たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

映画 「少年H」

2013年08月13日 | その他

お盆前のモールは混んでいた。カットハウスも小1時間待ちだった。10日に封切られた映画「少年H」を観た。

原作:妹尾河童(せのうかっぱ) 1997年初の自伝的長編小説として刊行され、時代を超え、時を超え、読者の心をつかみ、累計340万部のベストセラーになった。
監督:降旗康男 「鉄道員」、「あなたへ」など、松本深志高から東大フランス文科卒、鉄道員で日本アカデミー賞、監督賞、脚本賞受賞、
脚本:古沢良太 ALLWAYS三丁目の夕日シリーズ
キャスト:水谷豊 少年Hの父、紳士洋服仕立、妹尾洋服店を営む
      伊藤蘭 少年Hの母、熱心なクリスチャンである。(2人は実際のおしどり夫婦でもある)
      吉岡竜輝 Hと刺繍されたセーターを着たことから、Hと呼ばれる。なかなかの好演。
      花田優里花 Hの妹 可憐な演技。
「戦争」と言う激流の渦に巻き込まれながらも、勇気、信念、愛情を持って生き抜いた「名もなき家族」の真実の物語。
--昭和初期・神戸。洋服の仕立を営み、柔軟な考えを持ち、家族を温かく見守る父親・盛夫。大きな愛で家族を包む母親・敏子。そんな二人の下、好奇心旺盛に育つHこと肇(イニシャルを母に刺繍してもらった)。そして妹の好子。
幸せに暮らしている一家だったが、次第に戦争の色が濃くなっていく。自由な発言のしづらい時代の中、盛夫は、周囲に翻弄されることなく、「おかしい」「何で」と聞くHにしっかりと、現実を見ることを教える。
中学校に入ったHは軍事教練の毎日に、盛夫は消防署に勤めるようになり、好子は田舎に疎開することになる。
戦況が不利になるにつれ、それぞれの日常は激変していく。ついに神戸も大空襲を受け焼け野原になる。かろうじて生き残った一家は、小さいが確かな一歩を踏み出して行く。

いや~いい映画でしたね。観客は先週の「終戦のエンペラー」より多く、50人弱、やはり中高年以上なのは残念。この一家は教会へ通い、敬虔なキリスト教徒である。夫婦の根底に「愛」が1本通っているのが、生き様になっていました。その影響を強く受け正しく成長する子供二人。いかに家庭が大事かと教えています。

安倍首相はじめ、政治家は長い夏休み。憲法改正などにうつつを抜さず、「終戦のエンペラー」「少年H」を観て国家観を養ってほしいと想いました。