昨日4月26日は1986年にチェルノブイリ原発事故が起こった日。そこから、どういう理由付けか知らないけど2016年に国連がこの日を「国際チェルノブイリ災害を思い出す日」（International Chernobyl Disaster Remembrance）にしたようだ。だけど、なんかあんまり話題になっていない。
一応昨日のロシアTASSのこの件の記事を今後のためのストックしておきたい。公式な数字が出てるから。
The subsequent clean-up operation involved more than 600,000 people, about ten percent of whom died, and 165,000 became disabled. Thanks to the dedicated work of the disaster’s responders coming from all over the Soviet Union, a concrete structure covering the nuclear reactor No. 4 - known as the Shelter Object - was installed in November 1986.
https://tass.com/russia/1149777
それはそれとして、今日になっても、金ちゃんがいない、金ちゃんは死んだ、植物人間だといった噂が世界の一部を駆け巡っている模様。
植物人間だ、というのは日本の週刊現代が書いたらしい。あちこちに Shukan Gendaiとか書かれていた。国際デビューじゃん！
この噂には、アメリカのリンゼイ・グラハムが加わり、金が死んでなかったら俺はショックだぜと言ったりしてる。意味がわからない。
逆に、ロシアからは、ロシア共産党の国会議員の1人が、俺は今日駐ロシアの北朝鮮の大使に会ったけど、北朝鮮のリーダーの具合が悪いという話について公式の情報はない、と言ったという情報が出てきた。
We only deal with official information, and there is no official information about the [North Korean] leader being ill.
https://www.rt.com/news/486926-kim-jong-un-health/
今までで一番公式に近いラインの発言じゃないでしょうか。でも、金は元気だ、とは言ってない。その意味で曖昧状態は終わってない。
数日前には、金さんがシリアのアサド大統領に前にもらった祝辞へのお返事を送ったという記事があった。昨日あたりは北朝鮮国内の労働者に激励？の言葉を送ったらしい。
国内向けはともかく、亡くなっているのにアサドに手紙を書くというのは、国家として不埒な振る舞いなので、これは、生きてますという印としてやっているのではなかろうか。
だけど出て来れない訳がある、みたいなところだろうか。金ちゃん、病気なら、GET WELL SOONよ！ カードでも送ってあげようかしら（笑）。
で、ふと考えると、北朝鮮に政変、金死亡かみたいな話って、日本の右派界隈では去年の終わりからずっーーーーと断続的にやってる。（その前は香港騒ぎ。）
しかしその間、金ちゃんは生きてた。ってことは、今度も根も葉もない話？ あるいは、暗殺プロジェクトが活発に動いていたけど暗殺できてない、とか、プロジェクト失敗しちゃってたとか、何かエグイことが起きているのだろうか？ わかりません。
■ 朝鮮の解放のために戦ったソ連を語る
わからないんだけど、しかし、ネナラは、2日連続してソ連ネタを書いていた。
4月24日のは、一昨日書いた通り。朝鮮とロシア（ソ連）は友好関係であることを表明いてた。
北朝鮮：多分、朝ロ友好条約に戻る？
そして4月25日の分は、朝鮮の解放のためのソ連軍の尽力に言及してる。
長い伝統を持つ朝ロ友好関係
http://www.naenara.com.kp/main/index/ja/first
冒頭の部分は、
