに
まみれているのが嫌だったから、と
いう方がいた。
私も最近知ったことだけど
減塩をうたっている梅干しは
塩漬けしたのち一度水につけて塩分を抜き
ついでに旨味も流してしまい
合成添加物がたくさん入った調味液に漬けたもの
なのだそう。
干すことすらしない。

昔から特別に梅干しが好きだったわけじゃないけど
仕込む時の黄色い梅の実が放つ芳香や
あっという間に水分が上がってくる様子や
日に当たるごとに変化していく姿を見ることや
手をかけた分だけのリターンがあることが
好きなんだな、きっと。

そして今回、交換会をして
美味しい、って言ってもらえる喜びも知り
来年がすでに待ち遠しい。

雨風激しい中来てくれた皆さん、
美味しいご飯を用意してくれたチャブダイカフェさん、
ありがとうございました。

カフェ ラ・バニラ

2017-10-22 11:24:18 | 日記


オレンジ色は元気をくれる。
太陽のとてつもないエネルギーや
みずみずしいフルーツのビタミンパワー。
ラ・バニラさんはそんなパワフルな
オレンジ色に彩られたお店。
それに加えて店主のめぐみさんは
さらにパワフルなお方。

休日、雨をついて電車に揺られて
小一時間。
久しぶりの訪問。ではある。
予告もなし。でもある。
でもあるけれど
顔見た瞬間

「あれ?なんで来たんですか?」

ってご挨拶はどうなんでしょう?


まあ、勝手に脳内変換で
「うわあ、思いがけず来てくれて嬉しくてびっくり」
ってことにしとく。

めぐみさんも言っちゃってから
ごめんなさいって
自分で大爆笑してた。

幸い他にお客もいなくて
めぐみさんとお喋りが出来た。
ずっと前から知ってるつもりだったのだけど
お喋りしてみてお互い
あまりにもパーソナルデータが
不足してることが判明。

そんなわけで私の方は
港北区に住んでるのになんでわざわざ
港南区にあるお菓子教室に
親子揃って長年通ってるのか
とか

一緒に住んでいる義理パパが
家事を一生懸命手伝ってくれてて
それでも寄る年波のせいで握力視力が鈍り
お皿やコップの類をバンバン割り
それを密やかにゴミ置場に置くと
100均で新しいお皿を密やかに購入するので
なぜか常に食器棚には見慣れないお皿があること
などを喋り

めぐみさんからは
お店を持つにあたりここに決めたのは
土地勘があるでもマーケティングの結果でもなく
ご縁、というだけで
それでも直感で即決したという
男らしい?話などを聞いた。

他にも色々楽しい話を聞いたけど省略。笑

ラ・バニラさんといえば
ロールケーキ。
季節のロールはコーヒーキャラメル。
コーヒーの綺麗な苦味がきりりと立っている
キャラメルとの調和も素晴らしいケーキ。
一緒に来られなかった家族の分も
お土産たくさん買い込んだ。

ここに来れば安心安全で確実に美味しいものに会える、
というお店はそうそうあるものではない。
ラ・バニラさんはそんな希少な店。
それが来月からは、「店だった。」と
過去形になってしまうのが本当に惜しい。
介護離職ということなので
惜しいとか言ってる場合でもないのだけど。

めぐみさんに少し時間ができたら
他の希少な店を選んで
一緒に美味しいもの食べて
ゆっくりお喋りの続きをしたいな。

雨の中、店の外まで出て
見送ってくれためぐみさんに
手を振りながら
その日を待ち遠しく思った。