世間では雪が少ないことが話題であるらしい。そして雪が少ない、だって温暖化してるからいみたいなことを言う人がいてちょっと引いた。
雪って極寒だから降るってもんでもない。むしろ雪が降るならちょっとあったかいという場合もある。大陸性の気候で、恐ろしいほどの青空の時が一番寒いとしばしば思った経験のある私としては、「寒いね、雪だもの」みたいな発想が優勢な日本は文化圏として温かいのよね、と思うのだった。
そんなことはともかく、昼間、宗純さんのところを読んだら、気候科学に対する信頼調査で日本はかなり信頼していない人が多かったという記事をピックアップされていた。
気候科学信頼、日本は25% 30カ国平均57%
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/4656e0c8e86555991e3e14769f010307
2020年1月23日 毎日新聞
スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」(WEF)が気候科学への信頼度について世界30カ国で調査したところ、科学者の発言や研究成果などについて「非常に」「かなり」信頼していると答えた人は、日本では25%にとどまった。
大変結構なことじゃないか、というのが率直な感想。
ということで、ちょっとclimate scienceとWEFで検索したら、多分毎日が見た記事はこれであろうというのが出てきたので、断りもなしにフォローアップ。
世界経済フォーラムのサイト。
https://www.weforum.org/agenda/2020/01/climate-science-global-warming-most-sceptics-country/
質問は、
「環境について科学者が語ることを、あなたはどれぐらい信頼していますか?」
なので、気候科学(何それ?)そのものについて問うものではない。毎日新聞の見出しはちょっと違うんでないの、といったところではある。
表を貼ったけど見にくいので、上のリンクから是非本物を見てください。バッと出てきます。
で、信頼してると答えた数が非常に多かった上の7つは、上から
- インド
- バングラデシュ
- パキスタン
- チャイナ
- トルコ
- メキシコ
- インドネシア
逆に、下の方。下位の7つは、下から
- ロシア
- 日本
- ウクライナ
- 米国
- フランス
- ポーランド
- ドイツ
■ リテラシー問題
私がこれを見て思ったことは2つ。
小さい方からいくと、あれだけロシア嫌いの大騒ぎをしていても、それでもウクライナ動向はいろんなところでロシアと似てるんだな、というところ。
日本:少子高齢化というより全体の高齢化
これはつまり、結局のところ大混乱のウクライナ発のニュース(アカデミア発を含む)を横目に、多くの人はロシアを見ているのではなかろうか、ってことですね。鍵は言語と知的オーソリティかな。
大きい方は、これって結局、科学技術を自前の言語、普通の人が普通にしゃべる言語でやっている国か否かの問題なのではなかろうか、って点。
捕捉的にはそれを支える一定の権威あるアカデミアが存在するかどうか。ソ連圏、ヨーロッパ、米国、日本が下の方にあるって非常に示唆的ではあるまいか?
とかいうと、インドとかパキスタンの人は怒るかもしれないけど、いやしかし、でも、ここらへんは高等教育は英語でやってる。というか、出来る人は英語圏に留学させちゃう。チャイナは多分過渡期。
英語偏重は、目先のビジネスにとってはいいけど、科学知識などがどれだけ人口に膾炙するかといった時には、それはやっぱりネックになるだろうと私は思ってる。ずーーーーっと思ってる。しつこく思ってる。
ぱーーーっとへんな話をまき散らされたときに、普通のお父さん、お母さんの地力が役に立つ。科学リテラシーの普及問題。
ということなので、どうあれ、ここまで主要紙が戯言を言い続ける中でも、それでも日本が下のグループに入っていたのは、私としては喜ばしい事態だと申し上げたい。
■ オマケ
そもそも、気候を学問として成り立たせるなら地球物理、宇宙物理の人たちを混ぜなかったら意味ねーだろうと思ったりもする。気象学者だけの合意なんて半端すぎる。
そして、宇宙物理系の人たちはずっと、適切にも、太陽やら宇宙線やらの問題から、温暖化???みたいな反応をしてる。
古気候の先生もそう。
名前は立派です、競艇の予想屋並み?ただの煽り屋
高い所に鳥が巣を作れば・・今年は大雪、動物の方が正確です。
国内に何十か所も米軍事基地があれば、やはり植民地。70年以上も
ロシア語の発音は日本語と同じく子音と母音を一緒に発音することも似ているし,西洋と東洋の二重構造の中に生きていることも同じと言えそうです。
このことは日本人よりロシア人の方がよく認識しているように思えますが,プロパガンダの嵐の中で日本人にも気づかせるためには草の根の交流を広げて行くしかないでしょうね。
それにしても日本にも RT が欲しい。
そして、上位7カ国のすべてが英語で教育している国々で、
逆にトランプ大統領の米国を除けば、すべて自国語での教育を行っていた。
今回大学入試の英語の民間試験導入でマスコミが色々報じているが、
アパルトヘイトの南アでは白人支配層の言語のアフリカーンス教育ボイコット運動が起きたが、そもそも左翼なら英語教育のボイコットぐらい言い出すべきでしょう。
ところが東大工学部卒(理系)の志位和夫(日本共産党)が、日本では温暖化の一番の急先鋒。、ナント党の綱領にまで温暖化を書き入れると言い出したのですから情けない。これでは日本の左翼が負けるのは当然です。
地球温暖化の話は、その人物がどれほど合理的に判断できるかの指標として実に便利。科学的なリテラシーのあるなしが一目で判断出来るのです。
自然科学に関する態度については日本とロシアに共通点が見られると私も思いますが、
日本の場合、
1) 人文地理が0点というか、150年の洗脳工作のおかげで-80点、みたいな状況だ
2) 形而上学に関心を持たない人たちが主体だ
という点から考えると、日本とロシアはとても遠いというのが私の考えです。特に 2)は深刻。
といってアメリカと似てるかといえばそれもまた違うが、アメリカも2)がないから、こっちの方が楽に付き合え、これが現在を支えてるのかな、などとも思います。
私自身の好みでは全くないですが。