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ポッポ鳩山の自由度は高い

2015-08-13 17:42:58 | 太平洋情勢乱雑怪奇

どうしてこうなったのか全然わからないけど、鳩山由紀夫氏が韓国でひざまずいて合掌していた。

もちろんネット上は大騒ぎ。あんまり読んでないけど当然批判、批判、非難の嵐でしょうね。

鳩山氏、ひざまずき合掌=植民地時代の刑務所跡で―韓国
時事通信 8月12日(水)19時38分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150812-00000102-jij-kr

 【ソウル時事】国際会議出席のため韓国を訪問中の鳩山由紀夫元首相は12日、日本の植民地時代に独立運動家が投獄されたソウルの西大門刑務所の跡地にある歴史館を訪れた。

 

でも、独立運動家が投獄された刑務所、ってことなので、そりゃ申し訳なかった、最低でも、こういう事態はよろしくない、というしかない場所じゃないの?など思ったりもする。

ついでに、日本でも、思想犯にもならないような自由主義っぽい人たちを多数特高警察がおっかけたりしているのが有名。みんながみんなスパイネットワークにいたような人ではない。だから、こうした過去の傾向はどうあれ誤りであったと総括するのは現代の日本にとって有用だろうな、などとも思う。

鳩山さんは確かに日本の現在の常識からすると、売国奴~!とか呼ばれる存在らしいんだけど、でも、universalな価値から行けばかなりいい線行ってますよ、と申し上げたい。

でもって、日本人で単独でここまで頑張れるってか、いわゆる「国民感情」なる集合感情(そんなのあるわけないんだが)に逆らえる人はこの人ぐらい強くないとダメなのかというのも考えてみれば怖い。

それはこの前のクリミア訪問の時にも書いたこととだいたい同じ。

鳩山氏のクリミア訪問について

クリミアって、だって住民の多数は過去25年間ロシア帰属を願っており、かつ、それが知られていたところなので、ダメだという方が人権的にそれってどうな の、というところだった。(ソ連の壊れ方が不味かった、という話だし、ウクライナのソ連邦からの独立こそ手続き的に不法だろうという指摘さえある)

そういう経緯が背景にあるもんで、欧州勢もホントを言えばこのまま突っぱねるわけにはいかないと知っていて、この間はフランスの国会議員が何人かクリミアに行っていた。で、次はドイツの国会議員が行くと言いだし、ドイツ政府に止められ、その前か後にはイタリアが、とやっているところ。

と、考えてくると鳩ちゃんは、日本人もやるもんだな、的な行動をしていると私は引き続き思う。つまりですね、こういうこと。

で、雑駁な見通しだろうけど、今回の出来事によって、日本人も言うときゃ言うんだな、とか、日本人って、意外にhonestな人がいるんだな、と思った人がいるんじゃないのかなぁと私は思う。意外に正直、とか言われたら大方の日本人はムッとすると思うし、それはまったく無理もない。しかし、そう反応した人にも無理はないだろうと私は思う。

なぜか。それは、日本の人が強い主張をあえてさらっとするみたいなシーンを多くの人は見たことがないから。

日本人だっていろんな人がいて、その中にはbasic human rights (基本的人権)に強く前向きな人もいるんだな、という出来事が表に出るって別に悪いことじゃない、というのが私の考えで、これは別に対象が韓国だろうが関係はない。

で、このバランスがあってはじめて、安倍ポン一派の強烈な主張もあり得るというか緩和されるというものでしょう。

日本人全員が武藤議員的なものに声をあげていない、とか報道されるより鳩ポッポが自由に飛んでいる方が日本にとって良いこと。

とはいえ、私だってまぁびっくりしているけど(笑)。

■ ひざまずいて、の問題

そうそう、跪いて、というところにインパクトがあるような感じだけど、跪いているというより、正座して手をついて頭を下げた、というべき感じじゃなかろうか。

で、鳩山さんのあの身のこなしに違和感のある日本人というのは、要するに日本の本来の作法が遠くなった人ってことなんじゃないのかしらとか思う。

日本人はついこの間まで、立ったまま謝罪するなんてことはあり得ないことだったと思う。で、住宅環境がここ150年間じわりじわりといわゆる洋式になっているもんだから、それと共に正座して話す、正座して手をついて謝罪する、礼を述べることことが正常に決まってるだろう、という気持ちが失われたのではなかろうか。

住環境が洋式になろうとも、何がなんでも手をついて挨拶をしないと気がすまないというおっかさん、おとっつあんという人はいてですね、応接セットの椅子の横の床にちょこんと座って、手をついて、どうも本当にお世話になって、みたいなことをしてる人みたことないですか?

私は何年か海外暮らしをしている間、日本に帰ってきて時々こういうことに遭遇して、なんか困った・・・という感じになったことがある。でも、気持ちの上で、at most(最大限)のことを示すためには手をつかなならんやろうなぁとかよく思った。

日本の近代は実のところ、いろんなところで連綿と続いた日本人的なものを壊していったというのは、実際間違いではない。

それから考えたら、明治朝日本の愛好者なんて単なる西洋万歳主義者だしね。


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