先日、朝日新聞の一面に『「薄毛に効く」学会格付け』なんていう記事が掲載されていました。
その記事を読むと日本皮膚科学会が育毛剤の有効性の格付けをしたと言う事です。
でも、その区分は本当に不可解で、医薬品である2品目のみが有効であり、その他の医薬部外品には有効性の期待が持てないような表現がされています。
それを見ただけでも、育毛の患者さんを病院に招き入れたいと言う事が伺えますね。
とは言え、ドラックストアなどでは、最も売れる商品の一つとして育毛剤の存在は欠かせない物です。
でも、その翌日に発売された雑誌(健康356)に『「食べる育毛剤」シルクの微粉末で髪が生える』と言う記事があったので買ってみました。
その内容はシルクの粉末(健康食品)を毎日摂取する事で毛髪を作るのに有効なアミノ酸が毛母細胞を活性し発毛能力を取り戻すと言う物でした。
ここに疑問を感じた方はいたでしょうか?
そう、前日の皮膚科学会が育毛剤の有効性の格付けを発表したのに、その翌日にはアミノ酸を体内摂取する事で髪が生えると言っています。
いったいどちらが毛髪を生やすのには有効なのでしょうか?
それは、毛髪を作るのがアミノ酸であることが理解できれば、育毛剤の格付けは何の意味も無く、体内吸収の栄養補給のほうが良いと言う事がわかりますね(育毛剤メーカーさん本当にご苦労様です)
実は、この食べるシルクの研究はクレールでも6~7年前からデータを取り検証していました。
しかし、それらの製品には中国産の繭を用いたり、アルカリ溶液につけて成分を抽出しフリーズドライした物がほとんどで、シルク本来のアミノ酸のバランスが崩れている物や安全性を懸念する物が多く、より品質の良いシルクアミノ酸を求めて様々なシルクを試しました。
その結果、本物のシルクアミノ酸に辿りついたのです。
実はシルクを使った製品には、シルクプロテイン(セリシンタンパク質)やフィブロインパウダーがほとんどですが、この製品では分子量が大きすぎて皮膚からの浸透が難しく、そのままでは化粧品には適していませんでした(でも、ヒアルロン酸は約800万、コラーゲンは約60万と到底皮膚からの吸収は出来ません)
そのため食べるシルクや化粧品の添加剤として配合される事が多いのです。
ところが、現在クレールが使用しているシルクアミノ酸は特殊な製法でセリシンの膜を除去しフィブロインを抽出し、分子量を1500以下の低分子の良質なシルクアミノ酸を使ってヘアケア商品を開発しました。それがファインシリーズなのです。
このシルクアミノ酸は分子量が非常に小さいため、皮膚から深部まで素早く浸透し、毛母細胞の賦活化を行います。
その結果、健康で美しい髪が育っていくのです。
今回の新聞の記事と雑誌の記事の比較では、外的治療の育毛剤と内的治療の栄養補給の戦いになりましたが、結論的には栄養補給が大切な事は当然です。
結論的には規則正しい食事と生活習慣を整え、さらに安全なヘアケア剤などで頭皮頭髪のケアを行うことが一番良い育毛法なのだと思います。
私達の経験では、どの育毛剤も女性の薄毛や脱毛には目覚しい結果は現れず相談に訪れる方がたくさん来られます。
だからこそ、今回の育毛剤の格付けには何の意味も持たないような気がします。
また、育毛剤に頼る事は、その副作用により、より悲しい結末があるかもしれない事も覚えておいた方が良いかもしれませんね。
育毛剤や育毛サロンに行く前に、生活習慣や美容施術やヘアケア商品を見直して下さいね。