雨で貼り付いていた道を歩いていく
木には雌しべすら取れてしまった花が座っている
春の名残を味わおうと深呼吸ひとつ
この花に限らず、植物は太古の昔から、わざわざ雄しべ雌しべ等といった物を残したまま生きている。
風の加減で触れそうなものもあれば、そんなに離れていて大丈夫かと思うものまで。
こうした方が楽だとか、便利だとか、役に立つとか思わないのだろうか。
あるいは、身体は雄しべなんだけど思いは雌しべなんだとかと言ったことはないんだろうか。
春の一日と言うここを過ぎて、雨に濡れた樹々が次に待っているのはなんなのだろう。
どんな陽射しなんだろうか。そしらぬ顔の風なんだろうか。
それとも、花を過ぎた自分たちに無関心な鳥や虫なんだろうか。
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