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習近平の任期撤廃、わらわらする西側

2018-02-28 22:43:55 | アジア情勢複雑怪奇

興味深いことが起こってるチャイナ。

習主席、終身体制も=政権交代ルール転換-中国

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018022500650&g=int

 中国では近年、共産党総書記と国家主席を兼任する最高指導者は、2期10年で平和的に権力が移譲された。習氏の2代前の江沢民氏は国家主席を2期10年務め、2003年に退任し、憲法の規定に基づき胡錦濤氏に国家主席の座を譲った。習氏も同様に2期10年務めた胡氏から、12~13年に党総書記と国家主席の地位をそれぞれ引き継いだ。
 だが、習氏は昨年10月、2期目の最高指導部人事を決めた際、最高指導部を構成する党政治局常務委員として50代の若手指導者の登用を見送った。かつて「ポスト習」候補の一人とされていた孫政才・前重慶市党委員会書記に至っては、昨年7月に失脚し、2月に入り収賄罪での起訴が発表された。
 こうしたことから習氏は最高指導者交代のルールを踏襲しない可能性が高いとみられていた。今回の国家主席任期の撤廃方針で、政権交代ルールが転換されることは確実になった。(太字、私)

 

独裁だ、独裁だと騒いでる西側ですが、生きてる限り王様、女王様のいる国はどうなんでしょうか? サウジの王様とか(笑)。

このあたり、西側の二枚舌をついたとも言えますね。エリザベスに何の権利もないなんて嘘八百なんだが、それはいいわけでしょ? エリザベスの親族の国家にだけ王が許されるというこのシステムには触れないわけでしょ? また、政治家の後ろにいる、国より金持ちの寡頭集団は死なないわけで、それも無視なわけでしょうか?

西側というのは要するに、独立国集団じゃなくて、本当のマスターは「匿名の寡頭集団」みたなものですよね。これを別の言い方をすれば国際金融資本といってもいいんでしょうが、そこにはそこと結託した、各国の王族、元王族といった人たちも含まれていると思う。

で、その集団の利益を代表させる仕掛けを作った上で、残余の部分は「自治」させるというのが西側のやり方。そして、このやり方を世界中に広げたいというのが、「ワンワールド」主義者でしょう。

中国、ロシアはそれに反対している。そして反対するが故に攻撃されている。

ロシアの場合には、西側との戦争中と言ってもまったく過言でない。ロシア人は普通にそう思ってるでしょう。そう思ってるからこそ、なんとかしてプーチンという優れたリーダーにいてもらいたいと思ってる。プーチンがというよりむしろ大多数の国民があのリーダーを望むという、西側の政治家には望んでも果たされることはまずない状態が現在のロシア。(ロシア人は政府全体には汚職とか新自由主義が蔓延しているとして結構批判的で、プーチンとその周辺の人たちはそれをひとつずつ直したり、変えたりしていっている、だから頑張れ、という認識)

ロシアはリーダーがnationを裏切らないことが多い国なので、彼らはなにも無謀なことをしているわけでもないとも言える。そうなのよ。ロシア人が強いリーダーを期待し、期待にかなったリーダーがいる場合の勝率は高いですから。リーダーを信頼して団結するというのは、これはこれでロシア的には必勝法なんだと思う。

こんな感じで何十年かに一回は踏み込まれているわけで、そのたびに勝ってきた。

(1) 18世紀初頭
スウェーデン カール12世  「ロシアなど取るに足らない。私が跪かせてみせる」

(2) 1759年
プロシア フリードリッヒ  「後進ロシアなど私が征服してみせる」

(3) 1814年
フランス ナポレオン    「ロシアは脆い巨人だ」

(4) 1941年
ドイツ ヒトラー      「今年の終わりまでにはソ連に勝つ」

ロシア弱体化という願望

 

で、中国。多分、日本のネトウヨすら、ロスチャイルドは中国を分割することに決めた~とか煽ってるところを見ても、様々なタイミングで、いつものように、揺さぶって、混乱させて、攻め立てて、秘密部隊送って暗殺して、偽のストーリー流して、といったことをしようという試みがあるのではなかろうか?

