職人はいらない？

今日はハサミのメンテナンスに行きました

もう２５年以上も通い続けている（まだ生まれてもいない美容師さんもたくさんいますね）このハサミ屋さんは製造工場での直接販売を行っていて、その精度の高さは群を抜いています

そこで、昔ながらの「ロングシザースが欲しいな」と話したら「何するの？」と聞かれたので「刈り上げ用に」と答えました

すると「今は刈り上げはバリカンでするから、そんなハサミは売れないよ。変わりにセニング（すきバサミ）の良いのを買ったほうが良いよ」と勧められました

そんなやり取りの後に、ハサミ屋さんの社長さんがセニングを持ってきて「ウィッグを試しに切ってみて」と言われ試してみました

そして「抜けすぎず、綺麗にシャギーになるやろう？これなら誰でも簡単に髪量を減らせるから後はアウトラインを整えたら簡単にカットできると言われ一番人気やで」と言われました（頑固一徹だった、この社長さんも、こんな事を言うのかなと思うと何だかガッカリ・・・）

私たちの業界の仕事の程度はそんな風に思われているんですね

いつから、そんな風になったのかは分かりませんが「もう簡単に切れるハサミしか売れへんから、そんな難しい仕事をやめて、これに替えたら」と言われて、美容師はもう職人さんの仕事ではなくなっているのかな～？なんて思って思いました

それでも、わたしはロングシザース（理髪師用）にこだわります。それはバリカンには出せないハサミならではの髪への優しさがあるからです（後の髪の損傷やラインの崩れは全然違う）

髪を切ることに関しては素人さんのハサミ職人のご主人に、美容業界の現状を伝えられ、何だか寂しい思いがしました

その帰りに、何時もお世話になっているメガネ屋さん（アムズオクロス）に寄って色んな話をすると、まだこれ程までに、とことんこだわりを持った職人さんがいる事にホッとするのでした

それでも、このハサミ屋さんの商品の精度は本物です（素晴らしすぎる～）

今の流行のハサミたち私の興味をそそるような商品は無かったです私には、それよりも、別の棚にあった古（いにしえ）の商品がお宝です