港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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シネマ・ポップス…ときどきイラスト

芸術作品という評価

2013-03-13 03:59:51 | 絵画・イラスト

前日からの続きです…

ただ、不特定多数の鑑賞者が、ひとつの作品からまったく同じ価値観を持つとは思えませんし、
鑑賞者が技術の評価はできたとしても、的確に作者の思想や制作意思を読み取れるでしょうか。
比喩的表現、間接的表現などが用いられるとさらに難しくなることでしょう。
すべての鑑賞者が的確に作者の思想や制作意思を読み取れるかといえば、それは疑問です。
また、作者が作品に織り込んだ思想をこと細かく鑑賞者に説明する機会もほぼ皆無でしょう。
鑑賞者が作者の思想を感じ取れない場合は、作者にとっては芸術のつもりでも、鑑賞者にとっては単なる美術品や創造品でしかないこともあります。
現実問題として、作者の思想が鑑賞者に理解されないことの方が多いでしょうし、誤解されることも否めません。
作者の意図とは乖離して、人それぞれの主義や嗜好で評価されることも覚悟しなければなりません。
実際、評論家や鑑賞者の『ありあわせの乏しい知識』で評価を受けるのが現実です。
作者は芸術だと自負していても、芸術という評価を受けないことは十分考えられます。
作者の立場としては鑑賞者たちの評価などは気にせず、これぞ芸術だと自己満足に浸っているのがよいのかもしれません。
鑑賞者側にとっては、優れた技術と作風で心が揺れ動いた作品こそが芸術作品なのですから。

翌日に続く…