【茶道】十二月にぴったりな言葉「一陽来復」改めて言葉の意味を考えてみる|茶人 松村宗亮の一客一亭
今日は今年最後となる茶道教室がありました。一年も早いものでもうすぐ歳末を迎える時期になりました。一目、私がひかれたのは床の間に飾られた茶軸でした。「一陽来復」の禅語が見事な字で書かれたお軸でした。なるほど今の時期にぴったりのコトバです。「一陽来復」とは禅のコトバからなり、「この日極まった陰が陽に転じる」という意味になります。一年で一番夜が長いのが12月22日の「冬至」となります。これから日差しが徐々に永くなる陰きわまった陽に転ずる日で陽が再び戻ってきた喜びでもあります。別名「冬至」旧暦の中でも特別な意味を持つ節気でもあります。「冬至」を境に日が長くなり太陽の光が戻ってくる・・・「悪いことが続いたあとに幸運がやってくる」という意味でも使われています。「冬至」の日には「ゆず湯」に入り健康と家内安全を祈願する習わしもあります。「一陽来復(福)」の禅語もこの機会に知り、やがて来るお正月を迎える準備をいたしましょう。今日の一服は大変意味のある福を呼ぶお抹茶でした。