クレール美容室の独り言

近年は女性の抜け毛や薄毛が増え続けています。それらの予防にために安全な美容施術やヘアケア商品の開発を行っています。

美容師の手荒れ(続編)

2012年07月20日 | 美容師の手荒れについて

先日、ブログにアップした「美容師の手荒れ」の記事について関心が高いのか、アクセス件数も多いようです。

それほど悩んでいる美容師さんがたくさんいるのでしょうか?

では、実際にあった事を書いてみます。

以前、クレールで働いていた女性スタッフにラテックスアレルギー(ゴム製品のアレルギー)について話をした事がありました。

美容師なら経験があると思いますが、パーマのロットを止めるときの輪ゴムが少し古くなるとボロボロになり簡単に切れるのを見た事があると思います。

これはパーマ液によりゴムの成分が溶け出した事による酸化劣化の現象です(特に粗悪なパーマ液では、その現象が早くなる)

それの何が怖いかと言うと「毎日パーマを施術する度に薬液により溶け出したゴムの成分が、体内に浸入(経皮吸収)する事でラテックスアレルギーになる事もあるよ」とスタッフに説明したのです。

でも、その時は「そんな~」とか「ホントですか~」と本気ではなく少し馬鹿にしていました・・・・

やがて、その女性スタッフは退職し、自宅の近くの美容室に勤め始めた頃、手荒れが酷くなり相談に来ました。

そこで「美容材料を良質な物に替えてもらえるように経営者に頼んだら」と言うと「それを言うと怒られました」と、しょんぼりしてました。

しばらくして、再びクレールに来た時には両手に手袋をはめて、いかにもアレルギーと言う感じでしたが、さらに驚いたのは彼女の口から発せられた一言です。

「私、ラテックスアレルギーになりました・・・・・

あまりにも手荒れが酷く、その上にヘアカラーを施術する時にゴム手袋をすると、全身に湿疹が出て体中が痒くなるので皮膚科で検査したところ「ラテックスアレルギーです」と診断されたそうです。

その後の生活にはゴム製品には一切に触れられず、美容の仕事をする時には綿の手袋の上にゴム手袋をはめて施術をしています(医者には避妊具もダメだよと言われたそうです)

しかし、問題はそれが粗悪なパーマ液によるものだと立証が難しく、その経営者も「それは家の店とは関係ない」と言って話も聞かないそうです(本当に悪質な経営者ですね)

彼女はクレールで働いた数年間、一度も手が荒れた事すら無かったので、それが普通だと思っていたようです。

美容室経営のなかで、コスト削減しやすい業務用の商材に、安全な物を選び、スタッフの健康を守る事は、お客様の頭皮・頭髪の健康を守るために繋がる一番ののサービスだと思うのですが、そんな考えを持つオーナーさんが、まだまだ少数派である事も残念でなりませんね。

このブログに興味を持ってくださる次世代を担う若い美容師さんも、これからの長~い美容師人生を考えて、職場(オーナーさんの考え方)をしっかりと選ぶことをお勧めします。

たかが「手荒れ」と思っていても、そこから侵入してくる様々な危険物質。

それを防ぐのは、あなた自身なのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする