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脱軍事化・脱ナチ化が進むウクライナ

2022-03-06 22:54:51 | WW1&2
ウクライナイのマリウポリでは、昨日は中断されていた人道回廊が日曜朝から開いている模様。

MOSCOW, March 6. /TASS/. Humanitarian corridors in Mariupol and Volnovakha will open again on Sunday morning, Deputy Head of the People’s Militia of the Donetsk People’s Republic (DPR) Eduard Basurin said. 

全体としては、既に多数の都市がナチ組から解放されており、問題は、ウクライナ軍ではなくて、ナチ組の拠点がどう出るか、と表現した方が正しいっぽい。

そもそもウクライナ軍はもう数日前までに7割ぐらいが投降し、昨日あたりのロシア公式の発表で軍事施設の75%程度が破壊されていると言っていたので、現代の軍としての機能はほとんどない、と言っていいんでしょう。

だから、実情は、まるでまったくシリアのアレッポ陥落前みたいなことになっている。過激派が住民を人質にとって立て籠もっているのを、なんとかして妥協させているところ。


他方、アメリカでは数日前に、Foxにマクレガー大佐が出てきて、

ロシアは、ウクライナの領土を占領したいと思っているのではなく、表明している通り、ウクライナを中立化させたい、だから軍事施設を壊している、という適切な解説をしていた。

 


もちろんキャスターの方はむちゃくちゃ眉をひそめてる。

主流メディアでは、ウクライナは勝っている、ロシアは負けている、作戦が上手く行ってない、みたいな話が脈絡なく流れていたが、国民の側はどうなのかというと、確実に、そんなわけないだろう、と思って見ている人たちが決して、ごくごく少数ではなく存在する。これがアメリカの状況。


そういえば、ミアシャイマー氏の例の動画は、

1月23日 160万
2月25日 7,940,243 回
3月3日 13,970,430 回
3月6日 16,842,255 回視聴 

と、1日100万回ペースで増えていた。

ウクライナ:辛抱強く見てきた人はなぜこうなったか知っている


■ すでにプレーグラウンドだった

で、ミアシャイマー氏などの説からすると、NATOに入れるか入れないかが焦点です、というところにフォーカスがいくわけで、正式な問題としてはそれはそれで正しいんだけど、現実には、過去8年、行政体がアメリカの傀儡だったわけだから勝手にいろんなことが進められていて、基地が多数つくられ、軍備が運び込まれたのみならず、組織編制もアメまたはNATOの都合で作られていっていたようだ。

今日、ロシア国防省は、キエフ地域のゴストメルにあるウクライナ国家親衛隊の第4作戦旅団からの文書を手に入れたと言ってる。地図、戦闘計画、命令、指令など、編成に関わる文書っぽい。



その他、いろいろ発見されているっぽい。

総じていうなら、NATO/USAは、過去20年かそこら内緒で用意してきた、ウクライナをローンチパッドにしてロシアを攻撃するというプランを根底からぶち壊されているところ、と言っていいでしょう。

そうであるなら、そらまぁ怒る。

どうして西側の怒り方が異常なのかといえば、ロシアがこのスケール**で来ることを読めなかったからだと思う。流れとして、西側がドンバスを使って虐殺プレーして引き込む、みたいなストーリーに確かにロシアはすっぽり嵌っていたので、ロンドンだのワシントンは笑っていたんだろうけど、起こったことは彼らの想像以上だった。

**スケールというと大量の歩兵を想像する人がいるかもしれないけど、今回のスケールはまずは空の問題。テクニカルな問題。→オマケ へ

フランスの財務大臣は、「我々はロシアに、経済・金融の全面戦争を仕掛けた」「我々はロシア経済の破壊を引き起こすだろう」

"We're waging an all-out economic and financial war on Russia," Le Maire told France Info radio. "We will cause the collapse of the Russian economy." 

