最近、話題の『自動洗髪機』
先日もTVで紹介されていた自動洗髪機の評価には賛否両論ありますが、このような機械は介護施設や病院にあれば、とてもありがたいと思います。
ただ理美容サロンにとって、これが良いと評価をする事には疑問を感じます。
美容師にとってシャンプー施術は、単に髪を洗うだけではなく、お客様一人一人の髪のコンディションや日頃のヘアケア商品を知るための情報源となります。
例えば、お客様が日常に使われているヘアケア商品にシリコーンの配合が多く、コーティングが強ければ、強い撥水性を示し、また石鹸シャンプーなどを日常で使用されていれば、パーマ剤やカラーリング剤は正常な作用をしにくくなるだけでは無く、化学的な反応によりチオグリコール酸カルシウムが生成され脱毛の原因へとなる可能性が高くなります。
美容師はその情報を基に、その日のパーマやカラーリング時に使う薬剤選びや、配合する添加剤の種類や量を変え、適切な処理を行います。
つまり美容師が自分でお客様の髪をシャンプーし、状態を知ることで大切なお客様の髪や頭皮の健康を守る事に役立てているのです。
それが自動洗髪機によりシャンプーを行えば、美容師は大切な情報源を失うことになります。
そのためにも、理美容室には自動洗髪機ではなく「人の手」で行うことが一番良い事だと私は思います。
また、自動洗髪機のモニターサロンのオーナーさんが「手荒れが酷いので、これは助かる」と評価していましたが、逆に手荒れするようなシャンプー剤を理美容室で使っている事自体が残念な事だと感じたのは私だけでしょうか・・・・・