港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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ポップス・ベストテン 1962年7月 その2

2014-07-12 05:27:42 | ポップス

『今週のベストテン』1962年7月14日
①ブルー・ハワイ エルヴィス・プレスリー
②ヤング・ワールド リッキー・ネルソン
③可愛いベイビー コニー・フランシス
④霧の中のジョニー ジョン・レイトン
⑤グッド・ラック・チャーム エルヴィス・プレスリー
⑥禁じられた遊び ナルシソ・イエペス
⑦ジョニー・エンジェル シェリー・フェブレー
⑧シェーンのテーマ ポール・ウエストン楽団
⑨モスコーの夜は更けて ケニー・ボール楽団
⑩涙の日記 バリー・ダーベル
⑪悲しき女学生 パット・ブーン
⑫トゥナイト サウンド・トラック
⑬レッツ・ゲット・トゥゲザー ヘイリー・ミルズ
⑭夕焼のトランペット ニニ・ロッソ
⑮ラバー・ボール ボビー・ヴィー
⑯黄色いリボン ジョニー・ハート楽団
⑰ワン・モア・チャンス テディ・ランダッツォ
⑱ロッカフラ・ベイビー エルヴィス・プレスリー
⑲アフリカンビート ベルト・ケムプフェルト楽団
⑳白い渚のブルース アッカー・ビルク


『今週のヒットレコード』1962年7月15日

①ジョニーの真心 パット・ブーン
②愛してほしいの ポール・アンカ
③夕焼のトランペット ニニ・ロッソ
④ブルー・ハワイ エルヴィス・プレスリー
⑤可愛いベイビー コニー・フランシス
⑥大人になりたい コニー・フランシス
⑦グッド・ラック・チャーム エルヴィス・プレスリー
⑧モスコーの夜は更けて ケニー・ボール楽団
⑨ジョニー・エンジェル シェリー・フェブレー
⑩戦場に陽は落ちて リトル・リチャード
⑪恋のスーパー伯爵 ジーン・チャンドラー
⑫かえるのルンバ ウーゴー・ブランコ楽団
⑬霧の中のジョニー ジョン・レイトン
⑭ローマの恋 フィルム・シンフォニック楽団
⑮ソルジャーボーイ ザ・シャイアルズ

『今週のベストテン』はリッキー・ネルソンの『ヤング・ワールド』が2位に躍進して
トップ争いが熾烈になりそうです。ベストテン内の移動としてはバリー・ダーベルの
『涙の日記』が10位に入り込み、『悲しき女学生』がベストテンから陥落しました。
下位では映画の関係でプレスリーの『ロッカフラ・ベイビー』が6月23日以来の
復活ですが今週限りで消えてしまいます。また、ベルト・ケムプフェルト楽団の
『アフリカンビート』が初登場、これまでのブルースから一転したリズムでファン
を驚かせました。さらにアッカー・ビルクの『白い渚のブルース』が20位に入り
それぞれベストテン入りを目指します。

『今週のヒットレコード』ですが、一週間の休みで少しはまともなベストテンになって
いてほしいという期待は見事に外れ、なんと『ジョニーの真心』がベストワンです。
この時期のパット・ブーンのヒット曲といえば何と言っても『悲しき女学生』で
『ジョニーの真心』はパット・ブーンとしてもかなりのマイナーな曲でした。
それがベストワンなのですから驚きよりも呆れ果ててしまいます。
またベストテン内の移動としてはジョニー・エンジェル』が9位にランクインされて
この番組でヒットしていた『恋のスーパー伯爵』がベストテンから陥落しました。
下位ではベストワンにも君臨し長期にわたって名前を連ねていた『トゥナイト』
(夜霧のニューヨーク)がとうとう圏外に去りました。
入れ替わりでザ・シャイアルズの『ソルジャーボーイ』が15位に入ってきました。