French minister declares economic 'war' on Russia, and then beats a retreat

と言った。これはもう、ちょっと言えないでしょう、普通。フランス国民にとって、ウクライナがロシアに向くかヨーロッパに向くかが、そんなに大変なことのわけもない。

イギリス、ドイツも同様。EU諸国内の異常な反ロシアのムードは人々が怖がるほどにすごい。チェコやスロバキアあたりだと、ロシアの戦争に賛意を示したりすることは刑事罰にあたる措置になっているらしい。

ネット上のサイトは、RT、スプートニクという媒体の閲覧が不能になっている地域があったり、.ruのようなロシア発信のサイトがまるごと閲覧不能になっている地域が多くあるらしく、おかげでロシア軍とかロシア外務省という公式のサイトの公式の文章さえ見られない人が多くなった。あきらかにやっていることが異常。

だがしかし、しかも脱ナチ化も目標に入っていた。


■ 脱ナチ化

で、脱ナチ化の何がこれほど問題なのか。

端的にいえば、ほとんどのウクライナ人はロシア人と見分けのつかない人でした、という1970年か80年頃にはまったく問題にもならないようなことが、ただシンプルにあからさまになってしまうからでしょう。

そして、こういう経緯で、ナチの糞野郎と思ってる人が多数派であることは火を見るよりも明らかです、というところがとても大事。

(1945年の戦勝パレードで、ソビエト兵士が大量のナチの連隊旗を捨てる有名なシーン)

決して、ヒトラー万歳、バンデラ万歳の子孫が多数派の場所ではありません。



その意味で、今回のオペレーションは、これまで自己確認の権利さえはく奪されていた大量の人々を救済しているようなもの。

ここ30年ほどの間に、世間の常識ではウクライナなる国がありそこの人をウクライナ人と呼び、その人たちはロシアをとても嫌っている、ほとんど別の人々だ、みたいな思わされ方をしてきた。

だがしかし、どう考えても、その話はへんだと思う人は常に存在するのだが、西側メディアとアカデミアがそういう話を作り上げて拡大再生産しているので、多勢に無勢といった趣になってきた。

で、実際のところ、ロシアをとても嫌って、ロシア人とみれば殺してもいいと教唆し続けているような集団は特定の集団で、その特定の集団を排出し続けているのは、ウクライナの西の端っこの、いわゆるガリチア地方なのだ、と知る人は相応にいると思うけど、あまり多くの人は語ってこなかった。

そこが壊れた。

で、多分、脱ナチ化の向かう先は、結局ガリチア問題とでもいうべきものの一式なんじゃないのかしら。

前にエプスタインの問題を考えた時に少し書いたけど、いわく言い難いヘイトの泉はこのへんを発信源としている。

ここらへんが推進し続けているロシア・ヘイトの被害から、多数派のウクライナ人が抜けてしまうと、ウクライナは、ガリチアのものではなくなる。

逆に、ガリチアが行き場を失うとも言えるでしょう。

この血なまぐさいところを誰が面倒を見るのだ、というのが焦点になってくるんじゃなかろうか。

ということなので、何かこう、歴史の闇に埋もれた場所を問題としているからこそ、西側メディア、とりわけヨーロッパが気が狂っているんじゃないのか、と思う。

いずれにしても、アメリカ合衆国大統領がバンデラ主義の賞賛を推進したことは、大事件です。メディアが書かないからといって騙されてはいけない。

バンデラ主義を賛美するアメリカ合衆国大統領バイデン


■ オマケ

日本の空軍大将が既に25日、1日たったあたりで有用なコメントをしてはった。

 



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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
主権の無いウクライナナチス君! (ローレライ)
2022-03-07 07:35:36
ソ連時代よりも主権の制限されてるウクライナナチス国!西側陣営とはロボトミー化された国になると言う事!
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悪魔のシナリオ (石井)
2022-03-07 10:58:49
小生の妄想です。
1)ロシア-ウクライナの戦争を煽る。
このとき重要なのは、後のロシアへの攻撃の正当化のため全力でロシア、プーチンの悪魔化を図る。同時にウクライナの正当性を強調。
2)ロシアが「侵略」開始。程なくキエフに迫る。
3)ウクライナ軍が反撃開始。正当な反撃として核をモスクワへ打ち込む。西側大衆は大喜び。
4)同胞への核反撃をためらうロシア。
5)ロシア全土に核攻撃。
6)ロシアからの反撃でウクライナ全滅。
7)ロシアに反撃能力なしとみたNATO参戦。全面核攻撃でロシア全滅。
8)MAD(相互確証破壊)機能せず。
9)念願の「東方植民化計画」達成。資源をごっそりいただく。
10)戦闘で散ったウクライナ兵を世界平和を守った英雄として手厚く葬る。
11)豊かで民主的な西側の生活に平和が戻る。めでたしめでたし。
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Unknown (にゃんこ)
2022-03-07 15:50:22
CGTNにイスラエル首相がモスクワ訪問、プーチン氏と会談のニュースが出ていました。イスラエルは先月シリアのダマスカスにミサイルを撃ち込んでいましたが、ロシアの防衛システムのお陰か、死亡者ひとり負傷者数人で済んだようです。何でプーチンさんに会いにいったのでしょう?
セルビア、カザフスタン、ロシア応援ですね。中国人もロシア支援のコメントが多い。
ザハロワ報道官はとても人気がありますね。西側の人たちにも。
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ウクライナでウラン逃したアルカイダ (ローレライ)
2022-03-07 18:02:54
シリアのアルカイダがポーランドに移動中とロシアは報道したが原発がロシアに差押えられてウクライナのウランやプルトニウムをアルカイダは逃した!
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Unknown (にゃんこ)
2022-03-07 22:32:45
何か良い方向に行きそうな気がしますが。
もう、ロシア軍がウクライナを掌握しているのですから。元々親ロシア政権だったわけで。
アメリカ、誘き出したつもりが、とんでもない事になりましたね。本当にお馬鹿ですね。
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いち生活者レベルの目撃談 (名無しの在日)
2022-03-07 22:42:02
主さん、お久しぶりです。

