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アメリカザリガニ発祥の地☆その①

2008年07月28日 14時26分41秒 | 神奈川のこと
             夏といえば、アメリカザリガニ
               
私の育った横浜の郊外には、かつてアメリカザリガニが沢山いました。春になると、よく田んぼで「ザリガニ釣り」をして遊びました。私達はこのザリガニをマッカチンと呼んでいました。今では北海道をのぞく日本各地で見られるこの「アメリカザリガニ」の発祥地は、鎌倉市の岩瀬という場所です。私の実家の近くなので、さっそく行ってみました。
           
今は「いわせ下関(しもぜき)青少年広場」という市民公園になっているこの一帯も、昭和の初め頃は一面の田んぼが広がっていました。そこに食用ガエル(=ウシガエル)の養殖池があり、餌としてアメリカザリガニが導入されました。


【カエル&ザリガニ年表】
1918年(大正7)東京帝大の渡瀬庄三郎教授が初めて
         ウシガエルをアメリカ(ルイジアナ州ニューオリンズ)
         から輸入、
         卵からふ化させることにも成功。
1920年(大正9)東京帝国大の助手だった河野卯三郎氏、
         友人(K氏)に土地を提供してもらい、
         兄の芳之助氏とともに「鎌倉食用蛙養殖場」を開設。
1927年(昭和2)河野氏ウシガエルの餌として、アメリカザリガニを
          船便で横浜港を経て
          鎌倉までアメリカザリガニを持ち帰る。          

一時はアメリカに輸出されることもあったそうですが、やがてアメリカからの買取りもなくなり、国内需要もなく、国が今後の食料確保と農家の副業として奨励した事業でしたが、数年後に養殖場は自然閉鎖されたのだそうです。ウシガエルもアメリカザリガニも野生化し、全国に広がって行きました。

養殖場周辺も私の実家の周辺も、今は住宅地となって田んぼはどこにもありません、アメリカザリガニも姿を消してしまいました。ただウシガエルは公園の池などに時々姿を見ることがあります。どちらも外来種で生態系を乱す有害な生き物のためでしょうか、発祥地には何の記念碑的なものもありません。少し前までは立て札もあったそうですが、今はなにも残っていません。

アメリカザリガニの画像をご提供いただいた岐阜県「土岐川観察館」様によれば、   
    多治見市内では、アメリカザリガニは色々な所で確認が出来ます。
    河川や水路、ビオトープ等々。ザリガニ釣り大会も行われています。
    アメリカザリガニは水質の悪い場所でもある程度は生きていけるので、
    見かけることは多いです。
とのことでした。
                
「いわせ下関青少年広場」には、「上総掘り」という方法でよって掘削された自噴井戸があります。この日も、澄んだ冷たい湧き水がこんこんと湧き出ていました。



ウシガエルの姿と泣き声は兵庫県立人と自然の博物館        





コメント (2)
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