↓はベルト・ケムプフェルト楽団の『アフリカンビート』 YOUTUBEより
以後、次作の『サファリの夕陽』へと曲風が変わっていきました。


↓はアッカー・ビルクの名曲『白い渚のブルース』 YOUTUBEより




映画音楽史(177) 『太陽はひとりぼっち』 1962年公開

2014-07-11 01:17:38 | 映画音楽



『太陽はひとりぼっち』 L'Eclipse (伊) 1962年制作
監督 ミケランジェロ・アントニオーニ
音楽 ジョヴァンニ・フスコ
主演 ヴィットリア … モニカ・ヴィッティ
    ピエロ … アラン・ドロン
    リカルド … フランシスコ・ラバル
主題歌 『太陽はひとりぼっち』 ( L'Eclipse Twist ) 演奏・サウンドトラック (ジョヴァンニ・フスコ楽団)

人間同士の断絶感を廃墟のような都会の情景を積み重ねるショットによりその心情を見事に映像化した鬼才
アントニオーニ監督の『情事』『夜』に次ぐ愛の不毛三部作の傑作。
三年間交際していた彼と別れたヴィットリアは投資家の母親との縁で証券会社のピエロと付き合うようになる。
お互いに真剣に愛し合うが、いくら愛し合っても二人の間にはお互いに埋められない深い谷間があることを
思い知らされる。「明日も会おう、あさっても、毎日会おう…」というピエロの言葉が虚しく響く。ヴィットリアには
無人の町の風景が二人の愛を暗示しているかのように思えた。

ツイストとブルースを融合させたような主題歌の『太陽はひとりぼっち』はジョヴァンニ・フスコの作曲です。
これを和製のコレット・テンピア楽団が演奏したレコードがリリースされて爆発的な大ヒットになりました。
映画ではタイトルバックでミーナが唄っている他は音量も小さくわずかにしか聞くことができませんでした。
レコードは前述のコレット・テンピア楽団、ミーナ・マッツィーニの歌唱の他サントラ盤 (ジョヴァンニ・フスコ楽団)
ファウスト・パペッティ楽団、モーリス・ルクレール楽団などが競合しました。

Le nuvole e la luna
I spirano gli amanti
Si ma per tanti
Com o-o preso me

↓はミーナ・マッツィーニの『太陽はひとりぼっち』 YOUTUBEより



↓はジョヴァンニ・フスコ楽団の『太陽はひとりぼっち』 YOUTUBEより



現在CD化されて出回っているコレット・テンピア楽団の演奏は当時のベストテン番組を賑わしたオリジナルでは
ありません。幸いにもオリジナル盤がありましたのでUPしておきます。
↓はコレット・テンピア楽団の『太陽はひとりぼっち』オリジナル盤  YOUTUBEより




映画音楽史(176) 『ローマの恋』 1962年公開

2014-07-10 02:46:06 | 映画音楽



『ローマの恋』 Un Amore a Roma (伊) 1961年制作
監督 ディーノ・リージ
音楽 カルロ・ルスティケッリ
主演 アンナ … ミレーヌ・ドモンジョ
    マルチェロ … ピーター・ボールドイン
    フルヴィア … エルザ・マルチネリ
    エレオノラ … マリア・ペルシー
    映画監督 … ヴィットリオ・デ・シーカ
主題歌 『ローマの恋』 ( Un Amore a Roma ) 演奏・サウンドトラック

原作はエルコレ・パッティの小説で、男女の愛の微妙なズレを描いた恋愛ドラマ。
文芸評論家のマルチェロは少し煩わしさを感じていた婚約者のフルヴィアに別れ話を切り出す。その夜、マルチェロは
女優志願のアンナに出会い彼女のアパートで一夜を過ごす。マルチェロは数日後にアンナの姿を見つけたがアンナは
女優として撮影に臨んでおり、その上彼女の多情な性格に失望を感じていた。しかしアンナの情に負けたマルチェロは
婚約していたエレオノラと別れてアンナと一緒になろうと決意するが、多情のアンナには彼の愛だけでは満足できない。
マルチェロは本気でアンナを諦める。やっとマルチェロの愛に目覚めたアンナはマルチェロのあとを追ったが…

