昨晩、TVを見ていたら「香りがブーム」と題して、様々な商品を紹介していました。
特に洗濯用の柔軟剤の香りに注目していましたが、その人気の条件は、香りが長持ちする事だそうです。
今は香水のように直接肌につける物に変わり、衣類や髪などから香りを発する事がブームになりつつあるようで、それが証拠に1位に洗剤(柔軟剤を含む)2位にヘアケア商品となっていました。
しかし、この化学合成で作られた香りに潜む危険性を知っている人がどれ程いるのでしょうか?
実はクレールには化学物質化敏捷の方がお越しになりますが、その方は通常の美容室には入室すると5分と持たず呼吸困難になるそうです。
またスーパーマーケットは勿論ホームセンターやドラッグストアーなど、人工的な香料を配合している商品のある店には、とても入店できないそうです。
でも、数年前は普通にお買い物や美容室でのおしゃれを楽しんでおられたそうです。
通常、何も感じない方々にとっては何ともない事ですが、化学物質化敏捷の方々にとっては、ほんの僅かに合成香料の香りがあるだけで呼吸困難(アナフィラキシーショック)などで生命に危険性を及ぼす事もあるのです。
一般には合成香料や合成着色料は懸念されていますが、この両者に潜む危険性はどちらが高いのかご存知でしょうか?
まず、表示を見ると着色料の表記には赤○○○号や黄○○○号など数字が書かれていますが、本来は配合した物すべてを表記しています。
人工的な色を作るには数種類の着色料を混ぜて一色の色を作りますが、比較的少ない種類である程度の色が出来るので表記する時に、配合した全ての色を書き出すことが出来ます。
ところが香料の場合は一つの香りを作るのに化学合成されたフレグランス剤を何十種類と混ぜ合わすので、その種類も多く、とても表記スペースには収まらないのです。そのため旧厚生省(現在の厚生労働省)は香料に関してだけは特例措置として、何十種類の薬品を混ぜ合わせても表示は「香料」だけでOKとしたのです(実に怖い話です)
そんな香料がとても身近な存在であることと、それがなければ商品価値が低いと思われる事も不思議に思いますね。
例をあげると100%果汁のオレンジジュースには、ほとんどのものが香料が配合されています。つまりは天然の香りの揮発性が商品価値や購入意欲(飲料や食欲)を下げると思われているからです。
でも、そんな危険な物質から消費者の安全性を守ることの難しさに何時も悩みます。なぜなら今でも良い物と流行る物は別だからです・・・・・
昔、知り合いの娘さんが香料を作る化学工場に就職が決まり、その後、お母さんに話を伺ったところ「娘は香料の入った物を口にしたり体には絶対つけなくなりました」と話していました。
その事は、昨日の香りブームの特集を真っ向から否定する事になるのでしょうね・・・・・
いずれにしても、選ぶのは自分自身です。
PS 香りが長持ちするにはシリコンやポリマーなどの撥水性の物質に香料を混ぜ合わせて作る事が多いのです。