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アメリカ人こそ反米

2014-09-05 23:03:40 | 太平洋情勢乱雑怪奇

日本の「保守派」とか「右派」とかいうところの人は基本的にあまりにも外国知らずで、知識のアップデートも怠るし、私の造語では「タコツボ右派」とか言いたい感じの方が多い。なんだかな~と思うことが多いんだけど、その中で宮崎正弘氏は別。おもしろい。ただ、10年以上毎年今年こそ中国は崩壊するという「預言」を続けられるのはいかがなものかとは思う(笑)。中国もののノストラダムスと化していて既に私は楽しく思ってるけど。

さてしかし、さっき見た氏のメルマガはちょっと驚いた。なんでも20年ぶりにロシアを訪問されたそうで、昔は闇ドル屋があったのに今はなくて、みたいな入りからお話になられていた。いやだから、この20年の伸張ぶりは驚くばかりというのはそれはそうなんだけど、でも、それをいうならチャイナもインドも東欧諸国も同様でしょう。ここで驚かれてもな~とちょっと残念に思いました。正直。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(プーチンの孫子の兵法)
http://melma.com/backnumber_45206_6086807/

で、その中で、プラウダ紙が、

 「『経済制裁はそれ自体が目的ではなく、ウクライナに於けるロシアの行為は許容できないとする意思表示の手段で、建設的である』とブロッソEU大統領は言うが、プーチンの指導力を弱めようとする西側の宣伝を鵜呑みにさせる宣伝文句でしかなく、心理戦の手段である。『ロシアのどこに欠陥が在るか?』と問えばロシアが同姓愛結婚を認めないのが人権侵害ときた。経済制裁に対応したプーチンは欧米からの農作鬱輸入を禁止した。これで誰が一番の被害を被ったのか。それはアグロ・ビジネスを寡占してきたアングロ・シオニスト・アメリカン、つまりキエフの財界を握り、欧米資本と手を握るユダヤ資本家ではないのか」(太字化は私)

と書く、その「アングロ・シオニスト・アメリカン」という語を、以下のように解説しておられる。

(註 ここで云う「アングロ・シオニスト・アメリカン」というのはプラウダのコラムニストの造語。普通『アングロ・アメリカン』と云えば世界最大の資源、ダイヤモンド、レアメタルを扱う英国集団を意味し、農業商社は米大手カーギルなどを意味するが、間に『シオニスト』と挿入して、いかにも欧米の金融資本家を示唆する)

しかしこれはプラウダの造語じゃないとおもいます。いや、もしかしたら発生源はプラウダかと思ってみることも一応可能かもしれないけど(ありそうにないけど)、かなり以前から普通に大量に英語圏で出回っている語です。

そもそもAnglo Americanって、別にダイヤモンド集団のことだけを指すわけでもないと思う。それは大文字で固有名詞化された場合だけでしょう。

それはそれとして、アングロ-シオニスト-アメリカン(Anglo Zionist American) という語またはこの並びは、部分的にはもはや普通になっているとさえ言っていいぐらいでは? または、Anglo Jewish Ameircanとか。

その意味するところは、この流れの中の「支配層」こそ影の支配者層だろう、ってことじゃないかと思われます。

別の言い方をすれば、現在のアメリカの支配層、ディープなところにいるエリート層というのは、アングロ系とユダヤ系だ、または、アングロ系とユダヤ系が合作しているのがアメリカという覇権だ、というところでしょうか。

日本語だと、英米シオニスト、英-ユダヤ-アメリカ、とかか? 

で、それは発生源はロシアというよりアメリカではないでしょうか? 少なくとも大きく広げたのは無数の無名のアメリカ人たちだと思われます。

アメリカ人の中には、自分たちの国がユダヤ系またはシオニストに乗っ取られてるという考えは根強い。その上、まぁその、なにしろ、それはもう隠そうとしても無理ってぐらいにユダヤ系というか、強硬ユダヤというか、つまるところシオニストというか、という人たちがメディアに出まくって、外交方針についてものすごい強硬なことを言いまくって、書きまくってる状況が10年ぐらい続いている。多少でも理性があれば何かがおかしいと思わざるを得ないような状況は実際ある。

で、なぜアメリカ人にプーチン押しが多いのかの謎の原因もこの底流が大きいんだろうと思う(最初は私もそこまで考えてなかったんだけど。プーチンはアメリカ右派の希望の星なのか)。もちろん「押し」っても程度はいろいろだけど、基本的にロシアが強かったことに安堵している人というのは少なくないわけです。

この間なんかちょっと泣きそうになったのは、ドイツ人が書き込んでいるコメントで、メルケル他の現在の政権はアメリカの靴をなめてるような状態でドイツのメディアはみんなアメリカの受け売りしかない、でももう俺らはダメだ、がんばれロシア、みたいことを書いているのを見た時。ドイツ人はウクライナ情勢をよくわかってる人が多いのに、ナチの残党を使ったようなクーデーター政権を自分たちの政府が支援して、東部ウクライナ住民の民間人殺害を止められないことにショックを受けてる人が散見できる。モラル的にきついだろうなぁと思うよ、そりゃ。

 

あと、こうなる上で日本の人がひょっとしたら見落としているかもと思うポイントは、ロン・ポールの意味じゃないですかね。これは主流メディアでは時事としてしか扱わないから、この人が何を訴えているのか、主流メディアの記事しか拾わない日本には伝わりにくかった。

流れとしては、2001年911があって、2003年イラク戦争があって、ここでアメリカ人たちは互いにものすごいいがみ合いをして(友人、知人を無くした人が非常に多い個人個人の精神生活としてはかなり危機的な状態だった)、ミアシャイマーさん&ウォルツさんがイスラエルロビーという語を一般化、2008年金融危機が発生。

そこで、ロン・ポールが出て来て、FRBの解体、海外基地からの撤退を訴えた。もちろん大統領に当選なんかできないのがアメリカの仕様というものなんだけど、この声が届いた範囲は「支配者層」からすれば予想以上に遠くて深かったってことはあると思う。

現在のアメリカは、その主流メディアの言うがままになっている人たちと、それを全く信用していない人たちの2極が深くて、もう修復不可能って感じだと思う。

そうそう、主流メディアは、Mainstream mediaなので、略語はMSM。で、MSMではこう言っているが、これはああだこうだ、という具合に使われる。

話がまとまらないけど、最近見てるとドイツ人他の欧州人もようやくこのアメリカ人の苦境に追いついたっぽい感じがする。

 

ではこの間日本は何をしていたのか? 考えてみるにこの時間帯はぴったり反中国、反韓国が猛烈になった時間帯とあうんだよね。これはこれで一度は通過すべき出来事だったと私は思ってるけど、でもなんか考えてみればこれもなんかの仕込みだったのかと思わないでもない。深く考えてみなかったけど時系列で考えるとそうなるわね。


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