古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十七章 潮岬会合 その二十六

2013年04月01日 09時09分40秒 | 古文書の初歩

 

潮岬会合「乍恐言上 返答」第五ページ、上の画像の一~二行目

 

解読 不申上候處ニ去年又廣舩網三状分御手形を取

    参、我々網代あらし申候。其舩同前ニ印南・芳養

読み 申し上げず候処に去年廣船網三状分御手形を取り

    参り、我々網代荒らし申し候。其の船同前に印南・芳養

 

解説 「不申上候処に」・・・(お詫び事)申し上げず候処に。お詫びを言わないところに。 「廣舩」・・・広の漁船。「広」は和歌山県有田郡広川町大字広で、「湯浅」の南隣に在り、又御坊市の更に北になります。 「網三状分御手形を取」・・・網三帖分の手形(奉行の許可書)を取って。 「参」・・・参り。来て。 「あらし」・・・荒らし。 「同前に」・・・前と同じに。「前」という字は分かりにくい。 「印南・芳養」・・・『いなみ・はや』と読みます。「養」は形で覚える。和歌山県日高郡印南町、及び田辺市芳養町になります。御坊より南の地域。