DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

ウクライナ東部停戦で合意

2014-09-06 01:42:36 | 欧州情勢複雑怪奇

ウクライナ東部停戦で合意 政府と親ロ派、覚書に署名 [日経新聞]
2014/9/5 23:07

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM05H25_V00C14A9MM8000/?dg=1

 【モスクワ=田中孝幸】親ロシア派武装勢力とウクライナ軍の戦闘が続く同国東部情勢を巡り、ウクライナ政府と親ロ派は5日、停戦で合意した。両者は現地 時間同日午後6時(日本時間6日午前0時)に戦闘を停止する。これを受け、欧州連合(EU)はロシアへの追加制裁の見送りを検討する見通しだ。5カ月に及 んだウクライナ東部危機は収束に向かう可能性が出てきた。

 ウクライナと親ロ派、ロシア、欧州安保協力機構(OSCE)の代表者は5日、ベラルーシの首都ミンスクで和平の調整にあたる「連絡グループ」の会合を開いた。インタファクス通信によると、代表者らはウクライナ東部の段階的和平への道筋を示した覚書に署名した。

とりあえず、停戦できてよかった。もちろん、親ロシア派の人および一部ロシア支持者は停戦を歓迎しないだろうし、逆にキエフ政権内の極右強硬派は「テロリスト」を撃つ、と宣言してはじめたんだから納得してないでしょう。というか、ここを納得させられるかが問題だったわけだから、誰かが動いたということでしょう。NATOへの加盟問題も多分見送り(そうでなければロシア&ドンバスは停戦しないと思う)・・・・。■追記1)

ウクライナ政権内ではポロシェンコ大統領が停戦しようとしていたが妨害されていた、という感じだったが、身の安全をドイツあたりが担保する形でゴーを出したとか(勝手な妄想)、そういう配慮も必要だったんだろうなぁとか思う。いやもう、とにかく、こんな危険な政権を作るなよ、と言いたい。

(左から、ウクライナのクチマ元大統領、ドネツクのザハルチェンコ氏、OSCEの代表者Tagliaviniさん、駐ウクライナロシア大使、ルガンスクのPlotonitskyさん)  Tagliaviniさんはスウェーデンの外交官。)

 

そして私はこの件は、NATOの暴走だったと考えてる。だからOSCE(欧州安保協力機構)よく頑張ったと言いたい。見てる限り、知る限りの話だけどここだけがなんとかしようという気があった。

NATOはもう完全な政治組織で、到底軍事を担当しているとは思えない不用意さで怖かった。民間人の死にこれっぽっちの懸念もない軍事組織というのは譬えようもなく恐ろしい。

バトルなんだから戦闘員が死ぬのは仕方ない。バトルに参加したからには人を殺す覚悟をして装備しているんだから、殺されることも甘んじて受けるしかない。しかし、この戦闘は、戦闘員よりも民間人の死亡者の方が多い可能性がある。多分本当に。こんなことをさせた、こんな状態を放置した指導者たちは恥じるべき。

OSCEも頑張ったけど、ちょっと妄想してみるに、アメリカ国内の軍、リアリスト系統、情報機関系統が働いておバカなグループを説得した、あるいは強引に押したということかなぁという気がしないでもない。

上の日経の記事で、

 ウクライナの産業基盤が集中する東部では4月、親欧米派の中央政府に反発した親ロ派が武装蜂起。政府軍との戦闘は長期化し、国連によると2600人以上 が死亡。100万人以上の市民が国内外に避難する事態となった。同国政府にとっては今後、破綻状態にある東部経済の再建も課題となる。

とあるけど、この2600人という数字はどの部分なのかが不明(戦闘員なのか民間人なのか西なのか東なのか)。実際にはウクライナ政府軍側の被害はもっとずっと大きく、かつ、東部住民、つまり民間人の死亡者もこの数字より多いとロシアメディアおよび東部のノヴォロジアの軍は言っているらしい。

つまり、いわゆる西側メディアはずっと小さい数値の報道をしているけど、実際にはもっと大変なことになっているという認識が隠せなくなって、あるいは共有されるようになったので初めて動き出したのではないのか、と想像することもできるように思う。被害の全貌は続報を待とう。

「100万人以上の市民が国内外に避難する」というのも妙な書き方。70万人+は、ロシアに逃げた、という事実が重要だと思うんだが・・・。だって、ロシア軍が侵略して住民が嫌がっていたのならこんな事態は起きないし、それだけの人間が困窮と恐怖を訴えているのにロシアは黙ってはいられない、という行為の理由もそこに由来するでしょ。そこを伏せて、ロシアは介入するな~とかいう地球の反対側からのアメリカの大声をお届けしてきたのが西側メディア。

■追記1)

Official: Ukraine's NATO Membership Not Discussed at Meeting in UK
http://en.ria.ru/politics/20140905/192670973/Official-Ukraines-NATO-Membership-Not-Discussed-at-Meeting-in.html

NATO関係者が匿名で語ったところでは、今回のNATOサミットではウクライナの加盟については話し合われなかった、ということらしい。本当だと信じたい。

NATO ウクライナ支援の姿勢鮮明に
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140905/k10014362091000.html

(略) そのうえで、ロシアの脅威にさらされるウクライナを支援する必要があるとして、ウクライナ軍の通信機能などの近代化のために、合わせて1500万ユーロ(日本円でおよそ20億円)を拠出することで合意したことを明らかにしました。

軍の整備に20億って・・・。つまり、支援するよ!という見出しはあげるが実質保留、加盟の話し合いも出てこない、ってことのようだ。

 

■妄想の妄想

岸田外相、8日から訪独
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H05_V00C14A9EAF000/

岸田文雄外相は5日の閣議後の記者会見で、8~9日にドイツを訪問すると発表した。シュタインマイヤー外相とウクライナやシリア、イラクを巡る情勢を協議し、主要7カ国(G7)の連携や国連安全保障理事会改革での協力も確認する。

ひょっとして、ひょっとすると動いたのは日本だったりするのかも・・・、と思った。

いや妄想だけど、一昨日あたりフランスがアメリカの軍門に下って欧州全没になったので、この不道徳でモラルのないバトルに蹴りをつけられる大物は、アメリカそのものか、あとは日本、中国ぐらいしかない。中国に動かれたらやだなぁとか思ってた。でも、中国は基本的に現在のアメリカ国務省系と密接だし内政は触らないのが原則と思えるので、多少の声明以上のことをするだろうか?とか考え、さらに、成り行きから考えるとアメリカのリアリスト系と一緒にやれるのは日本しかないんじゃないか、みたいなことを妄想してたので、このニュースで、お!と思った。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アメリカ人こそ反米 | トップ | The Westと日本 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

欧州情勢複雑怪奇」カテゴリの最新記事