あと、北朝鮮問題というのも根幹は中国問題、より少ない程度にロシア問題ですからね。これで中国に動乱を起こそうとしていた勢力は今のところ負けているように見える。しかし終わりではない。

ロシアみてたら、そりゃ心配するなという方が無理でしょう。ロシアはそれでも復活できたが、ああいうまとまりというのは実際には多くの国で達成できるとは限らない。中国は人数多すぎだし、国民の中のあくなき一族主義的傾向の強さ(または金儲けが好きで好きで仕方がない傾向)と言ったところを勘案すれば、崩さないことがまず第一と考えていても不思議ではない。

中国の前世紀において、ひたすら問題だったのは外国人が入り込んできて、出て行かない、しまいには勝手に領土切り取る奴らさえ出て来た(日本ですが)、という展開でしょう。これを阻止するためには、内通者を減らす必要がある。

「次はお前に得をさせる」という外からの取り込みに内応させないために、「次」がいつかわからなくする、というのも一つの方法だと思う。

ワンワールド派、あるいは一極妄想派は追い込まれているので、何をしでかすかわからない状態になっているから、その意味で世の中不安定になっていると言える。まぁ要するに一極支配妄想を捨てればいいだけの話なんだが。

 

■ オマケ

多分、日本では左右を問わず、独裁者が~とかいう批判が出るんだろうけど、私は問題はそこではないと思ってる。

プーチンや習が20年頂上に留まるのと、安倍が20年留まるのは同じではない。

前者は利口な者が留まり、後者はその国の標準から考えても到底最良グループには入れない人間が頂上に立つ。

これこそ問題と思うわけですよ。あっちには利口な奴を上にあげようという仕組みがあり、こっちにはバカしかリーダーになれないという風土病がある。これこそ問題だ。で、これってどうやったら修正できるだろう? 多分、日本ってトランプ程度でも出せないよね。結局、日本の場合、メリトクラシーが根付かなかったと考えるべきなんだろうか。

いろいろ考えると、日本ってどういう国にするのかについて国民的合意の上に立ってない国なんだろう。だから、当然こうあるべきのその当然があるようでない。

 


 

 


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4 コメント

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Unknown (梅乃丞)
2018-03-01 18:47:11
何時だったか、何処かで聞いた言葉。

「アタマの良い奴に支配されるのは、仕方ない。だが、バカに支配される事くらい腹の立つことはない。」


当地元では、中年層以上では「自民党サマ万歳!自民党様に逆らうな!」的な事を口にする輩を時折眼にし、若年層はな〜んにも考えてないか、何も知らないか無関心な者ばかりなような。

真剣に物事を考えているのは「祝島」の「真の原発反対派」か、下関の「長周新聞」だけのような気がします。

悲しいやら、情けないやら…
返信する
半端に独裁 (ブログ主)
2018-03-01 19:40:27
梅乃丞さん、どうも。

そうなんですよ。上に逆らうなというスタイルで統治するなら、上は利口でいてもらわないとシステムとしてまわらない。
どうするのこれ、といったところ。これで屈したらこのnationはこれまで、というしかないですから、抵抗するしかないですね。
返信する
なんて、わかりやすい。 (ayako)
2018-03-01 22:49:47
いつも、貴ブログの解説はわかりやすくて、助かるなぁ、とありがたく拝読しております。あなた様がTVで解説してくれたらいいのになぁ。(いえ、無理ですが。わかってます…。)
梅乃丞様のコメントも、「ホントにねぇ、同感」て思います。私の周囲も、世界情勢、日本の未来について、考えている人、いません。時々、TVの通説と違う事をぽろっと口にすると、おかしな雰囲気になるので、「ああ、やっぱりこの話題は無理か…」と感じます。それも世代を問わず、なので、いよいよこの国も…、というのは嫌ですから、なんとか日本国のままで保ってほしいです。固有の文化、気に入っていますので。
食文化、言葉、文学、美意識、色々、その土地風土、民族に根差した事柄を人間ごと、どんどん消してしまおう、なんて
強欲なあの人達のやることは酷いけれど、コントロールされちゃうのも、情けないやら、悲しいやらです。でも、彼らは頭の良さをすべて悪巧みに使って、人間の心理を研究し尽くしているのでしょう、手強いですね。
ところでプーチン大統領が登場したばかりの頃、ハンサムだけど冷たそうな表情が、「この人、KGB!」という印象でしたが、それが愛らしいパフォーマンスの人気取りをしていて驚いたり、ぽろっと漏れてしまったオフレコの言葉が面白かったり、長年見ているうちに、素晴らしい国父になったなぁ、といつの間にか親しみすら感じつつ観察しています。(政治のことは言えるほど詳しく理解できていないので書けませんが。)
わが国にも素晴らしいリーダーが欲しいな、と思いますが、国民も、もう少し思慮深くならないと、上も下も真ん中もすかすか、という感じで進んでしまうと怖いですね。 国民に見合ったリーダーが現れる、と仮定すれば、下々の我らも、頑張らないとなぁ、と思います。
返信する
頑張りましょう (ブログ主)
2018-03-02 18:28:23
ayakoさん、

丁寧なコメントありがとうございます。頑張りましょう。
でも、プーチンはいい男だろうけどハンサムとは私は思わないです(笑)。私の好みはナルイシキンさんですので。おほほ。
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