コロンブドール

Les Films de la Colombe d'Or 白鳩が黄金の鳩になるよう人生ドラマを語る!私家版萬日誌

In the Land of Blood and Honeyの邦題が「最愛の大地」だって- 変な題名で見逃し 変だよ最近の邦題&字幕

2013-10-24 | 脳裏のなかで
以前、応援し観たかった映画
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を背景としたアンジェリーナ・ジョリー監督・脚本によるデビュー映画
、「In the Land of Blood and Honey」が今夏「最愛の大地」という邦題で公開されていました・・・。
 「In the Land of Blood and Honey」が「最愛の大地」とても想像もできない邦題で気づかず見逃してしまいました!
 この中学生,否、小学生でも訳せる原題「In the Land of Blood and Honey」直訳”血と蜂蜜の土地で”。まだこの映画観ていませんので多分の推測ですが、ボスニア・ヘルツェゴビナ国内において、各民族が各々に大義名分”民族浄化”の名のもとで敵対民族を大量に殺害、迫害した内線が舞台です。そして今まで幸せに暮らしていた人々がその内線でその生活が脅かされ、さらに豊かであった母なる大地が荒れた様子を聖書にある”a land of milk and honey”乳と蜜の流れる地、実り豊かな土地、安楽の地という言葉と対比しつけた題名の気がします。
 この”Blood”と”milk”の言葉を入れ替えることで、土地が豊か草木が茂りそれを食べる山羊、牛のミルクが豊富で人々に恩恵を与える桃源郷のような土地が、民族紛争内線でその土地に生まれ育ったダフニスとクロエのような若い男女が暴力で引く裂かれ血が大地に流される、というこの映画のテーマがこの原題にこめられていると思います。
 故にこの邦題「最愛の大地」頓珍漢だと思いませんか? 何か変!
この作品は原題「イン・ザ・ランド・オブ・ブラッド・アンド・ハニー」でよかったんじゃーないのですか !
  「イン・ザ・ランド・オブ・ブラッド・アンド・ハニー CINEMATODAY

 また最近、気になった作品に『オブリビオン』(Oblivion)今年一番の作品の一つで、SF映画の傑作だと思う作品です!「Oblivion」の意味は”忘却”だそうでっす・・・。
 その傑作映画の字幕スーパーで気にいたセリフに”最高のチームです”というのがありました。劇場では”Perfect Team”とは聞き取れずなにかな~と思っていましたら最近DVDが出ましたのでチェックしてみましたらなんと”effective team ”。(That)We are an effective team"と英語字幕スーパーではでているのではないですか・・・。”最高のチーム”="effective team"と-.。
「effective team」とは直訳で「効果的な、有効な、有能なチーム」で「最高のチーム」ではこの作品においてだいぶニュアンスが違っている気がし違和感を感じました。この作品の主人公の男女ジャックとヴィカが上空のワークタワーで宇宙ステーション”テト”の司令官サリー(本当は人間の敵、異星人また人間クローンまたコンピュータのバーチャル指令人間か?)から命令を受け作業をしている夫婦ではなく、単なる仕事上のペアであるから「最高」というより命令され「能率の良い効果的なチーム」という作業命令ペアと考えないといけないのではないでしょうか?
 この二人は、クローンで再生されそのDNAの過去の記憶を消されていて単なる作業生物で作業をさせられているから実務的な表現が妥当と思え、この”エフェクト、エフェクティブ”効果的という語感に人工的なものを感じさせ、この映画でラストこの二人ジャックとヴィカがコピーされた作業クローン人間であることを知る効果がこの科白から感じられる劇的効果が生じられるようになると思われます・・・。また、DVDで確認すると字幕スーパーをとことん短くするのに省略が甚だしいようで気になり始めました。どうも映画字幕翻訳家戸田奈津子女史が出てからこの傾向が強くなり、意訳で映画を観ているときは短くさっぱりとしていてわかり易くいいのですが、超・意訳、珍訳、迷訳のオンパレードで画面から聞こえてくる科白を多少かじりながら観ていますと、なんか物足りない字幕のように感じられます。こんな最近の字幕スーパーを読みながら観ていて違和感をおぼえるのは私だけでしょうか・・・???
 またこれはよく劇場で、観ている映画を母国語にしている観客が周りにいると体験できるのですが、その映画の字幕スーパーの訳でその映画の言葉が母国語の観客と日本語しか知らない私たち日本人観客との喜怒哀楽が違います。例えば母国語の観客が笑ったり驚いたりしても、日本の観客はシ~として無感動です。更にまた映画の科白より先にその科白のキーワードが翻訳された字幕スーパーが出て日本人が笑ったり驚いたりし、その後に画面からの科白から聞いた母国語の観客が笑ったり驚いたりする時間差珍現象がよくみられます・・・。
 やはりなんか変! 最近の外国映画字幕スーパー・・・
高瀬鎮夫さん 清水俊二さんの名訳字幕スーパー映画が懐かしい!!
  『オブリビオン』(Oblivion) Movie Walker

 どうも気になりましたので・・・。まだ、「In the Land of Blood and Honey」上映している劇場があるそうですので探して是非劇場画面でアンジェリーナ・ジョリー監督・脚本デビュー映画作品観たいものです!

P.S. 高瀬鎮夫さん 清水俊二さんの名訳字幕スーパー映画は、モノクロのDVDでもときどき見かけますし、フイルムセンター所蔵名画や懐かしい洋画上映館で時々遭遇し安心しワクワクしながら観れます!
 高瀬鎮夫さん 清水俊二さんの名訳に出会い観た映画は幸せを呼びます!!



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