主題歌の『ローマの恋』は巨匠カルロ・ルスティケッリの作曲によるものです。映画ではタイトル・バック、アンナが
マルチェロを追うラストシーンなど全編に流れていました。
レコードとしてはカルロ・ルスティケッリ楽団、コロンビア・シンフォネット楽団、フィルム・シンフォニック楽団などが
リリースされており、朝日ソノラマからアンナの台詞入りのラストシーンがサウンドトラックとして発売されていました。
しかし残念ながらいずれも動画としてYOUTUBEにUPされておりませんので音源を聞くことはできません。

ただ、↓のURLでフル・ムービー (イタリア語ではなくフランス語の吹替え) がUPされていますので、主題歌をお聞きに
なりたい方は冒頭とラスト3分でサウンドトラックを聞くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=RdP6m3K5FTM


追記です

↓カルロ・ルスティケッリ楽団のYOUTUBEより


アルゼンチン独立記念日

2014-07-09 00:38:22 | アルゼンチンタンゴ

Nueve de Julio
アルヘンティーナ独立記念日、おめでとうこざいます。

7月9日はアルゼンチン共和国の記念日です。
1816年7月9日はアルゼンチンにとって国家の夜明けとなりました。
アルゼンチンといえばタンゴ。
この曲を聴きながらお祝いいたします。

↓はロベルト・フィルポ楽団の『夜明け』 el amanecer YOUTUBEより


↓はカルロス・ディサルリ楽団の『夜明け』 el amanecer YOUTUBEより


EL Amanecer
ロベルト・フィルポが1910年に作曲した古典曲で、わが国では『夜明け』という名でよく知られています。
『花火』、『台風』、『機関車』とともにタンゴの四大描写曲と呼ばれています。


映画音楽史(175) 『情事』 1962年公開

2014-07-08 00:53:04 | 映画音楽



『情事』 L' Avventura (伊) 1960年制作
監督 ミケランジェロ・アントニオーニ
音楽 ジョヴァンニ・フスコ
主演 クラウディア … モニカ・ヴィッティ
    サンドロ … ガブリエル・フェルゼッティ
    アンナ … レア・マッサリ
主題歌 『トラスト・ミー』 ( Trust me ) 演奏・サウンドトラック

心のつながりを失って孤立し漂流する現代人の不安と孤独、癒しきれぬ真実の愛への渇きを、背後に広がる
無人の冷淡な風景を多用することにより独自の映像芸術を確立したアントニオーニ監督の代表傑作。
1962年に公開された『太陽はひとりぼっち』『夜』と共に愛の不毛・三部作と称された。
ローマの資産家の娘アンナは友人たち数人とシシリー島近くの無人島で遊んでいたが、突然アンナが姿をくらました。
同行していたクラウディアとアンナの婚約者サンドロは彼女を捜している間に深い仲になる。警察も捜査を打ち切り、
友人たちがシシリーに戻った頃には誰もアンナの事件を口にしなくなっていた。ある夜、クラウディアはサンドロが
他の女と不純な関係になっている現場を目撃する。二人は底知れぬ虚無感に包まれてエトナの夜明けを迎える。

タイトルバックに使われていた主題歌の『トラスト・ミー』はジョヴァンニ・フスコの作曲によるもので、サントラ盤の
演奏も彼の楽団によるものです。レコードとしてはサントラ盤よりもファウスト・パペッティ楽団の演奏の方がヒット
しました。この楽曲は『トラスト・ミー』または『情事のテーマ』としてリリースされています。

↓はジョヴァンニ・フスコ楽団の『トラスト・ミー』 YOUTUBEより



一方で、ジュゼッペ・カッシアが作詞してニコ・フィデンコが唄ったレコードもヒットしました。

Trust me, join me
You got a nest into my heart
Darling, come inside
Don't you see now you are free
Just like a flame wave in the air
Wave in the air

↓はニコ・フィデンコの『トラスト・ミー』 YOUTUBEより