港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

絵画教室の作品展にて (その2)

2013-03-18 06:41:06 | 絵画・イラスト

もう一作品紹介しましょう。
A・Sさんの水彩画です。



一見、雨の街角でショーウインドーを覘いている老人のスケッチ画のように見受けられます。
しかし、佇む老人の背中に哀愁が漂っているように感じ取れます。
そこで、角度を変えてじっくりと鑑賞してみることにしました。

どうしてこんな雨の中で立ち止まっているのだろう?
この老人の身の上に何があったのだろうか?
そんなことを考えると、老人の人生をいろいろと想像させられてしまいます。
勝手な物語を想像するにつれて、この絵画が時空を意識しているのが読み取れます。
また、想像すれはするほど老人の背中から悲哀が浮かんできます。
作者の真意はわかりませんが、もの深い情感を感じさせられます。
レトロな色彩がさらなる哀愁を醸し出しています。
雨を意識した流れるような筆さばきも見事です。
この作品も、時空を意識した立派な絵画芸術といえましょう。

やはり、心に訴える絵画は素晴らしい。