碾茶(てんちゃ)抹茶の原料が出来るまで
今日は茶道教室でした。11月なので炉のお点前になります。お抹茶といえば京都・宇治茶が有名でまた美味しいお抹茶の産地としても人気があります。宇治は古くから茶の栽培に適した地として知られ、周辺に宇治川、木津川など流れ雨量も多い小高い傾斜のある地形、水はけが良い、霧が多くて茶の芽を傷つける霜が少ない、など条件も良くて室町時代に幕府が奨励しました。宇治の碾茶や玉露はお茶の木に覆いをして日光の直射を避けるという伝統的な手法が続けられています。直射日光を避けるのは旨味成分ののカテキンに変わるのを防ぐためです。宇治の抹茶や玉露がまろやかな味わいを引き出せる理由はここにあります。14世紀~16世紀の室町時代には将軍家や有力大名が宇治に茶園を所有しておりました。これを総称して「宇治七名園」と言われています。そしてお茶を「点てる」といいますが、なぜでしょうか?「点」という字には「点眼」「点滴」のように「少量の」という意味があるため、抹茶を立てる場合は「点てる」という字が使われます。これは抹茶のたてかたにあります。抹茶をたてる際には粉末の抹茶を少し器に入れて少量のお湯を注いで茶筅で泡立てます。すべて少量を使いますので「点てる」という言葉を使います。これがお客様のおもてなしになります。また、一人でお抹茶を戴くことを独服といいます。これもまた詫びの世界にはいりとても風情があります。是非お抹茶をお勧めいたします。
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