まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

10月のフランス菓子研究所 タルトオニオン

2018-10-07 19:42:12 | 日記


10 月だというのに台風の影響で
温度も湿度も高い土曜日
週後半から超多忙となった仕事の余波で
ぐにゃぐにゃしながら家を出る

近所の大きな幼稚園は運動会、体操服の背中にお名前を黒々とマジックで大書した女の子が、お父さんと手を繋いで歩いてる

途中たわわに実ったみかんの木を指して「あたし、ちっちゃいころ、みかんだいすきだったのよねー」と言うのを聞いて、今もじゅうぶんちっちゃいように見えるけど、もっとちっちゃい頃は確実にあって、そこから考えるとずいぶん大きくなったんだよねと思い、勝手に感慨深いような気になる通りすがりの他人

スタジオ最寄りの駅で降り、さして美味しくもないパン屋でコロッケバーガーを買って、スタジオのサロンでだるだる食べるわたしをみて、ひろこさんが笑う
こないだの磯子祭りどうだったのー、なんて話をしてるうちになんだか元気になってくる

エプロンつけて手を洗い、レッスンが始まると先生が「ブログ見てる?」と唐突に聞くので、なんか注意すべき申し送りなどあったかしらと訝ってると、「写真変わったでしょー」と言うので、
単焦点ですよねー、と相づちうったら「知ってたのか。ちぇ。」とつまんなそうなのであわてて謝る
気をとり直して、単焦点いいですよね、わたしもいつもそうです、先生のは何㎜ですか?ときいたら「知らなーい」とのことで方向転換は失敗に終わる

たまねぎのキッシュ、パータパテはキッシュおなじみのちょっと硬いやつ
今日の気温じゃどうにもならないため冷房つけるスタジオ
さっさとのしてしっかり敷き込み、決壊がないかチェック
これがキッシュでは一番大事
せっかくのアパレイユが流れてしまったら焦げるだけでもったいない

それからたまねぎをスライスしてバターで炒める
30分もすれば飴色になりかさも減り、なはずが、白くてぴっしょりしたままなので、火力強めて追加で炒めるが結局それ以上はどうにもならなかった
冷房のせいかたまねぎの個体差か気合いが足りなかったのか

飴色たまねぎは、できあがってるものが商品としてあるんだそうで、家で使うんなら迷わず購入するわたしと、
時間あるときに作って冷凍しておこうというゆみこさん
栗を煮るのに何時間もかかるのはやるけど、たまねぎなんかに時間かけたくないなーと呟くと、たまねぎの過小評価に抗議する先生
「たまねぎは美味しいし、偉いんだよ。」は、はい。



アパレイユに使うやぎの青カビチーズ
なかなかの破壊力だがわたしはとても好きな味
今日のみなさんは、ちょっと不得意というひとと半々くらい
卵と生クリーム、サワークリームと混ぜてたっぷりのスパイスがもうほんとに美味しそう

空焼きしたキッシュにアパレイユを流すのは極力オーブンの近くで
運ぶ間に揺れたりしたら大惨事だし



焼いている間に試食タイム
フランスのお土産のお茶の淹れ方は
読めないんで絵とフィーリングで
とてもよい香りの緑茶、おいしかった

キッシュはロックフォールの強烈さはそれほど際立つものではなく、むしろじっくり炒めたたまねぎの美味しさと香ばしさ、スパイスの香り、クリーミーなアパレイユがとてもバランスよい味わい
ワインが飲めたらいいのにな

試食しながら、体のメンテは大事だとか、あんこコンテストのこととか、真剣に楽しく話して、帰り道はあんだけぐにゃぐにゃだった体調が良くなってる不思議

ミサリングファクトリーがわたしにとってどういう場所なのかを改めて知り、ありがたいなとしみじみ感じる強い陽射しの残る秋の日