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国際貢献なるもの

2015-08-12 00:30:29 | 太平洋情勢乱雑怪奇

暑い中国会が開いているというのは思えば珍しいことなのよね。で、今日も今日とて防衛大臣が突っつかれていた。安倍ポンは嘘だと知ってて嘘を付けるかなり特別な性格を有した人だけど(ある意味感心してる)、中谷さんは普通の人・・・というかあんまり頭が回らない人、3手先の状況が咄嗟に見えない人らしくて、難問が来ると真面目に答弁してしまうのでワヤになってて面白い。いいのかそういう防衛大臣でとはまぁ思うけど。

と、こういう議論が行われる前提としてしばしば、日本は一国平和主義でいいのかとか積極的に国際貢献するべきで云々という話が語られる。

しかし、思えば、先月非常に大きな国際的な交渉が妥結して(まだ完全ではないが)、国際的にかなりの影響力をじわじわと示しつつある。それはイランの問題。

さてそこで、日本は何をしたの? 

山際経済産業副大臣は、イラン核協議が関係国間で最終合意したことを受け、今後イランとの経済関係を強化すべく、同国要人との会談を実施するため、8月8日から8月10日までの日程でイラン・イスラム共和国(以下、イラン)を訪問しました。

http://www.meti.go.jp/press/2015/08/20150811003/20150811003.html

という文章が外務省のページにあった(イランとgoogleしたら一番上にあった)。

イラン核協議が関係国間で最終合意したことを受け、ってなんだよ、とふと思ったりするわけですよ。イランの核を巡る協議とは実際にはこれはイスラエル問題でもあるわけだよね。ということは、まぁその、危険な話なわけですね。だから、ケリーは本当は撃たれたんじゃないかという噂が飛び交ったりするぐらいだった。そしてロシアも中国もおとなしくしっかりと仕事をしていた。このへんの国々が表裏で駆け引きしつつある時、日本は何をしていたんでしょうか。

といって、まぁこの問題は変に声を出す方が危険だというのもわかる。だけど、どこかで交渉が壊れそうな時、思ってもみないプレーヤーや準プレーヤーが批判覚悟であえてなんか言うとかする、みたいなサポートと妨害を繰り返しながら国際関係というのは合意形成を行うもの。

この時、日本は何をしてるんだろう?

といって、実際には私は日本国の各省庁は影でいろいろやってたりするんだろうとは思うんです。でもって、日本は誰にとってもそんなに悪い人ではないとも思う。多分・・・願わくば・・・。しかし、表面には何にも見えない。何も見えないのに、イランで関係国が合意したみたいなので、これから我々は積極的にイランと商売をする~とか言っちゃうって何なのそれ、なのよね。

主要なプレーヤーになったら、やりたくなくても例えばロシア人に制裁してみたり、制裁されてみたりを引き受けざるを得ない。それもメッセージ応酬の一貫だから。だけど、そこで全国民的にA国人、B国人を憎まず、これは政策上の問題、個人間の問題ではないです、みたいなことをチマチマやって緊張を弱めていたりもするわけ。

こういうことを日本はできるんだろうか?  中国は敵だ、韓国をぶっつぶせ~みたいな声にかなり多くの人たちがあっさり乗ってしまう現状からは、あまりポジティブなことを考えられない。

なんてかさ、国際間で尊敬されたり、一目置かれたりする立場になるって別にミサイル何発持ってるか、核兵器持ってるかとは直接連関しないと思う。それは例えばイスラエルを見ればわかる。イスラエルはある意味狂人政策みたいな政策を取ってる。好かれないなら怖れられればいいってやつ。

でもこれって、長持ちしないし、民族にとっては嘆かわしいことはあっても決して喜ばしいことではないでしょう。

私たちという存在は一発の核兵器にも劣るような存在ってことはないと思うわけですよ。(核兵器を持てばえらくなる、ランクが上がるなんて話ではないということ)

多分、諸国民の文化なり文明なりを面白がっていた70年代から80年代の日本というのは日本の将来にとって非常に良い種をまいた時代だったと思う。完全に枯れちゃう前に、水をやろー。


 

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1 コメント

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イランやキューバの『国際貢献』 (ローレライ)
2015-08-13 17:06:44
『国際貢献』といえば、イランやキューバの国際貢献も無視できないし『アメリカの譲歩』に繋がる成果を上げたとも見えますね。
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