スプートニクによれば、カザフスタンでカラー革命の二番煎じみたいなことが起きていたらしい。
カザフスタンでウクライナ「革命」の二の舞、ロシアが断じて許さず
http://jp.sputniknews.com/opinion/20160607/2264478.html#ixzz4AxSmNDGN
封じられたという話なので、どこまでどうなのか詳細は不明ではあるものの、あってもまったく不思議ではない。なぜなら、カザフスタンこそロシアから外そうと西側が狙ってるはずの国だから。
カザフスタンでは数日前、クーデターの試みが封じられた。この事件はロシア人専門家らの注目の的となったが、それは決して偶然ではない。カザフスタンは、ロシアと中国という2つの世界大国が揃う上海協力機構では、その統合プロジェクトの最重要国に数えられているからだ。このためカザフスタン国内のいかなる震動もこうしたプロジェクトの実現を危機にさらし、露中の国際的な立場を非常に弱める危険性がある。
カザフスタンはロシアにとって重要な国というだけでなく現状は中国とロシアの真ん中にある国という位置でもあるわけだから、ここにあの基地外集団にコントロールされたウクライナみたいなのが出来たら、そりゃもう西側勢はやり易くて仕方がないでしょう。
そういうわけで、ショイグ国防相が現在カザフスタンを訪問中らしい。
こうなってくると、ロシア軍事実上常駐みたいになるんじゃないかと想像してしまう。まぁCSTOとか上海条約機構とか幾重にもロシアとカザフスタンは重なってはいるわけだけど。
■ 一極支配妄想が世界中を不幸にしている
で、そうなるとロシアの侵略~とか拡張主義が~とかいう声になるのかもしれず、ならないのかもしれないけど、ともあれ、実際何が問題なのかというと、他国に介入していっては騒乱を起こして、自分の好みのパーな政治家を付けて、いい加減な選挙をやらして、はい民主主義の出来上がり、みたいなパーなことをやり続けている勢力こそ問題でしょう。
この勢力があるために、各国は自国なりの変化を遂げられないわけですよ。だって、始終外から弱体化を狙ってる勢力がいるんだもの。反抗すれば有形無形の圧力をかけられ、ひっかけられた無残な失脚が待っている、ってまるで北条氏時代の有力御家人かよ、って感じもする(笑)。
その代表選手がようするにアメリカなわけだけど、でもEUとか日本もこの手先だと思いますよ。ウクライナに支援していたアメリカのNGOの凶暴さは最近有名になったけど、それとほとんど同様のNGOが欧州にもある。ある種支店構造になってる。
であれば、日本にないってことはないと思うわけですね。日本の場合は日本国政府の下に組織されている団体がそれにあたるのではないのかと私は疑ってる。もちろん、やってる個々の人たちは良いことをしていると思ってるわけですよ。が、それを統括している人は別のことを考えている、という仕組み。
あれだ、欧州や日本は押し込み強盗の「引き込み」役みたいになってるんじゃないかということ。
■ 置文伝説
とはいえ、日本は遠い自国の将来を見定めながら動くべき、とか言っても多分空しい。
なぜなら、私たちの国の指導者層はそんなことよりも西側における自らの地位の方が断然大事だと思ってるようにしか思えないから。過去150年ずっとそうなんだと思うんですよね。
ある意味、日本民族は乗っ取られているに等しい、と私は思う。で、このままではいかんと個々の日本国民の51%以上がそう思うのだったら、この状況はいつか覆されるだろうと私は思うわけです。
でもいろいろ言っても自分が生きている時間帯にそれができるとは私は思ってないですね。日本民族がそれなりに自分たちの良いところを伸ばして生きていくこと、そのためには主権が必要なのだというこのイロハのイさえ理解されてないわけだし。
が、そこで諦めることもあるまい、とも思う。
後々、孫でも無理そうなのでその孫ぐらいの時になったらそうなってもらえればいい、ぐらいに考えておくのがいいんじゃないかと思うわけです。
それはつまり、あれですね、足利氏の置文伝説のような心境(笑)。
置文伝説というのは、足利氏に伝わる伝説(というか「難太平記」がそう書いている話、という言い方もできる)で、足利氏の祖先の源義家が、自分はできないけど七代後の子に生まれ変わって天下を取るという内容の置文を残したとされている。
で、七代目にあたった足利家時は、それどころか鎌倉幕府内の勢力闘争で自害させられるはめになった。そこで、家持は自分の代で達成されるべきだったのにできない、八幡大菩薩に三代後の子孫に天下を取らせよと祈願し、それを文に残して自害した、ということになってる。
で、その三代目が足利尊氏。なので、これは恐らく尊氏から逆算してこういう話が出来たんじゃないかと考えた方が合理的なようには思う。
と書きながら、私はもうまるで見て来たかのように生き生きと思い起こしているわけだけど、それは、大河ドラマ最高峰(と私が認定する)「太平記」の中で、真田広之演じる足利尊氏が挙兵に及ぶ際にこのエピソードがオーバーラップさせる映像があってそれを思い起こしているから。
この大河ドラマはあっちもこっちも素晴らしいところだらけだけど、置文伝説のところなんか一緒に八幡大菩薩に祈願して自分も歯噛みして立ち上がりそうになる(笑)ぐらい強いインパクトがある。尊氏が鎌倉から京に出兵する日の朝みたいななんでもない場面も忘れがたいし、尊氏の母(藤村志保)、尊氏の父(緒形拳)の折々の仕草、目線も素晴らしいし、さらには有名な桜井の別れのシーンもいい(ここで武田鉄矢が出てくる)。いろんな意味でこの太平記を超える大河ドラマは今後恐らく作れないでしょう。
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■ 自覚的に生きる
今、いつもの通りあいばさんのコラムを読んだら、こんなお話だった。遠いようでいて、同じ志かもと思いました。
●“あきらめ”に救われている安倍 「凡庸の悪」に加担するな!
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/e3ffc8c8d3490b3d2823860e12d15b7b
そう。凡庸な悪に加担するな、というのが今後の自分にも子孫にもとても大事だと思うわけです。
しかし屈せざるを得ないこともあるでしょう。であるのなら、そこは自覚的に、あくまで自覚的に面従腹背して生きるべきだと思うんですよね。つまり、良心を腐らせてはいけない、ってこと。考えずについていってはいけないということ。そうすることによって、子孫は面従腹背しか方法の無かった父や祖父、七代前の祖先の無念をくみ取れるわけです。
思えば、子孫に自分の生きた証を残すことを自覚することこそ保守派の第一歩ではあるまいか。
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やっぱり願をかけて自分の本心を見つめて生きるという生き方を奨励すべきでしょう。とか思うと、欧米の一隅で強まっているクリスチャニティーと向かい合おう的な気配はこういう趣旨なのかもしれない。
しかしそれをまた「羊要請派」は、別働隊をしかけてくだらないカルト作りに勤しんで宗教を堕落させる、みたいなことをするんでしょう。
小生は吉川英治しか呼んだことがない不勉強者(w
さて、「置き文」組、が息長く続くことについては頼みをつなぎたいのですが、一方で『今意地を貫いて阿修羅となる』楠木正成のような人もいなくてはいけないのでは・・・これが課題のような気がするのですが・・・