朝ロ友好関係は長い歴史と伝統を持っている。
20世紀の前半、両国人民は早くから抗日大戦で戦友の契りを結んだ。朝鮮人民革命軍は「ソ連を武力で擁護しよう！」というスローガンを掲げて多くの戦闘とかく乱作戦を展開して日本帝国主義の対ソ侵略計画を破綻させるのに貢献した。多くの赤軍将兵は朝鮮の解放のための戦闘で血潮を流した。
金日成主席が1949年初に政府代表団を引率して旧ソ連を訪問した際、スターリンは主席のために催した宴会の祝辞で、金日成同志は東方で帝国主義の侵略からソ連を血潮をもって武力で擁護した真のプロレタリア国際主義者であると述べた。
これは、1945年8月に起こった、ソ連軍の満洲侵攻の話ですね。これによって、大陸にいた日本軍の、特に関東軍が壊滅的に負け、それと同時に朝鮮北部からも日本軍が追い出されたという経緯のこと。前に書いた通り、これはどうあれ朝鮮民族にとっては日本からの「解放」。
関特演と1945年ソ連満洲侵攻作戦
朝鮮の解放と朝鮮戦争レジーム
文章はさらに、
金さんが2019年4月にロシアを訪問してプーチン大統領と初対面したことに触れ、
委員長は演説で、朝鮮人民は年代と世紀が変わっても朝鮮の解放のための聖なる偉業に貴い生命をささげたロシア人民の息子、娘の崇高な国際主義的偉勲を忘れておらず、今後とも永遠に記憶するであろうと述べた。
（太字は全部私）
と書いている。
これはつまり、昨年2019年6月に、習近平主席がモスクワで語った、
両国は、ソビエト連邦の大祖国戦争と中国人民の日本の侵略に対する抵抗を通じて血と命によって形作られた、壊せない絆をいつでも心に抱いていくことになるだろう。これらの戦いの中で、両国の軍と人々は肩を並べてファシズムと戦った。
再び歴史的なモメントを迎えた中露 by 習
と同じ決意といっていいんじゃないでしょうか。
北朝鮮は、建国については韓国より遥かに史実に即したことを語っているとはいえ、ソ連軍に直接謝意を表明するような感じで語るのは、多分冷戦後はあまりなかったのではないの？
そりゃソ連があった時代はあまりにも自明だったので大した問題はなかったんだろうけど、ソ連崩壊後はソ連の役割を無視することが西側との付き合いの第一歩みたいなところがあった・・・。
というか、これは多分どこかで暗黙のサインだったんじゃないですかね。この歴史捏造が。
でも、今般あっさり書いてた。
4月25日を選んだのは、ほぼ間違いなく、エルベ河で米ソ軍握手をする、というある種の故事にちなんだんでしょう。
プーチン＆トランプ：エルベ河の邂逅を記念して共同声明
となるとその意味は、米もロも敵ではない、と言ったと読むべきではないのかと思ってみたりする。
■ よくわからないけど右派は失敗したと思うよ
そうなると、北と南を併せて統一という美名の下に中国の北東部に親米国家を樹立して、中国に圧力かける、みたいな話はそう上手く行ってないってことになるでしょう。
ということは、瀋陽軍区を焚き付けてなんかしようとしていた人たちなんかは、30年ごしの工作が失敗しました、みたいになるわけ？
瀋陽軍区の話は、私は今でも全然よくわからないんですが、ネット上でただ事ならならざる情報戦？みたいなものがあったことは知ってる。2017年にメモしていおいた。これこれ。
瀋陽軍区と入力したら
なんだろう、瀋陽、瀋陽ってと思ってgoogleに入力したら、下のようなことになってたので記念にスクシャしておいた。
その直後、習さんがモスクワに行って、以降1年間、中国、ロシア、アメリカの首脳が全員北朝鮮の首脳と会うというイベントが続いた。
それで終わりかと思ったら、去年は台湾、香港での活動が活発化し、あわせて金ちゃんは死んだ騒ぎが右派の中に起こっていた。
2017年と2019年の違いは、2019年の香港、台湾を盛り上げる運動では、右派というより左派リベラルの声援が目立ったこと。
総じていうなら、これら戦後レジームを支えた現地閥が悶着を起こしているようにしか見えない。
■ 朝鮮戦争関連
・ミグ通りの話
冷戦期の思い込みを離れてみる時期なんでしょう
・米軍史上最悪の情報参謀であるらしウィロビー
ファシズムとの戦い変じてファシズム内左右となる
