朝の明るさに気が付いて身体をおこした。
二度寝してから活動を始めたのは7時半だった。
新聞を読み飛ばして出勤の準備を進めた。
時刻表を気にしないで過ごす朝。
電車に乗れば、
落語家らしからぬ風体の人が
手振り交えて、はた目気にせず一人語りしながら入ってきた。
まるで悪を倒すヒーローに成りきった子供、
なんだけど50代?
大きめのリュックサックを肩からおろしながら
私の横に視線を向けたが、違う席へ着いた。
話は途切れない。
自己陶酔の集中を見た後だからなのか、仕事は順調に進んだ。
研究中の仕事も小さな発見!
ひとつだけ歩を進める事が出来た。
切り良く終わらないと、
楽しみにしていた再会に間に合わなくなる。
すると、別人格の私は誘う。
すっかり暗くなるのが早くなったからと。
星のない夜空を見上げ、
ひと呼吸、またひと呼吸。
友遠方より来る、また楽しからずや。
私を忘れ、明日を忘れ、今を忘れ。
意識の私は、既にまた彷徨っていた。
頼りになるのは、いつも身体の私だけ???