DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

どこに落とせるのだろうイギリスの毒ガス騒ぎ

2018-03-13 20:27:38 | 欧州情勢複雑怪奇

会計検査院まで陥落してた日本というのは、ほとんど底が抜けているようじゃないかと昨夜は驚いた。財務省の改ざんより驚いた。

これに対して政府のトップのダブルAコンビは何を言うんだろうと、恐々と観察しているが、イギリスの方も恐々といった趣になっている。

昨日プーチンが、自分たちで解決してから来い、と突き放したのに続き、今日はラブロフ外務大臣登場。非常に理屈の通ったことを言った。

Russia won’t respond to UK ultimatum until samples of alleged chemical weapon received – Lavrov 

https://www.rt.com/news/421126-lavrov-response-uk-skripal/

まとめるとこんな感じ。

化学兵器条約に基づき、英国政府は化学兵器が使われたとの疑念があれば使用したと疑われる国に直ちに連絡しなければならない。

他方、疑われた国は問題の物質にアクセスを許され、当該物質に対する自己の分析を実行する機会が与えられる。

しかるに、英国政府はロシア政府に対してそのような行動を取っておらず、噂だけが先行している。

したがって、ロシア政府は当該物質にアクセスできない限り、話に応じない。

 

ってことだそう。

一般常識的にもそういう仕組みなんだろうなといったところ。それに対してイギリスのやっていることは、新聞、メディアが大騒ぎして、ロシアは戦争行為をした~みたいなことを1週間やっている。

そこでメイは何か言わないわけにはいかないんだろう、みたいなところらしい。まるで大陸に兵隊出してた頃の中の日本のようだとか思ったりもするし、こんな写真が出回って、おどろおどろしい騒ぎになってる様子は、オウム事件の日本のようだとも言える。

完全に決めてかかってる。

 

 

■ 妄想してみる

で、昨日は一応もっともらしいことから推測してみたけど、でも、これって、ぶっちゃけ、非常に筋の悪い、メイにしてみたら「事件」みたいなものではなかろかという考えが残るので書いておく。

つまり、ぶっちゃけ自国の情報機関が起こした事件なのでは? しかも、あまりよく考えられていないか、繋げられなくて単発でこんなことになった、みたいな。

だから、正直に調査なんかできない。誰かのせいにしないとならない、ってところではなかろうかと想像する。

そもそも、トランプの調査報告書のスティールが出てきている通り、これは、MI6他のイギリスの、対ロシアの諜報部の活動がかなり見えちゃてる。ああ、そうやってロシア人を買収してたんだな、とわかった。

問題のSkripalという男性は1995年にイギリスのMI6にリクルートされて、ロシアというかソ連の軍の機密を売った。その後それが判明してロシアで何年か刑務所に入っていたが、2010年のロシアとアメリカの間で行われたスパイの交換で、この人は要するに西側に引き取られた、と。で、この8年一人でイギリスに住んでいた。

奥さんは亡くなっているが娘はモスクワに住んでいる。そこで一人暮らしのおとーちゃんを訪ねてイギリスに行ってそこで事件に巻き込まれた。

最低でもロシアとまったく切れたわけでないことが見て取れる。

このおじちゃんに、ロシアが恋しくなった、詫びたい気になった、みたいな気配、行動があった、というのはどうだろう?

1990年、1995年においては、ソ連はもう壊れた、みんな裏切ってんだ俺だってそうする、仕方ないだろ、金が要るんだ、みたいに正当化できたとしても、ここ数年のロシアの復活を見るに、そして、とんでもない奴らである西側を見るに、だんだんと心が変わっていく可能性は多いにあるのではなかろうか?

そこでなんらかの暴露を試みたとか。しかし見張られているに決まってる。そこで娘なわけですよ、と。小説だったらまったく意外性がない展開だとか言われそうだけど。

 

元ロシア対外情報庁(FSB)の人も、この事件で得をしたのは英米であって、ロシアではないわけで、イギリス情報機関はなんらかの共謀してるんじゃないか、と言っている。

スパイに雇った人の行動は雇った側が監視している、それなのにこんな事件が起こるというのはおかしい、と本職に言われるとリアリティを感じる(笑)。

https://www.rt.com/news/421123-uk-complicit-skripal-poisoning/

 

昨日のプーチンの「自分たちで解決しろ」というのは、こうなるとますます理解できる発言としてフィットする。情報機関関係者として言っているようでさえある。

そうかと思えば、アメリカからも疑問の声。元CIAのフィリップ・ジェラルディが、話全体が全然理屈にあわない、もしロシアがやったとしたら、どうしてこんな愚かなことをしたのだろうという話にしかならない、と言っている。

“The whole story doesn’t make a whole lot of sense, it invites analysis that says, ‘How can the Russians be so stupid to do something like this if they intend to do it and keep it a secret?’” he added.

https://www.rt.com/uk/421102-may-russia-blame-attack-skripal/

 

ということで、これ、イギリスがどう出るのだろうという問題にしかならない気がする。ロシアは応じないといったら応じないだろうし。ヒステリー起こしたからといって良い結果が降ってくるわけでもない。


  

 


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 英、スパイ事件で最後通牒を... | トップ | オウム真理教死刑囚7人の執... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
潔白を自分で証明できなきゃ有罪 (私は黙らない)
2018-03-14 03:08:12
メイ曰く「13日中に信頼性の高い回答が得られなかった場合、この事件をロシアによる違法の武力行使とみなし、14日の下院でこの件に関するより広範囲にわたる措置を発表する」
自分で身の潔白を証明できなきゃ有罪なんだ。ドーピングも確かそうだったような。この人達の理屈、本当にわからん。
単純に思うのだが、もしロシアが元スパイを消す目的だとしたら、こんなヘマしない。ノビチョクはVXより毒性が5~8倍も高いのに。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

欧州情勢複雑怪奇」カテゴリの最新記事