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CNNはもうずっとニュースをやってない by ラリー・キング

2018-11-09 15:46:09 | 太平洋情勢乱雑怪奇

90年代にCNNを見て暮らしていた人にとっては、非常になつかしいラリー・キングは、現在ロシアのRT上に番組を持っている。

Cable News Fuels Anger In Politics – Larry King

 

このおじいさんは昨日RTアメリカの番組の中でアメリカの中間選挙を語る中でこんなことを言っていた。

CNNはもうずっと前からニュースをやってない。RTはニュースを扱ってる数少ないメディアの1つ。

CNNがやってるのはトランプ。フォックスは親トランプ、MSNBCは常に反トランプ。

CNNはトランプを取り上げ初めてからトランプのすべてのスピーチをおっかける。ストーリーはない。トランプがある。アメリカではトランプがストーリーになってる。98%のアメリカ人は一日1回はトランプの名前を言うようになってるだろう。

こんなに一人の男に注目が集まれば、私はトランプを40年知っていて、良いトランプも悪いトランプも知ってるが、彼は独裁者になりたいと思うだろう。彼は物事を運営できるんだ、ということがうれしくなるだろう。

といったことを言っていた。

最後の部分は、なかなか意味深。

I think he would like to be a dictator. I think he would love to be able to just run things.

 

これはトランプ周辺が非常に上手にメディアを使いながら(メディアの反発を使いながら、だが)世論を回しているという意味ですよね。実際その傾向は既に観察されているので、ラリーもそれを言っているものと思う。

zerohedgeの記事はこれ。

Larry King: "CNN Stopped Doing News A Long Time Ago"

https://www.zerohedge.com/news/2018-11-08/larry-king-cnn-stopped-doing-news-long-time-ago

 
■ テッドとの話
 
で、さり気に重要なことも指摘している。テッド・クルーズとトランプは握手していた。これが現在のアメリカだな、と。
 
トランプは大統領選挙戦中、テッドのお父ちゃんはJFK殺害を手伝ってたとか言ってたんだよな、と。
 
みんな忘れてることをラリーは指摘していた。この示唆は何なのだとそりゃ思う人がいて当然。
 
 
■ こんなに支配されたメディア業界を俺は知らない

ラリー・キングのもう一つの焦点は、自分は長いことこの業界にいるが、ここまでプロデューサーが、この話はこの角度から、この話はこういうふうに、ここはホントのことは言ってはいけないという風に指図したことは記憶にない、と言っていること。

ラリーだけじゃなくて、他にもテレビホストだった人たちがこんな話をしてますね。

バーニーを支援し続けたエド・シュルツ、亡くなる

 

で、ラリー・キングは大物だし、ファンというか、彼なら何というだろうと思ってみたくなる人でもあるわけだから、それによってRTアメリカで所を得てまだ仕事をしているだけマシかもしれない。そして、私たちはそれを聞くことができる。

しかし多くのTVホストたち、ラジオのホストたちは沈黙させられたままいなくなっているんでしょう。もちろん、反骨心から今度はインターネット上で何かやるといったケースもあるでしょう。しかし、多分そう多くはないのでは?

なぜなら、多分一つには恐怖があるから。そしてもう一つは、シニシズムでしょう。正義感を持ったところで始まらないんだという諦めのこと。

 

という具合は、櫻井ジャーナルさんが一貫して書いてらっしゃる、西側支配層の目標はファシズムという話を思い出させるし、私自身も実際そうだと思ってる。一つのキーとして、民営化というのは、公共化の反対なんだというのをもっと深刻に考えたらいいだろうにな、などしばしば思う。

大変な世の中になってるなぁって感じだし、アメリカに限っていえば(したがってその属州群もだが)、良くなる傾向、良くなるとしたらどうなるのかがまったく見えなくなったという意味で、2001年9月11日をもって昔のアメリカは死んだのだと思った方が多分適切。適当なこといって、また偉大になろうとかいってもそれは嘘。

世の中が混乱した時には宗教、占い、オカルトのようなものがはびこるとよくローマ帝国末期あたりの話のところに出て来るが、まさしくそれ。指針を失うから何かにすがろうという気になるんでしょうね。本で読むよりよほどよくわかるようになったが、まったく嬉しくない。

 


 


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5 コメント

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ポーランドの「法輪功」 (И.Симомура)
2018-11-09 17:47:28
ポーランドでは中国発のカルト教「法輪功」が勢力を伸ばしている.一見すると禅修業を思わせる写真を載せ,カルト臭さを隠蔽しようとしている.日本語での看板を挙げた空手道場の近くに,気功の道場を開いている.その勧誘冊子もデザインと構成には,宣伝効果からして秀逸なものが見られる.プロパガンダ広告のプロのデザイナーや翻訳者の手が入っているものと思われる.財政的に潤沢なのだろう.「世の中が混乱した時には宗教、占い、オカルトのようなものがはびこる…」は真理なのかな.「衛星国」だった時代には,身障者の子供の物乞いなど見ることもなかったが,ワルシャワでもクラコフでお駅裏ではごく普通の風景の一構成要素に入ってしまった.
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民営化は荘園化 (ローレライ)
2018-11-09 18:30:11
民営化は荘園化ですね、ローマや平安公家社会やイギリス占領下のアイルランドで行なわれたシステムのリバイバル体制。
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日常が変わってる (ブログ主)
2018-11-09 22:10:40
И.Симомураさん、お久しぶりです。

どうして法輪功なんでしょうね。アメリカ、カナダでも法輪功は強そうでしたね。そういえば。

そう。このお金はどこから出ているのだろうと思うような団体がいろいろあります。そして、そういう人たちが跋扈する日常の中で、かつてあったはずの質がなくなっていくといったことに気がつかされます。
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Enemy of the People (私は黙らない)
2018-11-10 04:19:16
人差し指を突き出し、眉をつりあげ"You are an enemy of the people!"これで、貴方もトランプになれる。Enemy of the People=人民の敵、アメリカの指導者の口からこれを聞くなんて、レーニンも、毛沢東も草葉の陰でビックリだ。
トランプ陣営が上手にメディアの反発を使いながらとの指摘、眼から鱗。本当にそう。記者の挑発に「人民の敵!」と一喝する度、コアな支持者は狂喜し、益々結束する。トランプが権力を維持するためには、敵が必要だったのだ。
だけど、現代における本当のEnemy of the Peopleは、一体何だろう?
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うっかりすっかり分断主義 (ブログ主)
2018-11-10 14:21:38
私は黙らないさん

Enemy of the Peopleは驚きというか、まぁアメリカ人はわりとこういうことを言う人たちなわけですが、トランプは人民軍の大将のつもりみたいですね。

で、彼とその周辺はそもそもメディア業界人でもあるわけですよ。そこがロンポールとかバーニーと違う。そこを割り引いて考えておかないと、と思います。
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