薪ストーブの前の
リラクシングチェアに
孫娘を抱いて
座るヌマさん
眠たいのに
なかなか眠りに
落ちることのできない
もどかしさに
ぐすっ ぐすっと
しゃくりあげる
ちいさな身体を
優しく揺すりながら
客人とお喋り
この孫娘は
ヌマさんが買い物から帰り
コテージに姿を見せると
♪じいじ♪じいじ♪
と喜びの歌を口ずさみながら
階段をのぼって
小さい兄のいる遊び場へ
そういえば
弘明寺のチャブダイカフェで
ご一緒したときも
そろそろ帰って孫を風呂に
いれてやらなきゃ
とおっしゃってたヌマさん
眠るのも一緒なのだそう
だいたい、この幼さで
母不在で(父と兄はいるけど)
一晩平気っていうのが信じられないが
そこはヌマさんとヌマさんの奥様がいるから
問題ないのだと
私の周りには
子育てする男っていうのが
ずっといなかったので
その光景はとても眩しく
羨ましく思えた
何しろ私の父親というのが
子供に対する興味とか関心とか
能動的に一緒に遊ぼうとか
どっか行こうとか
そういうの一切無くて
とはいえ3人も子供がいたので
下の二人に母が手のかかる間は
言われれば仕方なく
公園にも行くし
塾送迎もしてくれたけど
そんな父親が
孫娘が生まれたら
庭に組み立て式のプールを置いて
そこに水を満々たたえ
孫娘と一緒に水着になって
チャプチャプ浸かってるの図は
母や私や妹たちの度肝を抜いた
でも、だからと言って
ぐずる赤ん坊をあやすとか
ましてや風呂とか寝かしつけるとか
そういうのとは違う
そこにはとても大きな差がある
やったことがないから、というより
そもそも自分がやることだと
思ってないのだろう
やっと落ち着いて
寝息を立ててる孫娘を
床のふかふかラグの上に
ほいと置いて
その辺の上着を
パッとかけるヌマさん
夜はまだまだ長い
一度目が覚めたら
今度は歯を磨かせて
パジャマ着せて
シュラフへ突っ込む
父や母だと
うんと近かったり
まだ経験が浅かったり
するから
祖父や祖母の強力なアシストが
あるというのは
本人にとっても
父母にとっても
とても幸せなことだ
ただ
グランパとしては
「可愛いのは可愛いんだけど
あんまりものすごく来られちゃうと
大変なんですよ」
ってことらしい
子供を育てる大変さを
実感として持てることも
すごいなあと思う
私の娘の父親は
子育て?そんなもんは妻にさせて
お前は馬車馬のように仕事しろ
っていう会社に勤めているので
気持ちはあっても物理的に
育児に参加するのは無理だったが
今となればそれは
私が楽チンとかなんとかより
純粋に「もったいなかったよね」
と思う
毎日毎秒想像もつかないことを
してくれる
とんでもない生き物だから
今の時代のパパ達は
よく自分の胸のところに
赤ん坊をくくりつけて歩いてたり
他にバギーにもう一人乗っけて
連れて歩いてる猛者もいたり
中には「周りがそうなので
好きも嫌いもなくそうせざるをえない」
というパパもいるそうだけど
彼らに孫ができた時には
きっと素晴らしいアシストが
自然にできることだろう
慣れない赤子にいらんことして
「やめてよもーそーゆーことすんのー」
ってムスメに文句言われてる
誰かを想像して
ちょっと笑える
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