今日、地元の町を所用で歩いていると、地元民なら誰でも存在を知っている暴力団事務所に、なぜか日章旗とウクライナ国旗が隣り合わせで棹に掲げてあったのを見ました。

ウクライナ国旗は、水色も黄色もびっくりするほど色褪せていたものを掲げていたので、それがまた謎です。

一般にヤクザと呼ばれる組織は、その期待される(誰に?笑)役割上「ロシア嫌い」の表明を求められるのだろうか?街宣右翼の存在を考えればそれもむべなるかなーーそんなことを考えさせられました。

すみません、レベルの低いコメントでお恥ずかしいかぎりです。
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古いつきあい (ブログ主)
2022-03-07 23:17:45
名無しの在日さん

面白い!

いやぁ、だってこのおかしなバンデラ主義者と極東の3悪は世界反共連盟つながりで、ものすごく古いお友達なんだと思います。

多分、ソ連(左翼)にやっつけられている「民族主義者」の仲間だ、という理解だと思います。だから、昔から旗があったんでしょう。いやぁ、面白い。


そのへんを書こうと思ってましたが、情勢が忙しく忘れてました。
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Israel is arming neo-Nazis in Ukraine (セコイアの娘)
2022-03-08 09:30:13
少し古い記事ですが。在米パレスチナ系メディアより。

https://electronicintifada.net/content/israel-arming-neo-nazis-ukraine/24876

ユダヤがナチを支援するという現実が非常に気持ち悪く、ここに西側が隠してきた膿があるようで、それを白日の元に晒したい。

ブリンケンがウクライナは長期化すると宣わったが、できるだけ長引かせたいと望んでいるのは、アメリカの本音。
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Unknown (kiyo)
2022-03-08 14:34:26
私たちが見せられるニュースは現在進行中のことばかりなので、あたりまえですが、ですが原因というか、何があってこうなったのかをほとんどの人は知りません。それで、ここらへんのことを記事にしたかったのです。
ウクライナで起きていたこと②
https://quietsphere.info/the-truth-behind-events-in-ukraine-and-donbass2/
ウクライナで起きていたこと③
https://quietsphere.info/the-truth-behind-events-in-ukraine-and-donbass3/
ウクライナで起きていたこと+1
https://quietsphere.info/what-i-think/
この中で、元ウクライナ最高評議会議長は「直接民主主義を実践した最も偉大な人物は、1930年代のアドルフ・ヒトラーであることをお伝えしておこう」と言っています。
この次に、かなり、生々しい写真が出てきますが
「ドンバスでウクライナの軍事・政治指導者が犯した戦争犯罪と人道に対する罪」を翻訳します。
逆の立場だったら日本、欧米のメディアは泣いて喜ぶでしょうが。メディアの悪魔性を今さらながらに感じます。
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Unknown (Rolling Stone)
2022-03-09 00:12:30
こんばんは。

こちらの記事を読み、
https://www.sankei.com/article/20220308-RONJ4C2SVVKXZJPB7SXHUYTKNY/

いくら切羽詰まっているとはいえ、どこまで日本への要求がエスカレートするのかと呆れたのは私だけではないはずです。
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